ユーフォルビア・グロボーサの増やし方/仕立て直し

玉のような枝を積み重ねるように育ち、ドーム状の株姿で成長する多肉植物のユーフォルビア・グロボーサ。

丸い玉状でコロコロとした独特な姿が魅力ですが、陽当たりの悪い場所や水やりを多めに管理すると、みるみるうちに徒長した株が出来上がってしまいます。

それでも室内に取り込まないといけない時期があるので、365日通して理想的な環境というのは難しいものです。

ここでは「徒長しちゃった(・ω<)テヘペロ ユーフォルビア・グロボーサ」の仕立て直しと増やし方を解説します。

ユーフォルビア・グロボーサの基本情報

科名:トウダイグサ科 Euphorbiaceae
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属名:トウダイグサ属(ユーフォルビア属)
   Euphorbia
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学名: Euphorbia globosa 
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和名:玉鱗宝
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原産:南アフリカ・東ケープ州
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高さ:~10㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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その他ユーフォルビア・グロボーサ「玉鱗宝」の情報は以下のリンクを参照してください。

ユーフォルビア・グロボーサの仕立て直し

冬場に室内に取り込んだユーフォルビア・グロボーサが、室外より光量が足りず茎節が伸びてしまうことがあります。

春から伸びてくる茎節で締まった株に作り直すため、春先室外に出す際に伸びた枝を切り取り、仕立て直しを行います。

仕立て直しで切り取った枝は次項で説明する挿し木に使うこともできます。

仕立て直しに必要なもの

良く切れるカッター(ナイフ)またはハサミ、多めの水(または水道の近く)、肌が荒れやすい方はゴム手袋などが必要です。

ハサミは刃先が細く薄く切れやすいものが使いやすく、園芸用のハサミや眉用ハサミのようなものも便利です。ただし、どちらのハサミでもあまりに低価格帯のものは、結合部の繊維が切りにくいことがあります。

仕立て直し手順

細く徒長した茎節を、残す側の茎節の間際で切り取ります。

ユーフォルビア特有の白い乳液が出るため、流水などで洗い流します。また肌が弱い方は荒れることがあるため、乳液に触れないようゴム手袋を着けた方が良いです。

何度か洗い流すと乳液は出なくなります。洗い終わったら陽当たりの良い場所に置き育てて下さい。管理方法等は以下の育て方のページを参照してください。

ユーフォルビア・グロボーサの増やし方

1個~数個連なっている茎節を切り取り挿し木で増やすことができます。時期は5月~7月が良く、暖かい地域ならば3月末から行うこともできます。また仕立て直しの際にできた茎節などを使って増やすことができます。

挿し木に必要なもの

ハサミなどは仕立て直しに使ったものと同じものが使えます。用土はサボテン用の土、多肉植物用の土などが使えますが、通水・通気が良く比較的雑菌が出にくいので「ベラボン」というヤシ繊維を使うのもおすすめです。

用土は①ベラボン、②市販のサボテン・多肉植物用の土、③塊根植物用の混合培土などを用います。ポットは2号以下のサイズを使います。

ここではベラボンを使った挿し木を主に説明します。他の用土はベラボンより作業がシンプルなので最後に簡単に触れます。

挿し木の手順

増やすために茎節を切り取る場合は次のような茎節を選ぶと増やしやすいです。

1個~数個連なった茎節で、玉状の茎節か比較的太く若干徒長した茎節(茎節と茎節の間が切りやすいもの)が使いやすいです。

画像上側のようなあまり細いものは使わない方が良いです。(増やせますがきれいな株に作り直すのにかなりの期間を要します)

切り取り後は、親株・挿し穂ともに流水で乳液を洗い流します。

乳液を洗い流した後に「ルートン」などの発根剤を切り口周辺に塗布することもできます。

挿し穂から乳液が出なくなったら、明るい日陰で切り口が接地しいように1~数日間置き、切り口を乾かします。

挿し穂の切り口が乾いたら鉢に植え付けます。上の画像で右側が乾いているベラボン、左側が乾いているベラボンです。

まずベラボンを水に漬け給水させます。

給水したベラボンを軽く絞り、鉢に軽く押し込みながら入れていきます。ベラボンは給水後に押さえつけると、かなり圧縮できます。圧縮気味にベラボンを入れることで挿し穂が抜け落ちにくくなります。また圧縮してもベラボン内の空間が潰れないため、通水・通気性はそこまで損なわれません。

ベラボンを鉢に入れ終わってから中心を開き挿し穂を差し込むか、挿し穂を挿してから周りにベラボンを足します。

玉状の茎節の場合は上下を間違わないよう植えます。

一番下になる茎節の1/3が用土表面に出るように植え、ベラボンを軽く押さえ挿し穂を固定します。

植え替え後は陽当たりの良い場所に置き、ベラボンが乾いて翌日~翌々日くらいに水を与えて管理します。

気温の高い時期ならば1~2ヵ月くらいで発根します。

他の用土で植え替える場合は、用土を予め湿らせる必要はないため、ベラボンより作業がシンプルです。

植え替え後にたっぷりと水を与え、ベラボンの場合と同じく陽当たりの良い場所で発根するまで管理します。

以降の管理は下記リンクを参照してください。

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