アジサイ/ハイドランジア「スターリットスカイ」

基本情報

科名:アジサイ科 Hydrangeaceae
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属名:アジサイ属 Hydrangea
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原産:交配種
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開花時期:5~7月
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高さ:2m
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耐暑性:強い
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耐寒性:強い
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「スターリットスカイ」はガクアジサイのように花(装飾花)が縁取りを飾り、中心に小ぶりな両性花が集まる「萼(がく)咲きアジサイ」。一つ一つの装飾花が大きく中心を覆うように咲くので、萼咲きであることに気づかないほどの豪華な品種です。

その他にも濃い花色に白いスポットが所々入り、豪華さを際立たせています。花の縁取りがウェーブするので花全体のボリューム感もある品種です。

性質は他のアジサイ同様に落葉低木に分けられ、立派な樹木の一種です。

育て方/年間管理
絞り咲きも花の色の変わりかたは同じ?

アジサイでお伝えした通り、スターリットスカイの花色も土のpH値(酸性~アルカリ性の尺度)で変化します。そして土のpHが酸性ならば「濃青色」でアルカリ性ならば「真赤」とまではいきませんが「濃赤紫」になります。

スターリットスカイは一つの花の中に濃い色と白いスポットが入る2色で構成されています。白いスポットの部分は変化しません。

以降アジサイでの説明した内容そのままですが、日本の土壌は平均的に酸性に傾いているので、青とも紫とも言えない色の株を多くみると思います。一方で新しいコンクリートの壁の横の辺りに植えると赤色のアジサイになることもあります。家の庭に植えた場合でもその土のpHは大体変わらないので、特定の色にしかなりません。

青色の花を咲かせたい、赤色の花を咲かせたいという希望があるなら、発色させるようにpHを変えることのできる肥料なども販売があるので試すと良いかと思います。

植え替え/庭への定植

植え替えの最適時期は、落葉して休眠する冬場(12月~2月)がおすすめです。ただし寒冷地の場合は土の凍る厳冬期は避けた方が良いです。

最適時期が冬とはいえ花がついているアジサイの鉢物の購入時期は、最近では母の日のピークを挟んで4~5月に手に入ることが多いです。

開花株の多くは根詰まり気味で水が乾きやすくなっていたり、根腐れしやすくなっていたりと管理が少々面倒だったりします。そのため冬の植え替えを待たずに、開花が終わり次第(6月~7月あたり)1回りから2回り大きな鉢へと植え替えをした方が良いです。

用土の選び方

アジサイは比較的水を欲しがる植物なので土選びも管理も比較的簡単な方ですが、市販のアジサイ用の培養土がありますので、アジサイ用培養土で植え替えることがおすすめです。アジサイ用培養土の場合、「赤色用」「青色用」という種類もあるので希望の色に沿った方を選ぶと良いと思います。

※アジサイ用の培養土で赤色用を購入しても赤花が咲かない場合があります。雨やその他の要因で開花の時期までにアルカリが徐々に中和されていることが原因です。アルカリにできる肥料との併用がおすすめです。

土を作って植え替える方は赤玉土小粒:腐葉土=7:3という他の樹木にも通じる基本的な用土配合で大丈夫です。青色にしたい場合は土を酸性にする作用がある鹿沼土やピートモスを加えても良いかもしれません。その場合は赤玉土小粒:鹿沼土小粒:ピートモス=6:3:1という配合になります。ただピートモスは乾燥した場合の給水がとても悪いので極端な土の渇きには注意が必要です。

庭への定植の場合は完熟の牛糞(または馬糞)堆肥と腐葉土を周囲に混ぜて植え付けると良いです。また極度に砂地の場合は保水力のある赤玉小粒を混ぜると良いかもしれません。

肥料の与え方

定植/植え替え時に元肥を加えるほかは、定植・植え替え後のものには休眠時の芽だしの肥料として寒肥と開花後のお礼肥えを2回は与えた方が良いと思います。

ただアジサイの肥料として販売されているものを持っている場合は肥料に記載されている与え方を守った方が良いです。

肥料とは異なりますが、土のpHを変える園芸用品として酸性にできるものは硫安、アルカリ性にできるものに石灰(消石灰や苦土石灰)があります。ただpHを変えるアジサイ用の肥料と異なり使う量は注意した方が良いです。

アジサイの剪定

はっきり言うと剪定しなくても開花します。弱って花付きが悪くなるから切るという考えかたもありますが、自然のアジサイは人間に切られないことが前提で開花しています。

ただ花後の見た目が悪いという場合は花だけを切るのであれば失敗はありません。

アジサイの花芽は花の方(上の方)から数えて2~3番目(2~3対目:アジサイの葉は茎に対して対で出ます)の葉の付け根につきます。厳密には花と1対分の葉までは剪定しても大丈夫ですが、不安がある方はほったらかしでも大丈夫です。

なお半分に剪定するとどうなるかというと、半分に刈りこまれた枝の中に切られなかった枝があれば翌年開花しますが、全部切っている場合は翌年の開花は望めません。

ただ地植えで数年経過した株で、夏あたりに株が繁茂して鬱陶しいという場合は剪定せざるをえません。その場合は翌年の開花を諦めてバッサリと刈り込むか、半分だけ剪定しない枝を残しつつ剪定するか、という方法になります。

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