テフロカクタス・アーティキュラタス/サボテン「武蔵野」

 テフロカクタス・アーティキュラタスの基本情報

科名:サボテン科 Cactaceae
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属名:テフロカクタス属 Tephrocactus
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学名: Tephrocactus articulatus
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原産:アルゼンチン
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高さ:10㎝~15㎝
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耐暑性:やや弱い
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耐寒性:やや強い
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 テフロカクタス・アーティキュラタスの特徴

テフロカクタス・アーティキュラタスはサボテンの仲間で「武蔵野」という名でも呼ばれます。紙のように平たく薄い棘が特徴的で、白く半透明の棘は柔らかく刺さらないため棘の機能としてはやや疑問ですが、見た目の奇妙さが魅力です。ただ棘の根元(棘座)には小さな棘があって刺さるので注意が必要です。

他のサボテンの茎や玉にあたる枝部が楕円形の玉のような形をしていて、団子のように連なるか分枝しながら伸びていき株全体も独特な雰囲気があります。

 テフロカクタス・アーティキュラタスの管理/置き場所

テフロカクタス・アーティキュラタスは比較的標高が高い場所(標高1000m前後)に自生しているため、サボテンの仲間ですが他の種類より暑さや過湿を嫌う性質があります。一方で比較的寒さには強い傾向があるので、地域にもよりますが11月中下旬~12月中下旬までは屋外に置くことができます。また開花させたい場合は屋外の寒さが必要です。

霜の降りない暖地を除けば、多くの地域の一般家屋では春と秋に成長し、夏または冬に生育を休ませることになります。ただし近年の気密性の高いマンションや戸建てでは定温が維持できるため年中室内で生育することもあります。

春・秋は屋外の明るい場所か室内の陽当たりの良い場所で育てます。屋外管理の場合は夏場は日陰に移動するか、気密性が高く夏場の屋内温度が上がりにくい場合は室内に取り込んでください。冬は室内の窓辺の明るい場所で管理してください。

 テフロカクタス・アーティキュラタスの育て方/年間管理

 テフロカクタス・アーティキュラタス植え替え

テフロカクタス・アーティキュラタスは他のサボテン同様に、根詰まりが起こるまでの期間が長く、あまり植え替えを行いませんが、2~3年に一度は土を交換するためにも植え替えすると良いです。

 テフロカクタス・アーティキュラタス用土の選び方

市販のサボテン用の培養土でも大丈夫ですが、夏場の排水性を考えて比較的荒めの砂質のような植え込み剤が良いです。土質のような多肉植物用土でも育てられますが、過湿にならないように水の与える頻度を工夫するか、多肉植物用の土に軽石の小粒を1~2割くらい混ぜたもので植え替えもお勧めです。

 テフロカクタス・アーティキュラタス水やり/肥料の与え方

テフロカクタス・アーティキュラタスは他の暑さを好むサボテンと異なり夏場の暑さや過湿を嫌いますが、生育期は比較的水やりの頻度を増やし、休眠させる時期は水やり頻度を落とすという基本的な水管理は変わりません。

春・秋で屋外で育てている場合は、鉢土の表面が乾いて2~3日後に水を与え、夏は月に1~2度は水を与えてください。なお休眠時でも極度に乾燥させすぎると細根が枯れてしまうので、完全な断水は行いません。

一方先述のように、冬場の屋内で昼夜の室温が高い場合は冬場も水を与えます。

肥料やりはそれほど必要ではありませんが、春・秋の生育期は緩効性の置き肥を鉢土の上に与えるか、液体肥料を水やりの際に与えてください。

 テフロカクタス・アーティキュラタス増やし方

玉のような枝部が連なるような株姿のテフロカクタス・アーティキュラタスは、一つ一つの枝部を分けて挿し木で増やすことができます。また育てる過程で枝部が自然に落下することもあり、それを使って増やすこともできます。

挿し木の適期は10月あたりが目安です。

増やし方は、まだ枝部が連なっている状態ならば、玉と玉の連結部分をよく切れるハサミなどで切り離します。

その後、2~3日ほど日陰で切り口を乾かして、サボテン用の土などに挿します。挿した後も明るい日陰に置き、一か月後くらいから水やりを始めます。もし乾燥する日が続くようなら、枝部と土表面が軽く湿るくらいに霧吹きをすると良いです。

 テフロカクタス・アーティキュラタス病害虫

「カイガラムシ」「ネジラミ」などが発生することがあります。

「カイガラムシ」は見た目ではサボテン表面に小さく付着するように広がります。大まかなカイガラムシを布などで拭きとり、市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」と「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

「ネジラミ」は土中の根に白くカビのように寄生する害虫です。鉢の状態では分かりにくいですが、植え替えの際や生育が落ちることで気が付くことができます。ネジラミは土中のものなのでスプレーでの退治が難しいため、クロアチニジンという成分を含む粒剤(オルトランDX粒剤)などを土上に撒くか、薄めた薬剤を土に流し込んでください。

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