アガベ・ボビコルヌータの育て方

 アガベ・ボビコルヌータの基本情報

科名:キジカクシ科 Asparagaceae
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属名:リュウゼツラン(アガベ)属 Agave
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学名: Agave bovicornuta
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原産:メキシコ
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高さ:~2m
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耐暑性:強い
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耐寒性:強い
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 アガベ・ボビコルヌータの特徴

アガベ・ボビコルヌータは他のアガベより葉側部の棘(鋸歯)の幅が広く、新葉のときに赤く色づくので存在感のある種類です。棘の形も不定形で、棘は葉の展開とともに徐々に茶褐色へと変化し石のような硬質な雰囲気を出ます。

他のアガベ同様乾燥に強く、直射日光下であれば管理も極めて簡単でな屋外観葉植物です。また硬質な株姿はドライガーデンのような庭づくりにお勧めです。

 アガベ・ボビコルヌータの育て方/年間管理
 アガベ・ボビコルヌータの置き場所/年間管理

強い日差しを好むため年間通して良く陽の当たる屋外で管理します。暑さ寒さともに強いですが、積雪や霜などで傷むことがあるため冬期は屋外屋根下などの場所で育てて下さい。

USDA(アメリカ農務省)のHardiness Zoneから自生地の最低平均気温を参考にすると-9℃までは屋外で育てることが可能だと考えられますが、積雪で葉が傷んだ経験があり、日本の場合は積雪(または積雪期間)、霜、寒風の当たり方などで自生地と日本の状況は違うようです。一方で雪・霜が当たらない場所(屋外屋根下など)では-4℃でも問題ありませんでした。

または株が小さいころは耐寒性が低いなどの理由から極度の低温は避けた方が良いと考えられます。

アガベ・ボビコルヌータをふくむアガベの仲間は、株の成熟後に開花は生涯で一度だけ行います。その後に株は枯死しますが、開花後の種か子株で出ることで増えていきます。

 アガベ・ボビコルヌータの植え替え

乾燥に強く、過湿を嫌うため頻繁な植え替えは必要ありませんが、土を新しくするために数年に1度は植え替えをすると良いです。

植え替えは気温が高くなり始める5月あたりからの植え替えがお勧めです。温暖な地域では3~4月からの植え替えでも問題ありません。

8月~9月でも植え替えは可能ですが、生育が止まる季節が近いので、翌年5月あたりまで待って植え替えるか、鉢が割れそうなくらいの緊急性があるなら冬場に根腐れし難いように一回り大きい鉢(大きすぎない鉢)で植え替えすると良いです。

 アガベ・ボビコルヌータの用土の選び方

排水の良い用土がお勧めです。市販のサボテンや多肉植物用の土でも構いませんが、少し排水を良くするために硬質赤玉土の小粒や軽石の小粒を1~2割混ぜて植え替えるのもおすすめです。

あるいは硬質赤玉土の細粒:軽石細粒:鹿沼土細粒:ゼオライト:ベラボン=2:2:2:1:1くらいで混合したものを用土に使うのも良いかもしれません。

 アガベ・ボビコルヌータの水やり・肥料の与え方

アガベ・ボビコルヌータは乾燥地の植物で、庭植えの場合はほぼ天候任せで水やりの必要はありません。

一方で鉢栽培の場合は、夏期や気温が高い時期はかなり水を必要としますし、生育も早くなります。

夏期は鉢土の表面が乾いたら鉢下から水がでるくらいたっぷりと与えてください。一方で春・秋は鉢土の表面が乾いて数日待ってから水を与えるくらいで良いです。冬場は月に一度ほどの水やりくらいで十分です。

水の渇きで簡単に枯れる植物でもないですが、極端に乾いている状態で放置すると、根の枯死から始まり、葉にしわが入り始めます。

肥料やりは生育が始まる5月から8月あたりまで緩効性の置き肥を鉢土の上に与えるか、液体肥料を水やりの際に与えてください。

 アガベ・ボビコルヌータの剪定

アガベ・ボビコルヌータは他のアガベ同様に剪定はほぼ必要ありません。新しい葉の展開に伴い、古い葉が茶色く枯れ始めた際には、枯れ葉を切ってください。なお棘があり作業がしにくいため、厚手の手袋と剪定ばさみなどで切ってください。

生葉を切り取る場合は、傷口が大きく湿っていることから、株を傷める原因になります。傷口が早く乾くように雨の日などは避けてください。

 アガベ。ボビコルヌータの増やし方

アガベ・ボビコルヌータは子株の株分け、種まきで増やすことができます。

株分け:他のアガベと同じく株の根元などから子株がでます。ただしアガベ・ボビコルヌータは本来2mサイズまで大きくなる種類のため、子株がでる大きさに育つまでかなりの年数を要します。

発根するくらいに育った子株を取り分け、切り口に殺菌剤を粉の状態で塗して乾いた専用培土で植え替えます。3~5日間日陰で静置して切り口を乾かしてから水を与えて下さい。

種まき:アガベ・ボビコルヌータをふくむアガベの仲間は生涯に一度だけ開花しますし、上記の通り開花までにかなりの年数を要します。開花まで育て種を採取するより、ネットなどから種を取り寄せて種まきをすると良いかもしれません。

種まきは気温の上がる6月以降が良いです。ポットなどに赤玉土の細粒か多肉植物用の土を入れ、種をまき種が隠れるくらいに覆土します。水を与え、発芽までは直射日光のあたらない明るい日陰に置きます。発芽は品種にもよりますが1~2週間くらいで発芽します。

 アガベ・ボビコルヌータの病害虫

比較的病害虫も少なく管理しやすい観葉植物ですが「カイガラムシ」が発生することがあります。

もし発生した場合は、大まかなカイガラムシを布などで拭きとり、市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」と「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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