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エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の基本情報
科名:キク科 Asteraceae
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属名:ムカシヨモギ属(エリゲロン属)
Erigeron
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学名:Erigeron karvinskianus
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和名:ペラペラヨメナ(ぺらぺら嫁菜)
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別名:ゲンペイコギク(源平小菊)
ムキュウギク(無休菊)
ペラペラヒメジョオン
メキシコヒナギク
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英名:Mexican fleabane
Latin American fleabane
Santa Barbara daisy
Spanish daisy
Karwinsky’s fleabane
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原産:メキシコ・中央アメリカ・ベネズエラ・コロンビア
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開花時期:4月~11月
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高さ:10㎝~30㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:強い
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エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の特徴
「エリゲロン」「ゲンペイコギク(源平小菊)」はエリゲロン・カルビンスキアヌス(Erigeron karvinskianus)というキク科エリゲロン属の多年草です。
和名は「ペラペラヨメナ(ぺらぺら嫁菜)」ですが、店頭では属名のエリゲロンや別名のゲンペイコギクの名で並ぶことがほとんどです。
エリゲロン(源平小菊)は、盛夏は花付きが落ちるものの3月~11月までの期間に花径2㎝くらいの小さなデイジーのような花を次々に咲かせます。
花色は咲始めは白ですがピンクへと変化していきます。株は横張りに茂りながらこんもりとした株姿へと育ち、草丈のあるグランドカバーのような育ち方です。
「エリゲロン」「源平小菊」の由来
エリゲロンについて
本来「エリゲロン」という名は、ゲンペイコギク(源平小菊)だけでなく春先に野原で咲くハルジオン、ヒメジョオンなどを含むキク科のエリゲロン属というグループを指す属名です。
エリゲロンという名は、古ギリシヤ語の「êri(=早い)」と「gérōn(=老人)」に由来し、開花後の早いうちに白い綿毛の種ができることを表しています。
また英名でエリゲロンの仲間には「fleabane」という名が付いていますが、これは乾燥したエリゲロンがノミ除けの効果がある、またはエリゲロンがノミにとって有毒であるという信じられてることから付いた名だそうです。
店頭には属名そのままに「エリゲロン」という商品名で並ぶこともあり、草花としてエリゲロンと呼ばれる場合は、ゲンペイコギクのカルビンスキアヌス種と、北米原産で草丈が高くなるエリゲロン・スぺキオサス(E. speciosus)とそれらの園芸種を呼ぶことが多いです。
日本に自生する高山性のアズマギク(東菊=Erigeron thunbergii)もエリゲロン属ですが、こちらはエリゲロンとは呼ばれず山野草としてアズマギクの名で流通します。
ゲンペイコギク(源平小菊)について
ゲンペイコギク(源平小菊)は、エリゲロン属の中のエリゲロン・カルビンスキアヌス(Erigeron karvinskianus)に付けられた別名です。
ゲンペイコギクの和名として「ペラペラヨメナ」という名が付いていますが、先述の通り店頭では属名の「エリゲロン」や別名の「ゲンペイコギク」の名で並ぶことがほとんどです。
なかなかに斬新な「ペラペラヨメナ」という和名は「葉が薄く嫁菜のような花が咲く」ことから付けられ、別名の「ゲンペイコギク」は花が白花が赤花へと変化することから白・赤の花を源平合戦の旗に見立てて名付けられています。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の管理と置き場所
エリゲロン(源平小菊)は陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。
蒸れや土の過湿は嫌いますが、石垣やコンクリートの隙間などでも育つ強健さもあり、ある程度の環境が整えば比較的管理は簡単です。
耐寒性の常緑多年草で暖地や温暖地の降霜・降雪が穏やかな地域は、地植えで防寒なしに越冬できます。
3月~11月に随時側枝を伸ばしつつ花芽を付けて開花を続けます。種を付けた後の枝は枯れ、側枝を横へと伸ばしながら草丈30㎝くらいのグランドカバーのように育ちます。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の年間管理表
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の植え替え
3月~5月、9月~10月に植え替えます。苗を購入後、一回り大きな鉢、寄せ植えまたは花壇などに植え替えて下さい。
鉢植えの場合は、成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。
また根が張りやすいため1年に1回は植え替えを行った方が良いです。
地植えの場合は、陽当たりと排水の良い場所に植え付けます。また土質が合わない場合は土の排水が良くなるように土質を作り変えて植え付けます。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の用土の選び方
市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。ただし土の過湿を嫌うため土質によっては赤玉土小粒や軽石小粒などを1~2割程度混ぜて排水良く作り替えると良いです。
またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。
庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、腐葉土を植え付ける場所一帯に混ぜ排水が良くなるように作り変えてから植え付けます。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の水やり
エリゲロン(源平小菊)の水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。一方で夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の肥料の与え方
エリゲロン(源平小菊)は低肥料でも育ちますが、鉢植えの場合はリン酸が多めの肥料を春・秋に少量与えます。
庭植えの場合は、植えるときに堆肥などとともに完熟の有機肥料を元肥として土に混ぜ込み、以降追肥は施さなくても育ちます。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の手入れ
花柄摘み
エリゲロン(源平小菊)の開花期間中は花が咲き終わり次第に随時花柄摘みを行います。
花柄摘みは花茎を残すと見た目が悪くなるため、花茎の付け根から切り取った方が良いです。
刈り込み
高温期の蒸れを防ぐために梅雨~夏に株の高さの半分くらいまで切り戻します。
さらに開花が終わる11月の時点で株姿が乱れていたり枯れ枝が目立つようになるので、地際で刈り込みます。
夏に刈り込む場合は、葉を残しながら剪定を行います。
気温が高い時期のため葉が残らない切り方をすると、光合成と蒸散ができず枝ごと枯れ混むことがあります。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の増やし方
エリゲロン(源平小菊)は種まき、株分けで増やします。
株分けを行う場合は園芸品種によって増殖不可の品種もあるため、苗についているラベルの記載をもとに品種について調べてから株分けを行います。
種まき
4月~5月に種まきします。暖地や温暖地では9月~10月も種まきができます。
開花後にできる綿毛を採種し、ポットや種まきトレイを使って種まきします。
綿毛を付けたままでは飛ばされやすく種まきしにくいため、綿毛を取り除いてから種まきします。
種まきトレイなどに種まき用の培養土を入れ、一度水をかけて種まき培土を十分湿らせます。
種をバラ撒きし、種と土を密着させるために軽く用土表面を押さえるか、種が隠れない程度に薄く覆土します。
種まき後は、種が乾かないように明るい日陰に置き発芽まで管理します。発芽後陽当たりへ移動し、本葉が2~3枚の頃にポットへ移し替えます。
株分け
3月~4月、9月~10月に株分けします。茂ったエリゲロン(源平小菊)の株は、根元から幾本もの芽が伸びた株姿に育ちます。
地際の枝芽数本ごとを1株として、株を縦に割るように切り分けます。
目安としては1株あたり枝が最小5本前後あるようにスコップやハサミ(切り分けにくい場合はノコギリ)などで株分けします。
エリゲロン/ゲンペイコギク(源平小菊)の病害虫
害虫として「アブラムシ」、病気として「うどんこ病」「灰色かび病」などの病害虫が発生することがあります。
害虫
「アブラムシ」は新芽や蕾、花弁裏側から広がるように発生しますが、特に日陰や風通しが悪く過湿な環境でアブラムシが発生しやすくなるため、環境改善も重要になります。
病気
「うどんこ病」は葉に白い粉状の症状が表れます。被害が酷くなると光合成の阻害や葉の萎縮などがおこるようになります。
極度の日陰や風通しが悪い場所で大発生しやすいため、茂りすぎた場合にも発生しやすくなります。剪定などで発生しにくい環境作りも重要になります。
「灰色かび病」は糸状菌による病気で灰褐色の胞子が花や葉に発生します。枯れ葉や花柄などから発生し、胞子を周囲に撒きながら生葉へも移っていきます。
4月~11月の期間で降雨後など湿度が高い環境で発生しやすく、梅雨時期などは注意が必要です。
発生を抑えるためにも枯れ葉や花柄などを定期的に取り除いた方が良いです。
退治・治療方法
「アブラムシ」「うどんこ病」「灰色かび病」が発生した場合は、市販の希釈タイプまたはスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と各病害虫が対象になっているものを使っていけば退治できます。
また「アブラムシ」についてはアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤のような浸透移行性で植物内に残効する薬剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。