ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の育て方

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の基本情報

科名:オシロイバナ科 Nyctaginaceae
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属名:ブーゲンビレア属 Bougainvillea
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学名:Bougainvillea
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和名:イカダカズラ(筏葛=Bougainvillea spectabilis
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別名:ブーゲンビレア
   ブーゲンビリア
   ココノエカズラ(九重葛)
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英名:Bougainvillea
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原産:中央アメリカ~南アメリカ
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開花時期:4月~11月
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高さ:0.5m~5m
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや弱い
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ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の特徴

ブーゲンビレアは鮮やかな花が醸すトロピカルな雰囲気が魅力の中南米原産の半ツル低木~小高木性の熱帯花木です。

花として観賞している3枚の苞は、代表的なピンクやマゼンタ系の色あい以外に赤~白・黄~オレンジ・複色と花色も多彩です。

学名の「Bougainvillea」はフランスの航海・探検家のブーガンヴィル(Louis Antoine de Bougainville:1729~1811)由来しています。

和名では「ハナイカダ(花筏)」という名もありますが、流通上は学名から「ブーゲンビレア」「ブーゲンビリア」の名で呼ばれることがほとんどです。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の管理と置き場所

ブーゲンビレアは明るく風通しの良い場所で育てます。

熱帯地域原産のツル性花木なので日本では暖地や温暖地の一部を除いて地植えは難しく、多くの地域で鉢栽培して冬期は寒さから守れる場所へ移動させます。

ツル状に枝を伸ばしながら生育するため、地植え・鉢植えともにフェンス・トレリス・オベリスク・行燈支柱などに誘引しながら育てます。

勢いよく生育できる環境では枝葉が茂るものの花が咲きにくくなるため、水・肥料の与え過ぎ、大きすぎる鉢への植え替え等を避けることで年に数回開花させることができます。

地植えの場合は根の発育を制限することで咲きやすくなるため、壁や塀の近く等に植えた方が良いです。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の年間管理表
 
ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の植え替え

ブーゲンビレアは根の発育を制限した方が開花しやすくなるため、頻繁に植え替えは行わず2~3年に1回くらいの頻度で植え替えを行います。

植え替え時期は4月~6月に行い、梅雨入りまでには植え替えた方が良いです。

植え替え作業は、鉢から根鉢を抜き取って根を傷めないように気を付けつつ土を1/3くらい落として、傷んだ根などを取り除き、一回り大きな鉢へ植え替えます。

また株が大きくなり鉢のサイズアップができない場合は、根鉢の土を半分くらい落として、傷んだ根と伸びすぎている根を整理し、同じ大きさの新しい鉢へと植え替えます。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の用土の選び方

ブーゲンビレアは排水の良い用土を好みます。

市販の花用の培養土でも大丈夫ですが、排水を良くするために赤玉土小粒や軽石小粒などを1~2割程度混ぜて排水良く作り替えると良いです。

またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土:軽石=4:3:3の土に植え替えもできます。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の水やり

ブーゲンビレアの水やりは、地植えの場合ではほぼ水やりの必要はありません。

鉢栽培の場合は、春から秋の生育期間中は一般的な草花と同じく土の表面が乾いたら鉢下から水が出るくらいたっぷり水を与えますが、潤沢に与えると花が付きにくくなります。

そのため新梢の葉が4~5枚(約10㎝程度)くらいに生長したら、少し葉が萎びるくらいまで乾くのを待ってから水を与えた方が枝葉の生育を抑え、花が付きやすくなります。

冬期は無加温の場所では生育が止まるため水やりを抑えて管理します。

鉢土の表面が乾いてから5日~10日後を目安に水を与えるか、鉢を持ちあげて軽く感じるまで期間をあけて水を与えます。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の肥料の与え方

ブーゲンビレアは肥料が絶えず効いている状態では枝葉が茂りやすくなります。

春~秋の生育期のうち、開花後から新芽が出る頃まで肥効がある置き肥(1ヵ月肥効がある緩効性化成肥料など)を株元から離した株回りに与えるか、開花後から新芽が出るまで薄めた液体肥料を数回与えます。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の剪定
剪定

春~秋までは開花後に伸び過ぎた枝を切り詰めます。

また太く直立気味に伸びる枝には花が付きにくいため、適宜付け根から切り取ります。

特に一番花の開花後は太い直立気味の枝が出やすので開花後の5月~6月は剪定を行います。

誘引

ブーゲンビレアは鉢栽培では0.5~1m、地植えでは数mのツル状に枝を伸ばすため、フェンス・トレリス・オベリスク・行灯支柱などにツルを誘引します。

誘引は主に休眠期に行い、前シーズンで生長した枝から枯れ枝や不要な枝を切り取って整理し、ツル状に伸びた長めの枝をフェンス・トレリスなどに這わせてビニタイ・麻紐で固定します。

なおブーゲンビレアには棘があるため革手袋など着用して作業するか、棘が刺さらないよう注意して作業した方が良いです。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の増やし方

ブーゲンビレアは「挿し木」で増やします。

挿し木

固く充実した新梢を使って5月~6月に挿し木します。

3~4節くらいで切り取って挿し穂下側の葉を1~2枚取り除いて、下端を斜めに切り直して水に漬けて給水させます。

赤玉土小粒または鹿沼土細粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。

発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。ビニールなどで覆って保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)の病害虫

「アブラムシ」「ハダニ」が発生することがあります。

害虫

「アブラムシ」
花・新芽・葉裏などに発生します。大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。

陽当たりや風通しが悪い場所で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。

「ハダニ」
乾燥する環境下で葉裏にから広がっていき、葉裏から吸汁するため、葉色がかすれた様な色合いになります。

地植えではあまり大発生することはありませんが、鉢栽培で屋根下や室内に置いている場合は乾燥しやすく発生しやすくなります。

またハダニはクモの仲間なので、大発生すると蜘蛛の巣状の糸を張り始めます。

葉裏から株全体に定期的に水をかけることで発生を抑えることができます。

退治・治療

「アブラムシ」「ハダニ」が発生した場合では、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。

また殺虫用の浸透移行性の粒剤を撒くことで予防や退治をすることができます。

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