プラティアの育て方

プラティアの基本情報

科名:キキョウ科 Campanulaceae
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属名:ミゾカクシ属(ロべリア属)
   Lobelia
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学名:Lobelia angulata
   Lobelia pedunculata
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異名(synonym):Pratia angulata
異名(synonym):Pratia pedunculata
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流通名:プラティア
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別名:エクボソウ(笑窪草)
   スターラベンダー
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英名:(Lobelia pedunculata
   matted pratia
   trailing pratia
   blue star creeper
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原産(Lobelia angulata):ニュージーランド
原産(Lobelia pedunculata):オーストラリア
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開花期:5月~10月(暖地・温暖地では4月~11月)
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高さ:2㎝~5㎝
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耐暑性:やや強い
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耐寒性:強い~やや強い
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プラティアの特徴

プラティアは草丈低く地表を這うように広がり、小さな白~青の花を咲かせる多年草です。

「ロべリア・アングラータ(Lobelia angulata)」と「ロべリア・ぺドゥンクラータ(L. pedunculata)」の2種がプラティアとして流通しており、旧学名の「プラティア(Pratia)」で流通しています。

花は薄紫~白色の小さな花で、夏場に花付きが悪くなることがあるものの5月~10月(暖かい地域では4月~11月)の長い期間にわたって開花を続けます。

ツルのように伸びていく枝は地表では各節ごとに根を下ろしつつ分枝して広がっていき、鉢植えの場合は鉢縁で垂れ下がります。

耐暑性・耐寒性が低くはないものの夏の多雨による過湿や蒸れ、冬の長期間の積雪や夜間の厳寒は避けた方が良いのです。

繁茂する能力が高く、草丈も低いため、花も楽しめるグランドカバーとして植えられることが多いです。

プラティアの管理と置き場所

プラティアは排水の良い土壌や環境が良く、陽当たり~明るい日陰まで育ちます。

斜面などの排水の良い場所でも良く育ち、平らな場所でグランドカバーとして育てる場合は地上から10㎝前後の深さまで排水が良ければ十分生育します。

頻繁に足を踏み入れる場所では、植物体が踏みつぶされるだけでなく人の往来で土が転圧され生育が悪くなります。

1株が30~40㎝くらいの株幅に茂り比較的生育も早い植物ですが、グランドカバーとして茂るまでは定期的に雑草を除去を行います。

プラティアは根付いてしまえば繁殖力が強く、望まない場所まで入り込むことがあります。

予めコントロールしやすいように地中から地上にかけて境界を設けるか、境目を定期的にスコップなどで掘り起こして取り除きます。

冬期は-3℃前後までは常緑で越冬でき、暖地や温暖地では屋外越冬できますが、寒地・寒冷地などの積雪期間が長い地域や冬期の寒さが厳しい地域では防寒する必要があります。

プラティアの年間管理表
 
プラティアの植え替え

プラティアは春(3月~5月)に植え替えでき、暖かい地域では9月~10月にも植え替えもできます。

また成長は早いため、苗の購入後は花壇や二~三回り大きな鉢へ植え替えを早めに行います。

鉢植えの場合は根詰まりが起きやすく、根詰まり状態でも枯れないものの葉が枯れ込み見た目が悪くなります。

1年に1回の頻度で大きな鉢に植え替えるか、株分けを行い新しい根と茎が茂ることができるようにします。

地植の場合は植え替えは必要ありませんが、定期的に望まない場所まで茂った茎葉や地下茎を掘り上げて取り除きます。

プラティアの用土の選び方

プラティアは保水・排水の良い用土に植え替えします。

鉢植えの場合は市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを、茂らせたい場所の地表から10㎝前後まで混ぜ込み通水を良くして植え付けます。

プラティアの水やり

庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。

鉢植えの場合は基本的に鉢土の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

プラティアは密に茂るため、かなり茂った株の場合は土の表面が見えにくくなるだけでなく水の乾きが早くなります。

水枯れで傷まないように定期的に確認を行うと良いです。

プラティアの肥料の与え方

プラティアは低肥料でも十分育ちます。

グランドカバーとして育てる場合は、土質改良のための堆肥類とともに元肥として緩効性の化成肥料か完熟の有機肥料を与え、以降は追肥を控えて草丈低くグランドカバーとして育てます。

鉢植えの場合は、鉢上からこんもり茂る株に育てるためには定期的な肥料やりが必要になります。

植え付ける際に緩効性の化成肥料を混ぜ、夏を除く生育期間中(3月~6月・9月~10月)は2ヶ月に1回の置き肥と月に1~2回の液体肥料を与えます。

プラティアの剪定・刈り込み

プラティアは短期間でかなり繁茂するため、地植えの場合は望まない場所まで茂った茎葉や地下茎を定期的に掘り上げて取り除きます。

取り除く際は茂ってほしくない場所との境目に大き目のスコップを挿しこみ、土を掘り上げながら地下茎と一緒に取り除きます。

プラティアの増やし方

プラティアは「挿し木」「株分け」で増やします。

挿し木

プラティアの挿し木は3月~5月・9月~10月に行います。

枝を切り取る際は先端の柔らかいところだけでなく充実した固い枝のところまで切り取りとります。

育苗トレイやポットなどに花の土を入れ、挿し穂の枝の固いところを地表にピン止めするか、地表から数㎜のところに植えこみます。

日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。

株分け

プラティアは地際のツルから根を伸ばしながら繁茂するため、株分けの際は根づいているツルを土ごと切り分けます。

切り分けた株は排水の良い土壌(または用土)で植え替えます。

プラティアの病害虫

病害虫に極めて強く地植えで病害虫に悩まされることはほぼありませんが、夏の蒸れで株が傷むことがあるため排水の良い環境作りが大事です。

また低肥料でも良く育ちますが、枝葉が伸びすぎた場合に栄養欠乏で葉色が悪くなることがあるので、定期的に施肥を行うことで健康的に生育します。

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