ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの育て方

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの基本情報

科名:イソマツ科 Plumbaginaceae
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属名:ルリマツリ属(プルンバゴ属)
   Plumbago
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学名:Plumbago auriculata
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和名:ルリマツリ(瑠璃茉莉)
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別名:プルンバゴ
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英名:Cape leadwort
   Blue plumbago
   Cape plumbago
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原産:南アフリカ
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開花時期:5月~11月
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高さ:30㎝~3m
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや強い
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ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの特徴

ルリマツリ(瑠璃茉莉)は、南アフリカ原産のイソマツ科ルリマツリ属(プルンバゴ属)の半ツル性低木で、爽やかなブルー(または白)の花を春~秋に咲かせます。

自生地では常緑低木として育ちますが、日本では暖地の一部を除き地上部は枯れるため多年草扱いにすることも多いです。

地上部の枝は少し固めで立ち上がりますが、枝先は柔らかく枝垂れて、障害物のない広い場所で剪定も行わずに育てると樹高・樹幅3mの大きな株に育ちます。

地植え・鉢植えどちらでも育てることができ、樹勢を抑えるために剪定は必要なものの比較的管理が楽で、長期にわたって空色の花を観賞できます。

流通上「ルリマツリ」または学名から「プルンバゴ」の名前で店頭に並ぶことが多く、空色の花だけでなく白花の「アルバ」や花色の青みが強い「インペリアルブルー」などの園芸品種もあります。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの名前の由来

標準和名の「ルリマツリ」は、「瑠璃色」の「茉莉花(マツリカ)」のような花が咲くことが由来になっています。

ルリマツリはイソマツ科ルリマツリ属(プルンバゴ属)の一種で「プルンバゴ・アウリクラタ(Plumbago auriculata)」という植物で、学名から「プルンバゴ」という名でも店頭に並びます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの管理と置き場所

ルリマツリ(プルンバゴ)は陽当たりと風通りの良い環境で育て、土は保水・排水のバランスの良い土質が理想です。

特に陽当たりは重要で、光量が足りない場所では枝葉はしげるものの花付きが悪くなるので、直射日光の良く当たる場所で管理します。

開花期は5月~11月で、新しく伸びた枝の先に花を付けながら枝葉が茂り株が大きく育っていくので、株の大きさを抑えるときは適宜剪定を行いながら樹勢をコントロールします。

地植え

熱帯植物ですがある程度の耐寒性もあるため、地域によっては地植えで越冬できます。特に関東以南であれば、冬場に地上部は枯れるものの宿根して翌年も芽吹きます。

寒地・寒冷地の場合は秋に掘り上げて凍らない場所に移動させて越冬させます。

地植えの場合は株の大きさが2~3mまで育つことがあるので、広めの場所に植え付けた方が良く、半ツル樹形なので周囲の植物に覆い被さって枯らすことがあるので、直近に草丈が低い植物の植栽は避けます。

または剪定に強く芽吹きも良いため、適宜剪定を繰り返しながら樹高を抑えることができます。

鉢植え

年間通して鉢栽培もできますが、本来は大きく育つ植物なので、成熟した株は8~10号以上の大きな鉢に植えた方が管理が楽になります。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの年間管理表
 
ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの植え替え

苗や開花株を入手後、一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。

鉢植え

成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、4月~9月に随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。

成熟した株は、土の入れ替えと根詰まり解消のため、1~2年に一回、3月末~4月に土を落として根を整理して植え替えます。

大株の植え替えは、鉢から根鉢を取り出して1/3~半分の土を落とし、根を整理してから同サイズの新しい鉢と土を使って植え替えます。

地植え

陽当たりの良い場所に、排水良く根が張りやすいように土を作って植え付けます。

植え付ける場所の周囲に完熟堆肥や完熟有機肥料などを混ぜ込んでから植え付けると良いです。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの用土の選び方

ルリマツリ(プルンバゴ)の用土は、市販の花用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの水やり

ルリマツリ(プルンバゴ)の水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの肥料の与え方

ルリマツリ(プルンバゴ)は、地植えの場合あまり肥料を与えなくても良く開花しますが、土質維持のため3月~4月に完熟堆肥とともに完熟有機肥料を株回りに混ぜ込みます。

以降は花付き・株の状態をみつつ5月~10月にかけてリン酸が多めの花用の肥料を与えます。

鉢植えの場合は肥料がきれやすいので、5月~10月にかけて月に1回の頻度で緩効性の化成肥料を鉢の縁に与えるか、リン酸が多めの花用液体肥料を月に2回与えます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの剪定と切り戻し
花穂摘み

ルリマツリ(プルンバゴ)の花は新しく伸びた枝先に花を咲かせ、花が咲き終わると脇芽が伸びて次の花を咲かせます。

咲き終わった花穂を付けたままにすると、次の開花が遅れたり開花量が減ることがあるので、咲き終わった花穂は葉が付いている部分まで戻って切り取ります。

剪定・切り戻し

ルリマツリ(プルンバゴ)は5月~11月まで開花しながら生育を続けるため、株姿が乱れたら随時剪定するか切り戻します。

剪定に強く芽吹きやすいので、樹高を抑えたい場合は大規模に切り戻して株の大きさをコントロールします。

また暖地の一部を除き冬に枝が枯れ混むため、霜が降りる前か霜で枝が枯れたころに剪定して枯れ枝を取り除きます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの増やし方

ルリマツリ(プルンバゴ)は「挿し木」「株分け」で増やします。

挿し木

4月~9月に行います。その年に伸びた新梢から先端部分を除いた5~7㎝ほどで切り取り、土に挿すところまでの葉を落として、挿し穂を水につけて給水させます。

鹿沼土か赤玉土小粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を1節以上土の中に入るように挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。

日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。

株分け

株分けは休眠開け~生育初期あたりが良く、目安として3月あたりの時期で、地際から複数の芽が出ているような大き目の株で行います。

鉢から根鉢を取り出すか、地面から掘り上げた株を少なくとも2~3枝くらいの枝数で取り分けます。

ルリマツリ(瑠璃茉莉)/ プルンバゴの病害虫

病害虫に強いですが「カイガラムシ」が発生することがあります。

害虫

「カイガラムシ」
葉の付け根や枝などに発生します。アブラムシ同様に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。

陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。

「ハダニ」
乾燥する環境下で葉裏にから広がっていき、葉裏から吸汁するため、葉色がかすれた色合いになります。またハダニはクモの仲間なので、大発生すると蜘蛛の巣状の糸を張り始めます。

軒下に置いて雨があたらない場所などの乾燥する環境で発生しやすいため、葉裏から株全体に定期的に水をかけることで発生を抑えることができます。

退治・治療方法

市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と「カイガラムシ」「ハダニ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

またアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。

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