フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の育て方

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の基本情報

科名:イネ科 Poaceae
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属名:ウシノケグサ属(フェスツカ属)
   Festuca
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学名:Festuca glauca
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別名:フェスツカ・グラウカ
   フェスツカ
   ブルーフェスク
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英名:Blue fescue
   Grey fescue
   Blue mountain grass
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原産:ヨーロッパ
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高さ:20㎝~50㎝
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耐暑性:やや弱い
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耐寒性:強い
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フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の特徴

フェスツカはイネ科ウシノケグサ属(フェスツカ属)の植物で、日本にはウシノケグサ(Festuca ovina)などが自生していますが、一般的に店頭に並ぶのはヨーロッパ原産のフェスツカ・グラウカ(Festuca glauca)です。

フェスツカ・グラウカは種小名の「グラウカ(glauca)」はラテン語の「glaucus(灰白色・灰青色)」に由来していて、名前の通りシルバーブルーの細い葉を茂らせ、毬栗やヤマアラシみたいな丸い針山のような株姿に育つ常緑多年草です。

花壇の植栽に使われたり、通排水の良い環境を好むためドライガーデンやロックガーデンの植栽などにも使われます。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の管理・置き場所

フェスツカ・グラウカは直射日光が良く当たる陽当たりと風通しの良い環境で、特に多湿を嫌うため排水の良い土壌(または土質)で育てます。

株の大きさは大きくなっても30㎝程度と比較的コンパクトな植物なので鉢植え・地植えともに育てることができますが、地植えの場合は排水が良くなるように土質を整えた上で盛り土(またはレイズドベッド)した環境に植えた方が育てやすいです。

暖地や温暖地の降雨量が多い地域は、夏に株が蒸れて傷むことがあるので大株に育つ前に株分けなどを行い蒸れ対策をした方が良いです。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の年間管理表
 
フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の植え替え

植え替えは秋(10月~11月)または春(3月~4月)に行いますが、夏に蒸れやすい地域は秋に植え替えた方が育てやすくなります。

多湿や蒸れを嫌うため地植え・鉢植えともに排水の良い土質(または排水の良い土壌に整えて)で植え替えます。

地植え

ドライガーデンやロックガーデンのように排水性の良い環境が理想なので、盛り土やレイズドベッドのように一段盛り上げて排水の良い状態にすると育てやすくなります。

また粘土質などの排水の悪い土質の場合は、周囲の土に山砂・軽石小粒・鹿沼土小粒をそれぞれ2~3割ずつ混ぜて植え付けます。

鉢植え

成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくし、鉢のサイズアップができない場合は1~2年に一回植え替えを行います。

また大株は蒸れやすくなるため温暖な地域ではある程度株が育ったら適宜株分けを行い蒸れ対策した方が良いです。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の用土の選び方

鉢植えの場合は山野草の土で植え替えるか、観葉植物用の土・軽石小粒・鹿沼土小粒を等量混合した用土で植え替えます。

またブレンドする場合は赤玉土小粒:軽石小粒:鹿沼土小粒:ヤシ繊維=4:2:2:2の土に植え替えもできます。

地植えの場合は、周囲の土に山砂・軽石小粒・鹿沼土小粒をそれぞれ2~3割ずつ混ぜて植え付けます。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の水やり

フェスツカ・グラウカは乾燥に強いため頻繁な水やりは必要なく、庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、ほぼ水やりの必要はありません。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の肥料の与え方

フェスツカは肥料を与えなくても良く育ちますが、鉢植えの場合は肥料切れになることがあるため秋(10月~11月)と春(3月)に緩効性の化成肥料を与えます。

なお気温が上がる5月までに肥料が切れている方が良いので、春の肥料やりは時期が遅れない方が良いです。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の刈り込み

フェスツカ・グラウカは梅雨前と早春(2月末~3月上旬)に刈り込みを行います。

梅雨前の刈り込みは、多湿による蒸れを抑えるために行い、株の半分くらいに株を刈り込んで風通しを良くします。

ただし温暖な地域では深く刈り込むと夏越しできずに枯れることがあるので、あくまで半分程度にとどめ刈り込み過ぎないように注意します。

なお枯れいている葉が株に内側や周囲に溜まっている場合は取り除くことで蒸れを防ぐことになります。

早春の刈り込みは、春の芽吹き後の見た目が良くするために行い、冬に枯れ込んだ古葉とともに全体を5~10㎝程度に刈り込むことで新葉が鮮やかに見えます。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の増やし方

フェスツカ・グラウカは「株分け」で増やします。

株分け

時期は秋(10月~11月)または春(3月~4月)に行い、植え替えと同じく夏に蒸れやすい地域は秋に植え替えた方が育てやすくなります。

ある程度育った株であればナイフやハサミで切り分けるか、地植えの場合はスコップなどで半分~数分割して株分けします。

株をさらに細かく分割する場合でも、分けた後の株に根があるように小さくし過ぎない程度で株分けした方が良いです。

フェスツカ(フェスツカ・グラウカ)の病害虫

病害虫に極めて強く、高温期の多湿による枯死を除けば病害虫による被害はあまり発生しません。

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