アガベ(リュウゼツランの仲間)の育て方

アガベ(リュウゼツランの仲間)の基本情報

科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)
   Asparagaceae
————————
属名:リュウゼツラン属(アガベ属)
   Agave
————————
学名:Agave
————————
通名:アガベ
   リュウゼツラン(=Agave americana ‘Marginata’)
————————
英名:Agave
   Century plant
————————
原産:北アメリア南部~中央アメリカ
————————
高さ:10㎝~2m
————————
耐暑性:強い~やや強い
————————
耐寒性:弱い~強い
————————

アガベ(リュウゼツランの仲間)の特徴

アガベの仲間は、比較的暑さ寒さに強い品種も多く、直射日光下であれば管理も極めて簡単な屋外観葉植物です。

また葉に棘がある種類も多く、硬質な株姿はドライガーデンなどの美しさより格好良さが際立つ庭づくりにお勧めです。

通常「リュウゼツラン」という和名は、日本に最初に紹介されたAgave americana var. marginataというアガベ・アメリカーナの斑入りに付けられています。

一方基本種のアガベ・アメリカ―ナ(Agave americana)は「アオノリュウゼツラン」という和名が付けられています。

またお酒のテキーラはアガベ・テキラーナ(Agave tequilana)アガベ・アメリカ―ナなどの種類から作られます。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の置き場所と年間管理

アガベ/リュウゼツランの仲間は、中央アメリカなどの乾燥地で強い日差しの下に自生している種類が多く、育てるさいも屋外の直射日光が十分当たる場所が良いです。

また寒暖差が激しい地域のこともあり、暑さ・寒さともに強い品種が多いですが、アガベ・アテナ―タ(Agave attenuata)など葉質が柔らかい品種などは霜や極度の寒さでは傷むことがあります。寒さに強い品種であれば年間とおして屋外で育てます。

アガベの仲間は、成熟した株の大きさは種類ごとで大きく差がありますが、成熟後の開花は生涯で一度だけ行い、その後に株は枯死します。後述しますが、開花後の種か子株で出ることで増えていきます。

アガベ/リュウゼツラン属の年間管理表

アガベ(リュウゼツランの仲間)の植え替え

乾燥に強く、過湿を嫌うため頻繁な植え替えは必要ありませんが、プラスチック鉢の場合は地下茎が鉢を押し割ることもありますので、数年に1度は植え替えをしてください。

植え替えは気温が高くなり始める5月あたりからの植え替えがお勧めです。温暖な地域では3~4月からの植え替えでも問題ありません。

8月~9月でも植え替えは可能ですが、生育が止まる季節が近いので、翌年5月あたりまで待って植え替えるか、鉢が割れそうなくらいの緊急性があるなら冬場に根腐れし難いように一回り大きい鉢(大きすぎない鉢)で植え替えすると良いです。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の用土の選び方

排水の良い用土を使って植え替えて下さい。

アガベや塊根植物用の培養土での植え替えが理想です。またブレンドする場合は硬質赤玉土小粒:軽石小粒:鹿沼土小粒:ヤシ繊維=4:2:2:2の土に植え替えが良いです。ヤシ繊維はベラボンようなアクの少ないものを使い、赤玉土は茨城用土などの潰れにくい硬質タイプを使います。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の水やり

アガベは乾燥地の植物で、庭植えの場合はほぼ天候任せで水やりの必要はありません。

一方で鉢栽培の場合は、夏期や気温が高い時期はかなり水を必要としますし、生育も早くなります。

夏期は鉢土の表面が乾いたら鉢下から水がでるくらいたっぷりと与えます。

一方で春・秋は鉢土の表面が乾いて数日待ってから水を与えるくらいで良いです。冬場は月に一度ほどの水やりくらいで十分です。

水の渇きで簡単に枯れる植物ではないですが、極端に乾いている状態で放置すると、根の枯死から始まり、葉にしわが入り始めます。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の肥料の与え方

肥料やりは生育が始まる5月から8月あたりまで緩効性の置き肥を鉢土の上に与えるか、液体肥料を水やりの際に与えます。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の剪定

アガベやリュウゼツランの仲間は剪定はほぼ必要ありませんが、新しい葉の展開に伴い、古い葉が茶色く枯れ始めたら切り落としてください。なお棘が刺さりますので、厚手の手袋と剪定ばさみなどで切ることをお勧めします。

生葉を切り取る場合は、傷口が湿っていることと傷口が大きさから、株を傷める原因になります。傷口が早く乾くように雨の日などは避けます。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の増やし方

アガベは種まき・子株の株分けで増やすことができます。

種まき

アガベは先述の通り生涯に一度だけ開花します。その後の種を撒くか、ネットなどから種を取り寄せて種まきをします。

種まきは気温の上がる6月以降が良いです。ポットなどに赤玉土の細粒か多肉植物用の土を入れ、種をまき種が隠れるくらいに覆土します。

水を与え、発芽までは直射日光のあたらない明るい日陰に置きます。発芽は品種にもよりますが1~2週間くらいで発芽します。

株分け

開花後の株はやがて枯死しますが、開花までの間に株もとに子株をだします。

子株の根が出てから株分けをした方が良いので、少なくとも子株の葉が7~8枚になるまでは待つ方が良いです。

アガベ(リュウゼツランの仲間)の病害虫

比較的病害虫も少なく管理しやすい観葉植物ですが「カイガラムシ」が発生することがあります。

害虫

「カイガラムシ」は葉や葉の基部などに発生しやすく、風通しや陽当たりが悪い場合に発生しやすくなります。大発生すると葉色が著しく悪くなり、すす病などを併発することがあります。

もし発生した場合は、大まかなカイガラムシを布などで拭きとり、市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」と「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」の登録とカイガラムシの記載があるものを使っていけば退治できます。

またアセフェートやクロアチニジンの粒剤を定期的に鉢にばら撒いて予防ができます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする