植物感の薄い白からクリームの斑入りのボディとクネクネと曲がる枝や幹が特徴的で「生きているオブジェ」のような多肉植物です。
特異な見た目から室内でオブジェのように飾ってしまいがちですが、そこは植物、光量が足りないと弱ったり、傷んだり、気が付くのが遅れてしまうと枯れることがあります。
ここでは傷んだり枯れる前の対策として ユーフォルビア・ラクテア「ホワイトゴースト」の増やし方を解説します。
ユーフォルビア・ラクテア「ホワイトゴースト」の基本情報
科名:トウダイグサ科 Euphorbiaceae
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属名:トウダイグサ属(ユーフォルビア属)
Euphorbia
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学名: Euphorbia lactea variegata ’White Ghost’
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原産:熱帯アジア~インド(E. lacteaの分布)
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高さ:~5m
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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その他ユーフォルビア・ラクテア「ホワイトゴースト」の情報は以下のリンクを参照してください。
ユーフォルビア・ラクテア「ホワイトゴースト」の増やし方
クネクネと伸びている茎部を切り取り挿し木で増やすことができます。時期は5月~7月が良く、暖かい地域ならば3月末から行うこともできます。
挿し木に必要なもの
良く切れるカッター(ナイフ)またはハサミ、多めの水(または水道の近く)、肌が荒れやすい方はゴム手袋などが必要です。
また株のバランスが悪く転倒しやすい場合は、トレーや重たい鉢のような株を固定できるものがあると便利です。
用土はサボテン用の土、多肉植物用の土などが使えますが、通水・通気が良く比較的雑菌が出にくいので「ベラボン」というヤシ繊維を使うのもおすすめです。
①ベラボン、②市販のサボテン・多肉植物用の土、③塊根植物用の混合培土です。ポットは2号以下のサイズを使います。
ホワイトゴーストは棒状の枝を指すため重心が高く、用土が流動するものでは、根が張るまでの間に挿し穂が鉢内で動いたり倒れたりすることがあります。ベラボンを使うと挿し穂を固定しやすいため、用土類より鉢内で転倒しにくくなります。
ここではベラボンを使った挿し木を主に説明します。
挿し穂に使う箇所
上の画像のような株であれば赤ラインの箇所でカットすることで、全部で6個分の挿し穂を作ることができます。
また親株の根元も育て続けると上の画像のように新しい枝がでます。
発根量が増えや株がある程度充実してからでないと分枝しないため、低い位置から分枝した株にしたい場合は、予め上の画像のような分枝した枝を挿し穂に使った方が良いです。
挿し木の手順
挿し穂を切り取る場合は下の画像①の部分で切り取ります。
見た目も考慮し付け根で切り取ります。切り口は小さい方が腐りにくいので、①の状態を挿し穂にしても大丈夫ですが、①の部分は切り口が小さすぎ、乾燥させた後の切り口が潰れることがあります。そのため①で切り取った後に②の部分で切り直します。
良く切れる剪定ばさみ(またはナイフやカッター)で枝を切り取ります。
切り取った後に乳液がでるので流水で洗い流します。水は蛇口の流水でも大丈夫です。
挿し穂から乳液が出なくなったら、明るい日陰で切り口が接地しいように1~数日間置き、切り口を乾かします。
挿し穂の切り口が乾いたら鉢に植え付けます。上の画像で右側が乾いているベラボン、左側が乾いているベラボンです。
まずベラボンを水に漬け給水させます。
給水したベラボンを軽く絞り、鉢に軽く押し込みながら入れていきます。ポットの1/3~半分くらいまでベラボンを入れます。
ホワイトゴーストは切り口から発根します。そのため1/3~半分までのベラボンの場所に根が張ります。一方でサボテンなどに見られる枝の側部からの発根がないため、半分以上ベラボンを入れると挿し穂を固定しにくくなります。
挿し穂を入れ、周囲にベラボンを足しつつ指で押さえこみ挿し穂を固定させます。
なおベラボンを先に給水させるのは、給水後のベラボンは乾燥時のベラボンよりかなり圧縮できるためです。
乾燥ベラボンをかなり圧縮しながら植えた場合でも、植え替え後の水やりでベラボンを足す必要がでてきます。圧縮後の通水・通気の悪化が気になりますが、ベラボン繊維内の空間が潰れにくいため通水・通気性はそこまで損なわれません。
植えの画像のように固定ができると横に倒しても抜け落ちにくくなります。
植え替え後は陽当たりの良い場所に置き、水やりはベラボンが中まで乾いてから行います。
気温の高い時期ならば1~2ヵ月くらいで発根します。
以降の管理は下記リンクを参照してください。