ユーフォルビア・ラクテア「ホワイトゴースト」の育て方

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の基本情報

科名:トウダイグサ科 Euphorbiaceae
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属名:トウダイグサ属(ユーフォルビア属)
   Euphorbia
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学名: Euphorbia lactea variegataWhite Ghost’
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原産:熱帯アジア~インド
  (E. lacteaの分布
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高さ:~5m
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の特徴

植物感の薄い白からクリームの斑入りのボディとクネクネと曲がる枝や幹が特徴的で「生きているオブジェ」のような多肉植物です。

棘もありサボテンと誤解されますが、ポインセチアなどを含むユーフォルビア(トウダイグサ)の仲間です。

特異な見た目にたいして、ポイントを押さえれば育て方は比較的難しくないので初心者にもお勧めの多肉植物です。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の管理/置き場所

ホワイトゴーストは陽当たり~明るい日陰で、風通りの良い環境が理想です。

基本種のユーフォルビア・ラクテアと比べると夏場の直射日光で焼ける傾向があるので、夏場は明るい日陰か朝日だけが当たる場所で育てた方が良いです。

分枝(茎の枝分かれ)した勢いの良い株を作りたい場合は春から秋までは屋外に置き、春と秋は直射日光に当てて育て、夏は日陰に移動すると良いです。

寒さは苦手で、地域にもより屋内取り込みのタイミングは変わりますが、およそ10月~11月あたりで、最低温度が10℃を切る時期になったら屋内に取り込みます。

健康的な生育のためには屋内でも5℃を下回る場所は避けた方が良いですが、冬期の水やりを極度に抑えることで5℃以下でも屋内越冬は可能です。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の年間管理表
屋外気温をもとにした管理表です。
 
ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の植え替え

春から夏までの期間で、鉢が手狭な場合や株のバランスが悪くなり転倒しやすい場合などは植え替えを行います。

9月~10月に植え替えも可能ですが、冬が間近に迫る時期なので、鉢のサイズアップは一回りまでにした方が良いです。

本来ユーフォルビア・ラクテアはシュラブ樹形を作り枝垂れるように枝を伸ばすため、幹の高さが50㎝を超える株は植え替えの際に支柱を立てるなどの対策をした方が良いです。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の用土の選び方

市販の多肉植物用または観葉植物用の培養土でも大丈夫です。

観葉植物用の培養土の場合は排水を良くするために軽石や鹿沼土の小粒をそれぞれ1割程度混ぜるとより排水が良くなり根腐れなどの失敗が少なくなります。

サボテン用の培養土などで目の細かい砂質の物の場合は、株の上部が重いため植え替え後に鉢内で安定しないので避けた方が良いです。

またブレンドする場合は硬質赤玉土小粒:軽石小粒:鹿沼土小粒:ヤシ繊維=4:2:2:2の土に植え替えもできます。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の水やり

年間通して屋内管理する場合と春から秋までは屋外に出す場合で水やりの頻度は大きく変わります。

通年屋内管理

使用している用土によって大きく変わりますが鉢土が乾いてから5日~2週間後に水を与えます。

上記の用土の場合、多肉または観葉植物用の培養土では1~2週間あたりを目安にし、ブレンド用土の場合は5日~1週間あたりが目安になります。(空調を含め室温が高い時期は1週間、室温が低い時期は2週間)

春~秋屋外管理

春に屋外に出した後は鉢土の表面の乾きを目安に徐々に水やりの頻度を増やし、夏期は鉢土の表面が乾くようならば毎日でも水を与えます。

秋に向かって気温の低下に合わせて水やりの頻度を減らし、室内管理の水やりへ移行します。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の肥料やり

年間通して屋内管理する場合と春から秋までは屋外に出す場合で、水やりと同じく肥料の頻度も大きく変わります。

通年屋内管理

室内管理での肥料やりは、月に一度液体肥料を既定の倍率で薄めて与えます。

春~秋屋外管理

屋外管理の肥料やりは、屋外に置いている期間に集中的に与えます。

5月~9月までの生育期は月に一度の置き肥と2~3回の液肥を与えます。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の増やし方

ホワイトゴーストは「挿し木」で増やします。

挿し木

なお画像付きでさらに詳しい説明は下記リンク先を参照してください。

枝や幹部を先端から10㎝以上の長さで切り取ります。切り取り後に切り口から白い乳液が出るので水で洗い流します。

なおこの際にでる乳液は肌が弱い方はかぶれる場合があるので、直接触れないように手袋を着けるか、着いた後はすぐに洗い流します。

切り口を洗い流した後は挿し穂を日陰で風通しの良い場所に2~3日くらい置き、切り口を乾かします。

挿し穂を置く場合は切り口が周囲に接触して雑菌が付かないように注意します。

切り口が十分乾いたら植え替えに用いる培養土と同じものに、挿し穂の1/4~1/3の長さまで差し込みます。

差し込み後に茎が倒れないように軽く土を押さえて固定し、明るい日陰に置いて水を与えて管理します。

挿し木用の土はベラボンのようなヤシの繊維でも可能です。雑菌が少なく排水・通気も良く失敗が少ないです。

5月~9月までの期間で屋外であれば挿し木後1ヵ月で発根します。半年から1年間育てて十分根が育ったところで植え替えを行います。

ユーフォルビア「ホワイトゴースト」の病害虫

病害虫に強いですが、害虫として「カイガラムシ」「ネジラミ」が発生することがあります。

害虫

「カイガラムシ」
数㎜程度の小さな茶褐色の斑点が広がり、被害が酷いとカサブタ状に被害後が残ったり、すす病を併発します。

ただ傷ついて出る乳液が乾いた後もカサブタ状で似た症状になることもあるので、カサブタ状の痕=カイガラムシではありません。

「ネジラミ」
サボテンネコナカイガラムシという根に発生するカイガラムシの一種です。

地上部では変化に気づきにくいですが、植え替えの際に根や鉢の内縁に白い綿状や粉上の付着物があることで気づくことができます。

退治・治療方法

いづれの害虫も吸汁して植物の体力を奪いますので、気づき次第薬剤で退治するか、あらかじめ予防をします。

アセフェートやクロアチニジンを含む粒剤などを鉢内に撒くことでどちらの害虫も予防と退治ができます。

また「カイガラムシ」であれば市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」の登録と「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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