ガザニア/宿根ガザニアの育て方

ガザニアの基本情報

科名:キク科 Asteraceae
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属名:クンショウギク属(ガザニア属)
   Gazania
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学名: Gazania rigens や Gazania linearis など
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和名:クンショウギク(勲章菊)
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原産:南アフリカ
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開花時期:5~10月
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高さ:15㎝~30㎝
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耐暑性:強い~やや強い
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耐寒性:強い~やや強い
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ガザニアの特徴

ガザニアは和名のクンショウギク(勲章菊)の名の通り勲章のような黄~白色の華やかな花を咲かせます。

花色は黄や白系が主ですが、オレンジやピンクがかった花色、中心に赤いブロッチが入るものもあります。

また日中は花が開いていますが、夜は閉じる性質もあります。

比較的暑さや寒さは強く本来は多年草ですが、多湿や強い寒さが苦手なため一年草として扱うことが多いです。

一年草扱いのガザニアでも暖地では本来の多年草として育てられる種類もありますが、その中でもやや丸みを帯びた葉が特徴で多湿や寒さに強い種類が宿根ガザニアと呼ばれて店頭に並んでいます。

ガザニアの管理と置き場所

ガザニアは陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てて下さい。

ガザニアは本来多年草ですが、冬期の寒さで落葉して冬越しする落葉低木のように管理できる地域や冬とともに枯死して一年草として扱う地域など、寒さによって管理が変わります。

宿根ガザニアは陽当たり良く、排水性の良い土で植えれば特に複雑な管理は必要ありません。

実際に測定はしていませんが最低温度が-3までならば越冬できるようですし、宿根ガザニアは降雪でも越冬はできます。

シルバーリーフのガザニアもあり、他のガザニアと比べても強光を好み、多湿を嫌うため、梅雨から夏は雨の当たらない場所で育てるなどの工夫が必要です。

ガザニアの年間管理表
 
ガザニアの植え替え

植え替えの適期は3月~5月または9月~10月ですが、苗を購入した場合は時期を待たずに、購入後に一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えて下さい。

鉢植えの場合は、成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、植え替え時期を待ち鉢のサイズを大きくしてください。

地植えの場合は、陽当たりの良い場所に根が張りやすいように土を作ったうえで植え付けてください。

ガザニアの用土の選び方

市販の花用の培養土で大丈夫です。ただし土の過湿を嫌うため、市販の培養土でも土質によっては軽石小粒やパーライトなどを加えて排水良く作り替えた方が良く育つ場合もあります。

またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けてください。

ガザニアの水やり

ガザニアの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。

一方で夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。

シルバーリーフや一年草のガザニアを越冬・越夏させる場合は、過湿にならないように乾かし気味の水やりを行います。

ガザニアの肥料の与え方

ガザニアは連続開花をするため比較的リン酸が多めの肥料が必要となります。

植えるときの元肥や開花中の追肥を与え、肥料切れがおきないようにしましょう。

肥料を与える頻度はお持ちの肥料の説明に準じたほうが良いですが、鉢植えで置き肥を与えるなら月に1度は与えた方が良いと思います。

ガザニアの剪定・刈り込み

宿根ガザニアが茂りすぎた場合には刈り込みを行います。

株が這うように茂るので、縁取りを切り詰めていくように刈り込むと簡単に刈り込めます。

全体的に刈り込む場合は、なるべく葉を残しつつ行います。剪定時期は3月あたりに行った方が良いです。

刈り込み後の姿から綺麗な株へと戻る時間が短いのでお勧めです。

ガザニアの増やし方

ガザニアは「種まき」「株分け」で増やします。

種まき

ガザニアの種まきは4月~5月、または9月に行います。

4月~5月撒きの方が管理は楽ですが、9月撒きは間に冬を挟み防寒の必要がありますが、春の開花期間を長く楽しめるというメリットがあります。

種を撒く場合は市販の種まき用土か花用の土を入れて、2~3粒ずつ種を撒き、軽く覆土します。

たっぷりと水を与えた後、発芽するまで明るい日陰に置きます。

発芽後に苗の生育にあわせて間引きしていきます。間引きの際は土から引き抜くのではなく、ハサミなどで切り取ります。

本葉が3~4枚くらいの苗に育ったらポットに植え替えます。ポットで苗を大きく育てた後に定植する際は根が回る前に植え替えします。

株分け

株分けは3月~4月、または9月下旬あたりで植え替えのタイミングに合わせて行います。

3~5芽ごとに株分けします。株分け後は明るい日陰に置き、水の与えすぎに注意しながら管理します。

挿し木の場合も株分けと同じく3月~4月、または9月下旬あたりで行います。

枝の先端から7~10㎝ほどで切り取り、土に挿すところまでの葉を落とします。その後、挿し穂を水につけて給水させます。

鹿沼土かバーミキュライトのような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。

日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。

株分け・挿し木どちらの場合も秋に行う場合は冬の防寒を行ってください。

ガザニアの病害虫

害虫として「ハマキムシ」「カイガラムシ」、病気では「うどんこ病」などが発生することがあります。

害虫

「ハマキムシ」
複数の葉を絡めるように巻き取り中で幼虫が生育します。

「カイガラムシ」
葉裏や葉の付け根などに白い綿のようなものを被ったカイガラムシが発生します。

特に日陰の株や茂りすぎた株の込み合った部分で大発生しやすいので、陽当たりの良い場所で育てたり、刈り込みなどで風通しを良くする等の防虫対策も必要です。

病気

「うどんこ病」
葉の表面に粉状の白い斑紋が発生します。被害が酷いと葉が委縮したり、光合成に悪影響を及ぼします。

陽当たりと風通しが悪い場所(陽当たりと風通しが悪い枝)に発生しやすいため、剪定などで環境改善を行うことで、発生しにくい環境づくりも大事になります。

退治・治療方法

各病害虫が発生した場合は、市販の薬剤またはスプレー剤で「花卉類」の登録と対象病害虫が記載されている薬剤を使って退治します。

なお「ハマキムシ」「カイガラムシ」はアセフェートやクロアチニジンなど植物体内への浸透性がある成分を含む粒剤などをばら撒くことでも退治できます。

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