Contents
サルビア・ガラニチカ/メド―セージの基本情報
科名:シソ科 Lamiaceae
————————
属名:サルビア属(アキギリ属)
Salvia
————————
学名:Salvia guaranitica
————————
流通名:メド―セージ
(本来の「meadow sage」はサルビア・プラテンシス)
————————
英名:Anise-scented sage
Hummingbird sage
————————
原産:南米
————————
開花時期:5月~11月
————————
高さ:~1.5m
————————
耐暑性:強い
————————
耐寒性:強い
————————
サルビア・ガラニチカ/メド―セージの特徴
サルビア・ガラニチカは宿根性のサルビアの一種で、学名のSalvia guaranitica から「サルビア・グアラニチカ」や「サルビア・グアラニティカ」とも呼ばれます。
日本では流通上「メド―セージ」とも呼ばれますが、本来英名での「meadow sage」はサルビア・プラテンシス(Salvia pratensis)を指し、サルビア・ガラニチカの英名は「anise-scented sage」「hummingbird sage」などです。
サルビア・ガラニチカの流通初期にメド―セージと誤解したまま流通しているうちに名前が定着し、現在でも日本だけですがメド―セージと呼ばれています。
-10℃あたりまで耐寒性があるため多くの地域で宿根草として育てることができ、春~晩秋まで青~青紫系の花を咲かせながら秋には1.5m前後の大きな株へと育ちます。
サルビア・ガラニチカ/メド―セージの管理と置き場所
サルビア・ガラニチカ(メド―セージ)は陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。
暑さに強く良く育ち、地植えでは草丈は1~1.5m前後の高さまで大きくなります。
寒さも比較的強く冬場は地上部が枯れこみ、根と地上部近辺が生き残り越冬します。
サルビア・ガラニチカは四季咲き性があり、春(5月~6月)から開花を始め霜が降りる時期まで断続的に開花を続けます。
鉢植えでも育てることはできますが、成長が早いぶん根詰まりも起きやすく、適宜大きな鉢に植え替えていくか短期で鉢栽培するほうが管理は楽になります。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの年間管理表
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの植え替え
苗や開花株を購入後、一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。
鉢植えの場合は、成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。
ただし生育が旺盛で大きな株に育ち根詰まりも早いため、ある程度育った株は地植えにした方が管理しやすくなります。
地植えの場合は、陽当たりの良い場所に、排水良く根が張りやすいように土を作って植え付けます。
植え付ける場所の周囲に完熟堆肥や完熟有機肥料などを混ぜ込んでから植え付けると良いです。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの用土の選び方
市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。
庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの水やり
サルビア・ガラニチカの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。
夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの肥料の与え方
サルビア・ガラニチカは肥料を与えすぎると大きく育ちすぎて株が暴れるため肥料の施し過ぎを避けます。
2月~3月の芽吹く時期に株の周囲に肥料を与え、夏の終わりに窒素成分を抑えて、リン酸成分が多めの肥料を与えます。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの剪定と刈り込み
サルビア・ガラニチカは放任で育て、冬場に枯れた枝を刈り込むだけの管理もできますが、株の大きさを抑えたい場合は夏に刈り込みを行い抑えることができます。
夏の後半になると秋の開花に影響を与えるため、8月上旬~中旬に行います。暑い時期の剪定は株を傷めることがあるため、葉が残るように剪定します。
秋の株姿は、上方だけでなく株の周囲にも垂れ下がるように茂り、遮るものがなければドーム状の姿になります。
茂りすぎた枝を思い切って刈り込むことで株張りを抑えたり、支柱などを使って下支えをすることで株の形をコントロールします。
冬に枯れた枝を刈り込んで取り除きますが、霜や降雪が厳しい地域では2月末~3月の霜や雪の心配がなくなる時期まで放置するか、地表や株元を落ち葉や藁で敷くことで地表部周辺の芽や根を守ることができます。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの増やし方
サルビア・ガラニチカは「挿し木」で増やします。
挿し木
挿し木は5月~7月あたりに行います。
先端部分を除いた3~4節ほどで切り取り、土に挿すところまでの葉を落とし、挿し穂を水につけて給水させます。
鹿沼土か赤玉土小粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を1節以上土の中に入るように挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。
日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。
サルビア・ガラニチカ/メドーセージの病害虫
害虫として「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」などが発生することがあります。
害虫
「ハダニ」
夏期の雨の少なく乾燥した状態で発生しやすくなります。また鉢植えで屋根下のような雨の当たりにくい環境に置いている場合も発生しやすくなります。
主に葉裏に発生し、被害が酷くなると葉裏からの吸汁のためカスリ状に葉色が悪くなり、蜘蛛の巣のような糸が葉や枝を覆います。
発生初期は葉裏から勢いよく水を吹きかけて抑えることができます。蜘蛛の巣状に糸が覆っている場合は、葉裏から水を吹きかけた後、消毒をしてください。
「アブラムシ」
新芽や花穂に発生しやすいです。特に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。
陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。
「カイガラムシ」
葉の付け根や枝などに発生します。アブラムシ同様に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。
陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。
退治・治療方法
市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。
また草丈が1m以下であればアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。