ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の育て方

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の基本情報

科名:シソ科 Lamiaceae
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属名:サルビア属(アキギリ属)
   Salvia
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学名:Salvia farinacea
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和名:ケショウサルビア(化粧来路花)
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別名:ブルーサルビア
   ブルーセージ
   サルビア・ファリナセア
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英名:Mealycup sage
   Mealy sage
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原産:アメリカ南東部~メキシコ北東部
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開花時期:5月~11月
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高さ:30㎝~50㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の特徴

ブルーサルビアはアメリカのテキサス州・オクラホマ州~メキシコのヌエボ・レオン州原産のサルビアの一種で、学名のSalvia farinacea から「サルビア・ファリナセア」という名でも呼ばれます。

自生地では多年草で、日本では暖地や温暖地の一部では宿根することがありますが、多くの地域で冬に枯れるため半耐寒性の一年草として育てます。

四季咲き性が高く5月~10月(暖かい地域では11月まで)にかけて開花し、夏を通して涼しげな青い花を咲かせ、開花期間の長さを活かし寄せ植えなどの鉢栽培から花壇の植栽まで幅広く楽しめます。

サルビア・ファリナセアとして栽培品種も多くあり、青い花穂(花序)に青花を咲かせる種類以外にも、花穂が白い品種や花色も濃青~薄青花・白花などの品種があります。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の管理と置き場所

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)は陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。

暑さに強く良く育ち、地植えでは秋に草丈は1m弱の高さまで大きくなります。

自生地では多年草ですが、寒さは苦手で霜・雪または地面の凍結で株が傷み枯死するため、春から種を撒くか苗を植えて一年草として育てます。

サルビア・ファリナセアは連続開花性があり、春から開花を始め晩秋(地域によっては霜が降りる時期)まで断続的に開花を続けます。

鉢植えやプランターでも育てることはできますが、株姿が直立するか不規則に広がるため、寄せ植えにするかコンパクトにまとまる品種を植えると鉢としてのまとまりがでます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の年間管理表
 
ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の植え替え

苗や開花株を購入後、一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。

鉢植えの場合は、10㎝~15㎝間隔で植え付け、およその目安で7号(21㎝径の鉢)で3ポットくらい植え付けます。

以降は成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。

地植えの場合は、陽当たりの良い場所に、排水良く根が張りやすくなるように植え付ける場所の周囲に完熟堆肥や完熟有機肥料などを混ぜ込み、20㎝くらいの間隔で植え付けます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の用土の選び方

市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の水やり

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。

夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の肥料の与え方

鉢植えの場合は、元肥として根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

地植えの場合は、土質改良のための完熟堆肥とともに完熟の有機肥料か根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

以降は地植え・鉢植えともに追肥として1ヶ月に1回の頻度で株回りの株元から離れたところに置き肥を与えるか、月に2~3回の頻度で花用の液体肥料を与えます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の手入れ
花穂摘み

花がある程度咲き進むと脇から次の花が立ち上がって開花しますが、咲き終わった花穂をつけたままでは次の花穂が小ぶりになったり、花が咲きにくくなります。

そのため適宜咲き終わった花穂を切り取ることで、次の花を咲かせやすくなるとともに、見た目をきれいに保つことができます。

切り戻し

夏に株姿が乱れている場合は、株の半分まで切り戻しを行います。ただし、高温期に葉がなくなるほどの剪定を行うと株が傷みやすいため、葉が残るような剪定を行います。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の増やし方

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)は種まきで増やします。

種まき

撒き時期は4月~6月で、種まきトレーやポットなどに種まきをします。

用土は種まき用の土を使って種まきをします。種まき用土は給水しにくいことがあるので、予め湿らせておくと良いです。

種まきトレイまたはポットに種まき用土を入れた後、種まきトレーであれば種が重ならないようにバラ撒きし、ポットの場合は1ポット3粒ずつ種を撒きます。

種まき後、4~5㎜くらい覆土して、水をたっぷり与えます。

種まきトレーの場合は発芽後本葉が2~3枚に育ったあたりでポットへ移すか、定植します。

ポットの場合は、発芽後間引きをしつつポット内で育てます。根が傷まないように間引きの際は土から引き抜くのではなくハサミなどで切ると周囲の根を傷めません。

間引きは葉が重なるくらいに育ったあたりで随時行い、1ポットに1苗まで間引きつつ育てます。

トレーの苗・ポットの苗ともに定植時に一度摘芯することで、脇芽が伸びやすくなり、株張りと開花量が増えます。

ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)の病害虫

害虫として「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が発生することがあります。

害虫

「ハダニ」は夏期の雨の少なく乾燥した状態で発生しやすくなります。また鉢植えで屋根下のような雨の当たりにくい環境に置いている場合も発生しやすくなります。

主に葉裏に発生し、被害が酷くなると葉裏からの吸汁のためカスリ状に葉色が悪くなり、蜘蛛の巣のような糸が葉や枝を覆います。

発生初期は葉裏から勢いよく水を吹きかけて抑えることができます。蜘蛛の巣状に糸が覆っている場合は、葉裏から水を吹きかけた後、消毒をします。

「アブラムシ」は新芽や花穂に発生し、特に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。

陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。

「カイガラムシ」は葉の付け根や枝などに発生し、アブラムシ同様に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。

陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。

退治・治療方法

市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

またアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。

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