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クレオメ/セイヨウフウチョウソウの基本情報
科名:フウチョウソウ科 Cleomaceae
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属名:フウチョウソウ属(クレオメ属)
Cleome
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学名:Cleome hassleriana
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異名(Synonym):
Tarenaya hassleriana
Cleome houtteana
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和名:セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)
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別名:クレオメ、クレオメソウ
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英名:Spider flower
Spider plant
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原産:南アメリカ南部
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開花時期:7月~10月
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高さ:60㎝~1.2m
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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クレオメ/セイヨウフウチョウソウの特徴
クレオメまたはセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)は、フウチョウソウ科クレオメ属の一年草で、「クレオメ」の名は属名の「Cleome」が由来になっていて、別名「クレオメソウ(クレオメ草)」とも呼ばれます。
南アメリカ(ブラジル南部からアルゼンチン)原産で、蕊が花より長くとび出る特徴的な花を咲かせ、花色は紫やピンク色で夕方から咲始め翌日夕方には白へと変わります。
花一輪は短命で2日くらいで散りますが、毎日新しい花が先端から開花し、他の植物が咲きにくくなる暑い季節も咲き続け夏をまたいで7月~10月(暖かい地域ッは6月から)にかけて開花します、
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの管理と置き場所
クレオメは陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。
非耐寒性の一年草で暑さに強く長期にわたり咲き続け、地植えでは秋に草丈は1m前後の高さまで大きくなります。
鉢植え・地植えともに育てることができますが、直根性(根が下方に真っすぐ伸びる性質)で植え替え等で根を傷めることを嫌うため、根鉢やポットの土を崩さずに植え替えます。
また種から育てる場合は、最初から観賞時に使う鉢やプランターに直撒きもできます。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの年間管理表
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの植え替え
クレオメは直根性(根が下方に真っすぐ伸びる性質)で植え替え等で根を傷めることを嫌うため、種を地植えする場所や観賞時に使う鉢やプランターに直撒きが理想です。
晩春~初夏に花付きの苗も店頭に並びますが、上記の通り根を傷めるのを嫌うため根鉢を崩さずに一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの用土の選び方
市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。
庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの水やり
クレオメの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。ただし多湿気味に育てると徒長しやすいので、特に幼苗期は過剰な水やりを気を付けます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。
夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えてください。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの肥料の与え方
鉢植えの場合は、元肥として根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。
地植えの場合は、土質改良のための完熟堆肥とともに完熟の有機肥料か根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。
以降は地植え・鉢植えともに追肥として1ヶ月に1回の頻度で株回りの株元から離れたところに置き肥を与えるか、月に2~3回の頻度で花用の液体肥料を与えます。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの手入れ
花穂摘み
種鞘が多くなると先端に花ができにくくなります。
ある程度咲き進んだら花穂と葉の境あたりで切り取ることで、次の花が咲きやすくなります。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの増やし方
クレオメは種まきで増やします。
種まき
撒き時期は4月~5月で、先述の通りクレオメは直根性で移植を嫌うため、種を撒く場合は、庭や観賞時使う鉢やプランターに直撒きするか、ビニールポットで苗を育て早めに定植します。
庭・花壇への直撒き:種まき前に土の準備を行います。
完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。もし完熟に達していない堆肥や有機肥料を混ぜる場合は、土に混入後さらに1~2週間おいてから種まきします。
土の準備ができたら、種をばら撒きまたは筋撒きします。もしばら撒きで雑草との区別がつかなくなる恐れがある場合は、筋蒔きにすることで発芽箇所に規則性ができ区別しやすくなります。
種まき後に薄く覆土し、土の中まで染み込むようにたっぷりと水を与えます。
発芽後本葉が出たあたりで間引きします。根が傷むのを嫌うため、間引きの際は土から引き抜くのではなくハサミなどで切ると周囲の根を傷めません。間引きは葉が重なるくらいに育ったあたりで随時行い、最終的な株間が15㎝前後までは行った方が良いです。
ポット撒き:ビニールポットに培養土を入れ、種を撒いて薄く覆土し、たっぷりと水を与えます。
発芽後は直撒きと同様に間引きを行い、1ポットに1苗になるまで間引きつつ育成します。
なおポットで育てた場合の注意点として、直根性のためポット内で育ちすぎると、ポットから移植しても大きく育たなくなります。ある程度育てた段階で定植します。
クレオメ/セイヨウフウチョウソウの病害虫
害虫として「ハダニ」「オンシツコナジラミ」が発生することがあります。
害虫
「ハダニ」は夏期の雨の少なく乾燥した状態で発生しやすくなります。
また鉢植えで屋根下のような雨の当たりにくい環境に置いている場合も発生しやすくなります。
主に葉裏に発生し、被害が酷くなると葉裏からの吸汁のためカスリ状に葉色が悪くなり、蜘蛛の巣のような糸が葉や枝を覆います。
発生初期は葉裏から勢いよく水を吹きかけて抑えることができます。蜘蛛の巣状に糸が覆っている場合は、葉裏から水を吹きかけた後、消毒をしてください。
「オンシツコナジラミ」は幼虫・成虫ともに葉裏に発生します。株を触ると白い小さな成虫が舞い飛ぶので判別できます。
葉裏から吸汁するためハダニと同じくカスリ状に葉色が悪くなります。また風通しが悪い場所で発生しやすくなるため、環境改善も行います。
「ハダニ」「オンシツコナジラミ」はいずれも汁を吸うタイプの害虫で、排泄物が甘い液状のものなので、被害が酷いと葉上に砂糖水がかかったようにベタベタし始めます。
その後放置すると、甘い液に黒いカビが生え「すす病」という病気を併発するので早めの対処がお勧めです。
退治・治療方法
市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。
またアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。