宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の育て方

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の基本情報

科名:ヒルガオ科
   Convolvulaceae
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属名:サツマイモ属(イポメア属)
   Ipomoea
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学名:Ipomoea indica ‘Ocean Blue’
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和名:ノアサガオ(野朝顔=Ipomoea indica
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別名:シュッコンアサガオ(宿根朝顔)
   リュウキュウアサガオ(琉球朝顔)
   イリオモテアサガオ(西表朝顔)
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英名:Blue morning glory
   Oceanblue morning glory
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原産:熱帯~亜熱帯地域(ノアサガオの分布域)
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開花時期:6月~11月
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高さ(樹の長さ):~10m
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや弱い
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宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の特徴

ノアサガオ(野朝顔)は、世界中の熱帯から亜熱帯原産のヒルガオ科サツマイモ属(イポメア属)の1種で、一年性アサガオの近縁種にあたる多年性ツル植物です。

流通時は標準和名にあたるのノアサガオよりも「宿根アサガオ」「琉球アサガオ」「西表アサガオ」などの名で店頭に並ぶことが多く、花色は紫・青・白・ピンク色などの花色があります。

代表的な品種として宿根アサガオ「オーシャンブルー」があり、ノアサガオの変異種で、花色は青紫ですが、夕方には赤紫へと変化します。

性質は強健で寒さは苦手なものの関東以西であれば、冬期に根が凍らないように簡単な防寒することで越冬できます。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の管理/置き場所

宿根朝顔「オーシャンブルー」は陽当たり、風通し、排水性の良い環境で育てます。

自生地域では森林の縁・谷沿い・道沿いなどの場所で木に絡みながら茂るか、斜面・壁面を垂れ下がりながら覆うように茂るため、育てる場合も比較的大きな支柱や藤棚などの這わせる場所があった方が良いです。

また鉢栽培もできますが小さな鉢では根詰まりが早いため、10号以上の鉢や容量の多いプランターで育てた方が良いです。

また短日開花(夜の期間が一定時間以上で開花する性質)のため、夜間ライトが長時間点灯する場所では開花できなくなるので、ライト周辺に植えたり鉢を置かないようにします。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の年間管理表
 
宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の植え替え

宿根朝顔「オーシャンブルー」は4月~5月から苗が店頭に並ぶため、購入後に一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。

庭植えの場合

株が大きく茂るため、庭植えの場合はツルが這う広い場所を選んで植え替えます。

幅・深さともに50~60㎝程度の穴を掘り、掘り返した土に対して完熟堆肥を2~3割と完熟肥料を混ぜて植え付けます。

鉢植えの場合

生育が旺盛なため庭植えの方が管理しやすいですが、10号以上の鉢や容量の多いプランターなどで育てることもできます。

越冬株の植え替えは春の芽吹き始めに行います。

地域によって芽吹く時期が変わりますが、植え替え時期の目安として3月~4月あたりの芽吹く少し前か芽吹いた時期に植え替えします。

根鉢を取り出して、半分から1/3くらい土を落とし、伸びすぎた根を整理してから植えなおします。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の用土の選び方

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。

鉢植えの場合は、市販の花や野菜用の培養土または赤玉土小粒:腐葉土=7:3を混合した土に植え替えます。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の水やり

宿根朝顔「オーシャンブルー」の水やりは一般的な草花の水やりと同じく、鉢土の表面が乾いたら鉢下から水が出るくらいたっぷり水を与えます。

庭植えの場合

概ね天候に任せた水やりとなりますが、植えた時期から一年間は土の状態を見つつ水を与えます。

夏は地植えであっても乾きやすくなるため、葉が垂れるような場合は夕方にたっぷりと水を与えます。

鉢植えの場合

年間を通して鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。特に夏場は根の張り具合によっては1日1~2回水やりが必要になることがあります。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の仲間の肥料の与え方

鉢植えの場合は、元肥として根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

地植えの場合は、土質改良のための完熟堆肥とともに完熟の有機肥料か根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

以降は鉢植え・地植えともに5月~10月にかけて追肥として1ヶ月に1回の頻度で株回りの株元から離れたところに置き肥を与えます。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の手入れ
摘芯と誘引

春から伸びたツルが1m前後まで成長した時点でツル先を切り、摘芯後のツルを横に倒すことで各葉の付け根から脇芽が出ます。

脇芽がツルとして茂るまでにネットやロープ(またはワイヤー)など誘引できる場所を準備し、ツルを誘引します。

なおロープは麻やシュロ製のものを使うと、冬にツルを回収する際にロープと一緒に回収することができて便利です。

茂りすぎの防止

オーシャンブルーを始めノアサガオの仲間はツルが地に着いた所から根を下ろして茂りすぎることがあります。

ツルが地についた場合は適宜切って取り除くか、冬にツルが枯れた後に余分な根を取り除きます。

防寒

温暖地でも比較的寒さの影響が強い地域では、冬場に地表が凍結して根が枯れないように、土や腐葉土などを株元に被せて寒さから守ります。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の増やし方

宿根朝顔「オーシャンブルー」は種ができにくいため挿し木・ツル伏せで増やします。

挿し木

時期は5月~6月・9月あたりに行います。その年に伸びた枝(新梢)から挿し穂を作ります。新梢のうち、未熟な先端部分の枝と木質化しかけた根元部分を除いた部分の枝を使います。

葉が3枚毎に枝をカットし、良く切れるカッターやナイフで下側切り口を給水しやすいように斜めに切ります。その後挿し穂を数時間水につけて給水させます。挿し穂の一番下の葉を取り除き、残った2枚の葉は、蒸散を抑えるため半分まで切ります。

鹿沼土細粒か赤玉土細粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。ビニールなどで覆い保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。

ツル伏せ

親株についた状態のツルをピンなどで地面に固定します。ツルから根が伸びたら、ツルを切って株分けします。

宿根朝顔「オーシャンブルー」/ノアサガオ(野朝顔)の病害虫
害虫

「オンシツコナジラミ」「カイガラムシ」が発生することがあります。

「オンシツコナジラミ」は葉裏などに発生し、葉裏から吸汁するため葉色が悪くなり、株を触れると白い小さな羽虫が舞うようになります。また大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。

「カイガラムシ」は葉の付け根や枝などに多く発生します。アブラムシと同じく大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。

「オンシツコナジラミ」「カイガラムシ」ともに陽当たりや風通しが悪い場所で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。

「オンシツコナジラミ」「カイガラムシ」が発生した場合では、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。

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