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マダガスカルジャスミンの基本情報
科名:キョウチクトウ科
Apocynaceae
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属名:シタキソウ属(ステファノティス属)
Stephanotis
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学名:Stephanotis floribunda
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異名(Synonym):Marsdenia floribunda
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和名:アフリカシタキヅル(アフリカ舌切蔓)
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英名:Madagascar jasmine
Waxflower
Hawaiian wedding flower
Bridal wreath
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原産:マダガスカル
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開花時期:4月~9月
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ツル長さ:2m~5m
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耐暑性:やや強い
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耐寒性:弱い
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マダガスカルジャスミンの特徴
マダガスカルジャスミンは、マダガスカル原産のキョウチクトウ科の木本性ツル植物で爽やかな香りを放つ白い花を春~初秋にかけて咲かせます。
ジャスミンの名前が付いていますが、モクセイ科のジャスミンの仲間(ソケイ属)ではないためジャスミンとしての利用はできません。
英名の「Hawaiian wedding flower」「Bridal wreath」などの英名にあるとおり香り良く純白の花は肉厚のため切花として長く保ち、海外でブライダルブーケなどに使われます。
ただしキョウチクトウ科で花や枝葉から出る乳液に触れてかぶれることもあるため、マダガスカルジャスミンの植え替えや剪定などの作業を行う場合は手袋を着けた方が良いです。
マダガスカルジャスミンの管理と置き場所
マダガスカルジャスミンは明るく風通しの良い場所で育てます。春と秋は直射日光下が良いですが、真夏の日差しで葉が焼けることがあります。
夏場は朝日だけ当たる明るい日陰や落葉樹の下などの木漏れ日の場所に置くか寒冷紗で遮光して育てます。
ツルを伸ばしながら春~初秋にかけてツルを伸ばしながら開花するので、トレリスや行燈支柱などツルを這わせる環境で随時誘引しながら開花させます。
寒さが苦手で冬に霜が当たると枯れるため、暖地では地植えできますが、多くの地域では鉢栽培します。
また秋~冬の急激な温度変化で葉が落ちることもあるため、夜間温度が10℃を下回る前に室内に取り込み、冬期は室内の南側の窓辺に置きます。
マダガスカルジャスミンの年間管理表
マダガスカルジャスミンの植え替え
植え替えは4月~6月に行います。また購入後の鉢花は二回り大きな鉢などに植え替えます。
土の過湿は嫌うため頻繁な植え替えは必要ありませんが、根詰まり解消のため2年に1回は植え替えた方が良いです。
植え替え作業は、鉢から根鉢を抜き取り土を半分くらい落として、傷んだ根などを取り除き、一回り大きな鉢へ植え替えます。
また株が大きくなり鉢のサイズアップができない場合は、根鉢の土を半分または全て落として傷んだ根と伸びすぎている根を整理し、同じ大きさの新しい鉢へと植え替えます。
マダガスカルジャスミンの用土の選び方
マダガスカルジャスミンは市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫ですが、土の過湿を嫌うため土質によっては赤玉土小粒や軽石小粒などを1~2割程度混ぜて排水良く作り替えると良いです。
またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。
マダガスカルジャスミンの水やり
マダガスカルジャスミンの水やりは、生育期間中は一般的な草花と同じく土の表面が乾いたら鉢下から水が出るくらいたっぷりと水やりします。
ただし生育期への移行期間と休眠期への移行期間は徐々に水やりの量や頻度を変えていきます。
生育期が始まる3月~4月に徐々に水やりの量・回数を増やしていきます。
梅雨前までは土の表面が乾いてから数日後くらいに水を与えます。
梅雨時期は水やりをコントロールするため屋根下などの場所に移動し、梅雨明けとともに雨ざらしの場所に移動し、土の表面が乾けば毎日でも水を与えます。
9月~10月になり徐々に気温の下降に合わせて水やりのを量・回数を減らしていき、土の表面が乾いた数日後~2週間後へと間隔を広げていきながら水やりを減らし、屋内へと取り込みます。
冬期の水管理は、住宅の状態やエアコンの機能により住環境が違うように屋内での管理にも違いがでます。以下に室内管理の想定できる代表的なパターンで説明します。
屋内管理(室温が低い場合)
冬期に室温が低い場合は水やりを減らし、土を乾かし気味に管理することで耐寒性を上げて越冬させます。なお日中は室温が高くても夜間は室温が低い場合は生育が止まるため水やりを抑えます。
鉢土の表面が乾いてから5日~10日後を目安に水を与えるか、鉢を持ちあげて軽く感じるまで期間をあけて水を与えます。
日中室温が高い場合は、乾燥によるハダニの発生を防ぐため、定期的に株への霧吹きを行うと良いです。
屋内管理(室温が高い場合)
夜間温度も含め定温維持できる気密性が高い住宅の場合は冬でも土が乾きやすくなります。
設定温度で水やり頻度が変わりますが、鉢土の表面が乾いてから3日~7日後を目安に水を与えるか、鉢を持ちあげて軽く感じるまで期間をあけて水を与えます。
また室内は乾燥するため葉が傷んだり、ハダニが発生することがあるので、葉裏や幹など株回りへの定期的な霧吹きなども行うと良いです。
マダガスカルジャスミンの肥料の与え方
マダガスカルジャスミンは植えるときの元肥や開花中の追肥を適宜与えます。
植え替えの際は、根を傷めない緩効性の化成肥料を元肥として土に混ぜて植え付けます。
追肥は4月~9月の生育期間に1ヵ月に1回の頻度で緩効性の化成肥料を株元から離した株回りに与えるか、1ヵ月に1~2回薄めた液体肥料を与えます。
マダガスカルジャスミンの手入れ
支柱立て・誘引
マダガスカルジャスミンはツル植物で、その年の新枝(新しく伸びていく枝)に花が付きます。
ツルを誘引できるトレリスや行燈支柱などを備えて、伸びたツルを誘引し、ビニールタイなどでとめます。
剪定・切り戻し
上記の通りマダガスカルジャスミンの花はその年の新枝(新しく伸びていく枝)に開花します。
そのため春先にツルを切ることで枝数と花数を増やすことができます。
またツルが伸びすぎてトレリスや支柱から大きく出てしまう場合は適宜剪定するか、春~晩夏であれば新芽がでるため半分程度に切り戻します。
マダガスカルジャスミンの増やし方
マダガスカルジャスミンは挿し木・種まきで増やします。
挿し木
5月~6月に行います。木化している基部や柔らかい新芽を除く充実した枝を2節くらいで切り取り挿し穂にします。
切り取り後に切り口から白い乳液が出るので水で洗い流します。
なおこの際にでる乳液は肌に触れるとかぶれることがあるので、直接触れないように手袋を着けるか、着いた後はすぐに洗い流します。
鹿沼土細粒か赤玉土細粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。
ビニールなどで覆って保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。
種まき
マダガスカルジャスミンは開花後にシードポット内にタンポポのような綿毛のある種ができます。
種まきトレイやポットに用土を入れた後、綿毛を除いて種だけの状態にして種を撒きます。
種まき後に種が埋まらない程度に土表面を軽く押さえ、種と土が密着させた後たっぷりと水を与えます。
マダガスカルジャスミンの病害虫
害虫として「アブラムシ」「カイガラムシ」「ハダニ」が発生することがあります。
害虫
「アブラムシ」
花・新芽・葉裏などに発生します。大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。
陽当たりや風通しが悪い場所で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。
「カイガラムシ」
葉の付け根や枝などに多く発生します。アブラムシと同じく大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。
陽当たりと風通しの悪い環境や極度に陽当たりが悪い場所で発生しやすくなります。
「ハダニ」
乾燥する環境下で葉裏にから広がっていき、葉裏から吸汁するため、葉色がかすれた様な色合いになります。
またハダニはクモの仲間なので、大発生すると蜘蛛の巣状の糸を張り始めます。
室内管理中や軒下に置いて雨があたらない場所などの乾燥する環境で発生しやすいため、葉裏から株全体に定期的に水をかけることで発生を抑えることができます。
退治・治療方法
「アブラムシ」「カイガラムシ」「ハダニ」が発生した場合では、市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。
また殺虫用の浸透移行性の粒剤を撒くことで予防や退治をすることができます。