サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の育て方

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の基本情報

科名:シソ科 Lamiaceae
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属名:サルビア属(アキギリ属)
   Salvia
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学名:Salvia coccinea
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和名:ベニバナサルビア
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別名:ベニバナタムラソウ
   サルビア・コクシネア
   サルビア・コッキネア
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英名:Blood sage
   Scarlet sage
   Texas sage
   Tropical sage
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原産:北アメリカ南部~南アメリカ北部
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開花時期:5月~11月
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高さ:30㎝~60㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の特徴

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)は熱帯性~亜熱帯性のサルビアの一種で、「ベニバナサルビア」という和名がありますが、学名のSalvia coccinea から「サルビア・コクシネア」や「サルビア・コッキネア」の名で店頭に並ぶことが多いです。

原産地域は中央アメリカ・カリブ海沿岸地域を中心に北はアメリカ南東部~メキシコ、南はコロンビア・ぺルー・ブラジルなどの地域で、自生地では多年草ですが、日本では多くの地域で冬に枯れるため一年草として育てます。

coccinea」はラテン語で「赤色の・深紅の」という意味があり、サルビア・コクシネアの花色に由来しています。

また栽培品種も多くあり、赤花以外にも白・ピンク・コーラルなどの花色もあります。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の管理と置き場所

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)は陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。

暑さに強く良く育ち、地植えでは秋に草丈は1m前後の高さまで大きくなります。

自生地では多年草ですが、寒さは苦手で霜・雪または地面の凍結で株が傷み枯死するため、春から種を撒くか苗を植えて一年草として育てます。

サルビア・コクシネアは連続開花性があり、春から開花を始め霜が降りる時期まで断続的に開花を続けます。

鉢植えやプランターでも育てることはできます。ただし成長が早いぶん根詰まりも起きやすく、適宜大きな鉢に植え替えを行います。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の年間管理表
 
サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の植え替え

苗や開花株を購入後、一回り大きな鉢、または花壇などに植え替えます。

鉢植えの場合は、成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。

地植えの場合は、陽当たりの良い場所に、排水良く根が張りやすいように土を作って植え付けます。

植え付ける場所の周囲に完熟堆肥や完熟有機肥料などを混ぜ込んでから植え付けると良いです。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の用土の選び方

市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の水やり

サルビア・コクシネアの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。

夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の肥料の与え方

鉢植えの場合は、元肥として根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

地植えの場合は、土質改良のための完熟堆肥とともに完熟の有機肥料か根を傷めない緩効性の化成肥料を土に混ぜてから植え付けます。

以降は地植え・鉢植えともに追肥として1ヶ月に1回の頻度で株回りの株元から離れたところに置き肥を与えるか、月に2~3回の頻度で花用の液体肥料を与えます。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の手入れ
花穂摘み

サルビア・コクシネアは花穂の花がある程度咲き進むと脇から次の花が立ち上がって開花します。

咲き終わった花穂は切り取ることで、次の花が咲きやすくなるため、適宜花穂を切り取ります。

切り戻し

夏に株姿が乱れている場合は、株の半分まで切り戻しを行います。ただし、高温期に葉がなくなるほどの剪定を行うと株が傷みやすいため、葉が残るような剪定を行います。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の増やし方

サルビア・コクシネアは種まきで増やします。

種まき

撒き時期は4月~5月で、種まきトレーやポットなどに種まきをします。用土は種まき用の土を使って種まきをします。種まき用土は給水しにくいことがあるので、予め湿らせておくと良いです。

種まきトレイまたはポットに種まき用土を入れた後、種まきトレーであれば種が重ならないようにバラ撒きし、ポットの場合は1ポット3粒ずつ種を撒きます。

種まき後、4~5㎜くらい覆土して、水をたっぷり与えます。

種まきトレーの場合は発芽後本葉が2~3枚に育ったあたりでポットへ移すか、定植します。

ポットの場合は、発芽後間引きをしつつポット内で育てます。根が傷まないように間引きの際は土から引き抜くのではなくハサミなどで切ると周囲の根を傷めません。

間引きは葉が重なるくらいに育ったあたりで随時行い、1ポットに1苗まで間引きつつ育てます。

トレーの苗・ポットの苗ともに定植時に一度摘芯することで、脇芽が伸びやすくなり、株張りと開花量が増えます。

サルビア・コクシネア(サルビア・コッキネア)の病害虫

害虫として「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が発生することがあります。

害虫

「ハダニ」は夏期の雨の少なく乾燥した状態で発生しやすくなります。また鉢植えで屋根下のような雨の当たりにくい環境に置いている場合も発生しやすくなります。

主に葉裏に発生し、被害が酷くなると葉裏からの吸汁のためカスリ状に葉色が悪くなり、蜘蛛の巣のような糸が葉や枝を覆います。

発生初期は葉裏から勢いよく水を吹きかけて抑えることができます。蜘蛛の巣状に糸が覆っている場合は、葉裏から水を吹きかけた後、消毒をします。

「アブラムシ」は新芽や花穂に発生し、特に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。

陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。

「カイガラムシ」は葉の付け根や枝などに発生し、アブラムシ同様に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。

陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。

退治・治療方法

市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

またアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。

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