キンモクセイ(金木犀)の育て方

キンモクセイ(金木犀)の基本情報

科名:モクセイ科 Oleaceae
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属名:モクセイ属 Osmanthus
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学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus
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和名:キンモクセイ(金木犀)
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別名:モクセイ(木犀)
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原産:中国
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開花時期:9月下旬~10月
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高さ:5~6m
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耐暑性:やや強い
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耐寒性:やや弱い
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キンモクセイ(金木犀)の特徴

キンモクセイ(金木犀)は橙黄色の小花を枝回りにたくさん咲かせ、漂うほどの強い香りも楽しめる秋の代表的な花木の一種です。

キンモクセイの学名は「Osmanthus fragrans var. aurantiacus」で、「モクセイ(Osmanthus fragrans)」の変異種ですが香りはモクセイよりも強いです。

「モクセイ(木犀)」は別名の「ギンモクセイ(銀木犀)」と呼ばれることが多く、一方でキンモクセイも通称でモクセイと呼ばれることもあります。

香りの魅力だけでなく、管理が比較的容易で剪定にもよく耐えるため、庭・公園・街路などで庭園樹や生垣などに良く利用されます。

キンモクセイ(金木犀)の管理と置き場所

キンモクセイ(金木犀)は温暖な気候を好み極度の寒さは耐えられないため、植栽は東北南部~九州までで植栽されます。

植栽環境は陽当たり・風通しの良い場所で、保水・排水のバランスが良い土質を好みます。

特に極度に乾く土質では生育が悪化するため、もし山砂や真砂土などのような砂質の土壌の場合は適度に保水性を持たせるため赤玉土などを半量加えて土作ってから植え付けます。

街路樹や公園の植栽に使われるように管理は楽ですが、鉢栽培する樹木としてはやや大型に育つので基本的に地植えでそだてます。

ただし寒地などの場合は冬の寒さから守る必要があるため鉢栽培が向いています。

キンモクセイ(金木犀)の年間管理表
 
キンモクセイ(金木犀)の植え替え

植え替えは3月~4月に植え替えます。暖かい地域では3月~4月・9月~10月まで植え替えできますが、暖地の植物のため根が生育できる寒い時期を避けた方が根付きやすいです。

庭植え

株の根回りの大きさにより掘る深さや大きさが変わります。

ポット苗のような比較的小ぶりな苗でも50㎝~60㎝の穴は掘って植え付け、根鉢が大きい場合は根回りの大きさの2~3倍の広さに穴を掘って植え付けます。

植え付けの際は、掘り返した土に対して完熟堆肥を2~3割と完熟肥料を混ぜて植え付けます。

もし真砂土や山砂のような固く乾きやすい土壌の場合は、堆肥類を混ぜる前に掘り返した土の半量~3割程度の赤玉土を混ぜ保水性を高めます。

鉢植え

入手したばかりの苗の植え替えは、根鉢の2~3回り大きなサイズの鉢に植え替えます。

以降は成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、適宜植え替えを行い鉢のサイズを大きくします。

苗が大きくなり鉢のサイズを大きくすることができなくなったら、根詰まり解消と土の入れ替えのために少なくとも2~3年に1回は植え直しを行います。

植え直す場合は根を傷めるため落葉中で芽吹く前あたりが良いので、3月~4月に行います。

鉢から根鉢を抜き出せる場合は、抜き出した根鉢の土を半分程度落として根を整理して新しい土で植え替えます。

大鉢に植えているなどの根鉢を抜き出せない場合は、鉢に植えた状態でスコップなどで根を切りながら土を掘りだし、新しい土を足します。

キンモクセイ(金木犀)の用土の選び方

庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。

鉢植えの場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3を混合した土に植え替えます。

キンモクセイ(金木犀)の水やり

キンモクセイ(金木犀)の水やりは一般的な樹木の水の与え方に準じます。

庭植え

概ね天候に任せた水やりとなりますが、植えた時期から一年間は土の状態を見つつ水を与えます。

特に植え替えた直後にたっぷり水を与え、一年目の夏だけは雨が降らない日が続くようであれば夕方にたっぷりと水を与えて下さい。9月末から10月以降で気温が下がり始めたら、おおむね雨まかせでも大丈夫です。

鉢植え

年間を通して鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

キンモクセイ(金木犀)の肥料の与え方
元肥

地植えの場合は植えるときに完熟有機肥料と完熟堆肥を元肥として根回りに混ぜ込みます。

もし完熟まで至っていない(発酵や未発酵の)有機肥料や堆肥の場合は、根や根鉢に直接当たらないように混ぜます。

鉢植えの場合は緩効性の化成肥料を混ぜ込んでから植え付けます。

追肥

植えて数年経った株やある程度育った樹の場合は、2月下旬~3月に寒肥を施します。

樹の周囲(樹冠の真下あたり)の土を掘り返し、完熟堆肥や完熟肥料を混ぜ込みます。この際に土と一緒に根も切ることで、新根の発生も促すようにします。

キンモクセイ(金木犀)の剪定/刈り込み

キンモクセイ(金木犀)は春から伸びた新梢に花を咲かせるので、秋の開花後から早春の新梢が伸び始める前までに剪定を行います。

4月中旬~5月あたりから新梢が伸び始めるので、剪定は3月~4月上旬までに行います。

開花後に剪定する場合は、剪定後の姿が維持されるものの切り痕なども春まで目立つので、不要な枝の剪定を除き全体的に弱剪定で軽く樹形を整えるように剪定します。

ただし芽が確認できないほどの強剪定(太枝部の剪定など)する場合は、春に行うと当年開花ができないことがあるので開花後に行った方が良いです。

キンモクセイ(金木犀)の増やし方

キンモクセイは「挿し木」で増やします。

挿し木

時期は6月~7月あたりに、その年に伸びた枝(新梢)から挿し穂を作ります。

挿し穂にする新梢は固く充実しつつも木質化していない枝を選び、枝を15㎝前後でカットします。

土に挿さる挿し穂下側の葉を取り除いた後、良く切れるカッターやナイフで下側切り口を給水しやすいように斜めに切り、挿し穂を数時間水につけて給水させます。

鹿沼土細粒か赤玉土細粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。

発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。ビニールなどで覆い保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。

キンモクセイ(金木犀)の病害虫

害虫として「カイガラムシ類」、病気として「褐斑病」「炭そ病」などが発生することがあります。

害虫

「カイガラムシ類」
数種類のカイガラムシが発生し、主に枝・葉裏・葉の付け根などに多く発生します。吸汁害虫のため大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。

特に陽当たりと風通しの悪い環境で発生しやすくなるため、環境改善が重要になります。

病気

「褐斑病」
葉の表面に白い粉のようなカビが発生します。

高温多湿環境下で、古葉や株の下側などで発生しやすく、初期は褐色の斑点状ですが徐々に同心円状に病斑が広がり葉が枯れます。

陽当たりと風通りの悪い環境で発生しやすいですが、樹勢が衰えた場合も発生しやすくなります。

施肥や土質改善なども行い植栽環境の改善を行うと発生しにくくなります。

「炭そ病」
初期は黒褐色の小さな斑点が発生し、斑点は範囲を広げながら灰褐色の病斑ができ、病斑部位は枯れ落ちて穴があきます。

日陰、株周辺や土の多湿、風通りの悪い環境、樹勢の衰えなどで発生しやすくなります。

樹木内側も適宜剪定しつつ風通りを良くし、土の経年劣化を防ぎ樹勢を維持するため、寒肥として完熟堆肥を株の周囲の土に混ぜ込み、土質改良を行うと良いです。

退治・治療方法

市販の薬剤またはスプレー剤で「樹木類」の表記と「カイガラムシ」が対象になっている薬剤を噴霧して退治します。

病気の場合は、感染源となる病葉(または落葉した病葉)は取り除き、「樹木類」と「褐斑病」「炭そ病」の表記がある薬剤を株全体に噴霧して治療します。

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