インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の育て方

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の基本情報

科名:パイナップル科(ブロメリア科)
   Bromeliaceae
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属名:フリーセア属 Vriesea
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学名:Vriesea carinata
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和名:インコアナナス
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別名:フリーセア・カリナータ
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英名:Flaming sword plant
   Painted feather plant
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原産:ブラジル東部~南部
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の特徴

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)はブラジル東部~南部原産のパイナップル科(ブロメリア科)フリーセア属の一種で、観賞用アナナスの中で最も普及している種類の一つです。

フリーセア属は主に花を観賞する種類と葉を観賞する種類がありますが、インコアナナスは赤や黄色の原色系の派手な花穂(花序)を観賞する種類です。

花を包む苞がインコの嘴のように見えることから「インコアナナス」という和名がついていて、種小名の「carinata(カリナータ/カリナタ)」は「竜骨(または船型)状の」という意味で花穂のパドルのような姿(または反って船底のような姿)を竜骨や船体に見立てています。

インコアナナスを含むフリーセア属は多くが着生植物(木の幹や岩などに根を張って体を支える植物)で、株の中央が筒型になっていて、根よりも筒部に溜まった水を葉元から吸水します。

花は花穂の両端を下から順に1~数輪ずつ咲き、全ての花が咲き終わるまで花穂が華やかなため観賞期間が長さも魅力です。

なおフリーセアの仲間に「オオインコアナナス(Vriesea × poelmanii)」という名の交配種があり、インコアナナスとは別種ですが、店頭に並ぶ際はインコアナナスの名で並ぶことがあります。

オオインコアナナスは花穂がインコアナナスよりやや肉厚で、鮮やかな赤色の種類が多いです。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の咲かせ方

インコアナナスを始めブロメリアの仲間は、株が1~数年かけて生育し開花できるくらい大人の株に育った時点で開花するため、他の花のように決まった季節に開花することはありません。

ただし生育が活発な季節の方が開花しやすいので、春~秋までが花が咲きやすくなります。

またある程度大きな株に育っているにも関わらず開花しない場合は、エチレンガスで花芽分化させることができます。

透明のビニール袋とリンゴかバナナなどのエチレンガスを出す果物を準備し、ビニール袋に果物と株を一緒に入れて毎日~数日に一回は中の空気を入れ替えて1週間前後管理します。

1週間経ったら袋から出して、通常管理に戻します。袋に入れている間に花穂が立ち上がることはないですが、花芽は作られているため、袋から出して1ヵ月~2ヵ月くらいで花穂が伸びてきます。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の管理・置き場所

鉢栽培されるブロメリアの仲間は生育スタイルで分類すると「グランドブロメリア」「タンクブロメリア」などに分けることができ、葉質から「硬葉種」「軟葉種」に分けることができます。

それぞれの分類は自生環境に反映しているため、湿度・水管理・光線量が変わります。

インコアナナスはタンクブロメリアの軟葉種で、葉元や株の中央が筒状になっていて筒内に貯水できる構造になってます。

また軟葉種の特徴として明るい日陰を好み、直射日光に当たると葉焼けを起こしやすいです。

明るい日陰でも育つため年間通して室内管理もできますが、高温期は屋外管理した方が生育も良く締まった株に育ちます。

以下に高温期は屋外に出す「屋外/屋内管理」と「通年屋内管理」について説明します。

屋外/屋内管理

春~初夏
4月中旬~5月あたりで夜間温度が10℃を超えるくらいから、屋外に出して樹下や軒下などの直射日光下が当たらない明るい日陰に出します。

もし日陰がない場合は遮光ネットを使って遮光率40%(透光率60%)の環境を作ります。

また筒内に水が溜まるように水を与え、鉢への水やりは気温の上昇に合わせて週に2~3回から2日に1回へ頻度を増やしていきます。

地域によって差がありますが、葉質が軟質な品種は6月あたりになると日差しで葉が焼けることがあります。特に6月末~7月にかけて空梅雨などで日差しが強い場合は、遮光するか午前中のみ直射光が当たる場所へ移動します。

初夏~晩夏
樹下の場合は置き場所を変える必要はないですが、遮光ネットの場合は遮光率を50%に変更します。

水やりは春と同じく筒内に水が溜まるように水を与え、鉢への水やりを2日に1回の頻度で行います。

初秋~秋
遮光ネットを使っている場合は真夏の日差しが過ぎたら遮光率を40%に戻します。

鉢への水やりは気温の低下に合わせて頻度を減らしていき、週に2~3回の頻度から週に1~2回の頻度へ減らします。

夜間気温が徐々に下がるため10℃を下回る頃には筒内への水やりは避けて筒内を空にし、室内へと移します。


室内の窓辺など明るい場所に置きます。夜間の窓際が5℃を下回る場合は、筒内の水で株を傷めることがあるため筒内の水を抜き、鉢内への水やりも月に1~3回程度まで減らして耐寒性を上げます。

ただしインコアナナスのような軟葉種は、乾燥で葉が傷むことがあるため冬場でも霧吹きを株全体にかけた方が良いです。

気密性があり最低室温が10℃前後の場合は、筒内への水やりは控えつつ、週に1~2回の頻度で鉢へ水やりを行います。

昼夜通して定温維持でき室温が15℃以上を保てる場合は、春・秋の屋外管理と同じく筒内に水を溜め、週に2~3回の頻度で鉢内への水やりを行います。

通年屋内管理

年間通して室内管理する場合は、窓辺の明るい場所で育て、ガラス越しに直射光が当たる場合はレースのカーテンをかけて光を弱めます。

屋内管理は気密性や空調の使用頻度などで管理が変わるため、夜間室温が15℃を上回る場合は、鉢土(水苔)表面が乾いたら筒内に水を貯めつつ鉢内にも水を与えます。

夜間室温が10℃を下回る頃から筒内への水やりは避けて、鉢土(水苔)表面が乾いたら鉢内のみに水やりを行います。

夜間室温が5℃を下回る場合は、筒内は完全に空にして、鉢土も乾かし気味に管理するため、水やりは月に1~2回程度の頻度になります。

なお室内は屋外と比較して乾燥しやすいため、年間通して株全体に霧吹きをかけて乾燥防止をした方が良いです。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の年間管理表
 
インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の植え替え

植え替えは4月~7月(暖地・温暖地では3月末~9月)に行います。傷んだ植え込み材(植え込み用土)を取り換えるため2年に一度は植え替えます。

鉢から根鉢を取り出して古い植え込み材を根を残しつつ取り除き、株が大きく育っている場合は一~二回り大きな鉢へ植え替えます。

ブロメリアの仲間はあまり大きな鉢に植え替える必要がないため、株の大きさと植え込み材の種類によって転倒しやすくなります。

株の大きさに対して鉢が小さめの場合や鉢重量が軽い場合は、穴あきの苗トレーなどを使って鉢の固定をした方が良いです。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の用土の選び方

水苔またはヤシ繊維の植え込み材(ベラボンなど)などで植え替えます。

観葉植物用の土で植え替えることもできますが、水苔やヤシ繊維より保水性が良く通気性がやや落ちるため、冬場に多湿で根腐れを起こさないように気を付けます。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の水やり

インコアナナスを含むタンクブロメリア種は貯水している葉の付け根や根からも給水します。

気温が15℃以上の場合は生育が活発なため、株内に貯水しつつ鉢内に水が行きわたるようにたっぷりと与えます。

最低気温が10℃あたりで生育が止まり、最低気温が5℃以下の場合は寒さにより株が傷むことがあるため、筒内の水を抜いて鉢内への水やりも控えることで耐寒性を高めて越冬させます。

以下は季節ごとの水やりについて説明です。

春~初夏

3月中~下旬で夜間温度が10℃を超えるくらいから筒内に水が溜まるように水を与えます。

鉢への水やりは気温の上昇に合わせて週に2~3回から2日に1回へ頻度を増やしていきます。

水やりは春と同じく筒内に水が溜まるように水を与え、鉢への水やりを2日に1回の頻度で行います。

初秋~初冬

鉢への水やりは気温の低下に合わせて頻度を減らしていき、週に2~3回の頻度から週に1~2回の頻度へ減らします。

また夜間気温が下がりだしたら、筒内の水で株が傷むことがあるので、筒内への水やりを控えます。5℃を下回るころには筒内に水がない状態にして、鉢内のみの水やりにします。

夜間の窓際が5℃を下回る場合は、筒内の水で株を傷めることがあるため筒内の水を抜き、鉢内への水やりも月に1~3回程度まで減らして耐寒性を上げます。

一方である程度の気密性があり最低室温が10℃前後の場合は、筒内への水やりは控えつつ、週に1~2回の頻度で鉢へ水やりを行います。

昼夜通して定温維持でき室温が15℃以上を保てる場合は、春・秋の屋外管理と同じく筒内に水を溜め、週に2~3回の頻度で鉢内への水やりを行います。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の肥料の与え方

肥料を与える場合は生育期の5月~9月に、緩効性の化成肥料を置き肥として2ヵ月に1回の頻度で与えるか、薄めた液体肥料を月に1回与えます。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の手入れ
枯れ葉取り

生育が進むと古い葉から順に枯れていきます。枯れ葉が付いているいる状態でも問題なく生育しますが、株に光が当たりにくくなり生育がやや遅くなるため随時取り除きます。

また冬に室内に取り込む際は、枯れ葉を取り除いた方が窓辺で効率よく光が当たり、枯れ葉の間で休んでいる虫類を室内に持ち込まずにすみます。

インコアナナス(フリーセア・カリナタ)の増やし方

インコアナナスは株分けで増やすことができます。

株分け

適期は植え替え時期と同じく4月~7月です。また暖地では4月から株分けできます。

親株の株もとや葉の付け根から出た子株を分けて増やします。子株は親株の1/3~半分の大きさ以上に育ったものを分けた方が株分け後の生育がはやいです。

また1/3以下の大きさの子株を分ける場合は、ナイフやカッターなどで親株から切り分けて下さい。ナイフなどを使わずに折り取ると、生長点を親株側に残して葉のみがとれる場合があります。

取り分けた子株は、上記の用土を使い子株が収まるサイズの鉢に植え替えます。植え替え後にたっぷりと水を与え、親株と同じ場所で管理することで、数か月で発根と生育が始まります。

インコアナナス(フリーセア・カリナータ)の病害虫

病害虫に強いですが稀に「カイガラムシ」などが発生することがあります。また高温期に屋外栽培している場合で鉢内に「アリ」が巣を作ることがあります。

害虫

「カイガラムシ」
葉や葉の主軸周辺、新芽などに発生しやすく、風通しや陽当たりが悪い場合に発生しやすくなります。

大発生すると葉色が著しく悪くなり、すす病などを併発することがあります。

退治・治療方法

市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」の登録とカイガラムシの記載があるものを使っていけば退治できます。

またアセフェート粒剤を定期的に鉢にばら撒いて予防ができます。

「アリ」はベランダなどでは発生しにくいですが、庭で地面に近い場所で育てている際に鉢内に巣を作ることがあります。アリ用の誘殺剤を使うか、巣ごと退治できる液剤などを鉢内に流し込んで退治します。

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