ハボタン/葉牡丹

 基本情報

科名:アブラナ科 Brassicacea
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属名:アブラナ(ブラッシカ)属 Brassica
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学名: Brassica oleracea var. acephala f. tricolor
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原産:ヨーロッパ~地中海
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観賞時(開花期):11月~2月(3月)
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高さ:10~1m
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耐暑性:やや弱い
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耐寒性:強い
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葉をボタンの花に見立てて葉牡丹(ハボタン)の名がついています。寒さに強く冬の花壇の色どりとして古くは江戸時代から色々と品種も作られ親しまれています。近年では正月飾りに使うような大型のハボタンだけでなくポットサイズの小型のハボタンもあり、冬の寄せ植えの花材としても楽しい草花です。

また葉を観賞するため手入れはほぼ必要なく育て方の難易度が低いので、寄せ植えでも花壇でもローケアなところも魅力です。

 年間管理表

 育て方/置き場所

低温と十分な光量を与えることで葉の色合いはより鮮やかになりますので、屋外の日が当たる場所で育ててください。ただし寒冷地では傷むこともありますので注意してください。

特に種を購入する際には、一般的に見る草丈の低いハボタンだけでなく草丈の高い高性種などもありますので気を付けて購入してください。

秋の彼岸あたりに種を撒き、冬場に観賞を続け、春3月あたりで花を咲かせます。通常は花が伸びてくる(抽苔)ときや開花後には終了させて一年草扱いをすることが多いです。一方で、開花後に花穂を切って夏越しさせて樹状に育てる「踊りハボタン」という仕立て方もあります。

ハボタンの出回り始めは11月近辺のことが多いですが、11月の上・中旬ではまだ気温が高い日もあるため、ハボタンが花を上げ始めたり、鮮やかだった葉色が緑に戻ることがあります。これは冷涼地で育てられた苗を温暖地に持ってくることでおきます。苗を購入する際は、あまり急がず気温が下がるのを待って植えた方が良いかもしれません。

 増やし方

増やし方は種か挿し木ができます。

種も挿し木も難しいという場合は苗を購入することになりますが、葉に白や紫の色が出て鮮やかな苗はほとんどそれ以上大きくなることはありません。大型のハボタンが良い場合は種を撒くか、購入時点で大きく育っている株を選んでください。

挿し木は枝分かれしている枝を切り取り清潔な土に挿します。挿し木は発根のしやすい5~6月に行うとよいです。

種まきは7~8月あたりのまだ気温が高い時期にまきます。暑くて種まきが失敗しやすい時期ですが、暑いからといって種まきの遅らせると育ちが悪いまま発色しはじめるので播種時期は重要です。

市販の種まき用土に種をばら撒きし、種が隠れる程度に覆土します。たっぷりと水を与えた後、屋根下など直射日光のあたらない場所に置きます。3~5日くらいで発芽します。

本葉が2~3枚になったらより大きなポットに植えなおします。大きめに育てる場合はポットに1苗だけにして、小ぶりに育てる場合は数株植えします。

なお、自宅で種を付けさせ撒くこともできますが、一つ注意点があります。ハボタンには自家不合和性といって自身の花粉では種を付けない性質があります。そのため植えているハボタンの種をとっても同じ性質のものはできない可能性が高いので、翌年新しい種を購入して種まきすることをお勧めします。

 用土の選び方

市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。鉢植え・庭植えともに排水性の良く、肥沃な土で植え替えてください。

 水やり/肥料の与え方

ハボタンは一般的な花苗の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。

冬から庭植えにする場合は、植えた時点でたっぷりと水を与えておけばおおむね雨まかせでも大丈夫です。

種から育てる場合は定植時の元肥や生育中に追肥を与えてください。色づいた苗を植える場合はほぼ肥料を追加しなくても問題なく育ちます。

 病害虫

「アブラムシ」「ヨトウムシ」「コナガ」が発生することがあります。

上記害虫はおおむね3月~11月に発生します。特に種から育てる場合や苗を11月あたりに購入した場合は対策が必要になります。

発生した場合は市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と上記の病害虫が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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