マリーゴールド

 基本情報

科名:キク科 Asteracea
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属名:タゲテス属 Tagetes
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学名: Tagetes L.
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原産:メキシコ、中央アメリカ
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開花時期:5~11月
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高さ:~90㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い(一部はやや強い)
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マリーゴールドは暑さにも負けず、華やかな黄色い花を次々と咲かせる夏の花壇の代表的な花です。

またマリーゴールドはコンパニオンプランツでもあり、花壇を健康的な状態に保ち、他の花を元気に育てるうえでも重要です。

夏の彩りとしても、コンパニオンプランツとしても、年に一度は植えたいお勧めの花です。

 年間管理表

 育て方/置き場所

マリーゴールドは直射日光を好み、暑さにも強いので、屋外のよく陽の当たる場所で育ててください。

マリーゴールドと呼ばれるタゲテス属(Tagetes属)の仲間ですが、種類により花の大きさや形、一年草や多年草などの性質が違います。

フレンチマリーゴールド(Tagetes patula)
一重または八重の花で、草丈は20~40㎝の一年草。暑さにやや弱く、春秋によく開花します。別名:紅黄草、孔雀草

アフリカンマリーゴルド(Tagetes erecta
ボール型の大輪花で、草丈は30㎝~1mの一年草。暑さにつよく夏も良く咲きます。別名:千寿菊、山椒菊

レモンマリーゴールド(Tagetes lemmonii)
一重の比較的小ぶりな花で、30㎝~1mの多年草。極度の寒さは苦手ですが、―5℃くらいまでは耐えれます。他のマリーゴールドより甘い香りがありハーブとしても扱われます。

レモンマリーゴールドのような多年草タイプでは、気温が上がる4月あたりから開花を始め、11月~12月まで咲き続けます。その後地上部は枯れて休眠します。

一年草タイプであれば5~6月から開花をはじめ11~12月まで咲き続けます。

マリーゴールドは土中のネグサレセンチュウなどの連作障害を抑えるコンパニオンプランツとしても植えられる花です。効果の理由については諸説ありますが、昔からコンパニオンプランツとして使われていることもあり結果論として効果は期待できます。

※マリーゴールドのもつ独特な香りで防除しているとか、根にセンチュウを抑えるエンドファイト(内生菌)のような微生物が共生しているなど色々あるようです。

効果の理由が諸説あるように、土質改善のためには、花を土に混ぜ込んだ方が良いとか、根に共生しているから植えるだけで良いなど方法も色々と言われています。

当サイトでは上記内容に経験上のことを加えて、秋または冬にマリーゴールドから冬の花へと植え替える際に、マリーゴールド全草を土の中に混ぜ込んで土づくりをする方法をお勧めします。

 増やし方

一年草・多年草どちらのタイプも種で増やすことができます。気温の上がる3~5月くらいから種まきをすると良いです。

種を一晩水につけ、市販の種まき用土に種をばら撒きし、数㎜覆土します。間引きをしつつ本葉が2~3枚になったら培養土や庭に植えなおします。

多年草タイプについては株うわけもできます。株分けは2月~3月あたりの生育期の初期あたりが良です。

まず株を掘りあげ、根を温存しつつ土を少し落とします。3月あたりでは地上に小さな新芽が沢山芽吹いています。数年経った株であれば、新芽が集合した部分がいくつかある状態になっているので、それぞれの集合した部分をパーツうわけするように分けると株分けできます。

 用土の選び方

市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。鉢植え・庭植えともに排水性の良く、肥沃な土で植え替えてください。

 水やり/肥料の与え方

マリーゴールドは一般的な花苗の水の与え方に準じますが、根を張る性質なので春先から植えている場合は夏場の水の渇きが激しくなりますので注意が必要です。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。

庭植えの場合は、植えた当初はおおむね雨まかせでも大丈夫ですが、夏場は夕方あたりにたっぷりと水を与えてください。

次々と開花する春・秋には肥料切れも起きやすくなります。植えるときの元肥や開花中の追肥を与え、肥料切れはおきないようにしましょう。

肥料を与える頻度はお持ちの肥料の説明に準じたほうが良いですが、鉢植えで置き肥を与えるなら月に1度は与えた方が良いと思います。

 花摘み/刈り込み

開花後種が付き始めると花付きが悪くなります。花が黒ずみ始めたら花摘みをしてください。

マリーゴールドの花は手でも簡単に摘み取ることができますが、花の茎が残りやすく見た目が悪くなるので、できる限りハサミで花の茎が残らないように切り取る方が良いです。

7月~8月あたりで茂りすぎた場合は、バランスを整える程度に刈り込むことで高さや株張りを抑えることができます。ただし高温期の刈り込みで葉が残らないような切り方をした場合に枝の枯れ混むことがあるので、葉を残しながら刈り込みように気を付けてください。

 病害虫

「灰色かび病」「ハダニ」「アブラムシ」「ヨトウムシ」が発生することがあります。

「灰色かび病」は湿度が高い状況下で発生しやすく、特に梅雨時期が発生しやすいです。花柄に発生しやすく、灰色の胞子が伝播しながら健全な花まで感染します。花柄を早めに摘み取ったり、風通しの良い場所で育てて発病しにくくしてください。

「ハダニ」は通常屋外では大発生はしにくいですが、雨が降らない日が続いたり、屋根下で育てている場合などで発生しやすくなります。

「アブラムシ」は健康な株では大発生はしにくいですが、日陰や土質が悪いなどで生育も悪くなっているときには大発生しやすいです。マリーゴールドの場合は葉裏で増えつつ株全体に広がります。消毒は有効ですが、陽当たりや土などの環境改善が大事です。

「ヨトウムシ」は日中は株元や半地中で休み、夕方から夜間にかけて葉を食害します。幼虫が大きくなると葉がなくなるほど食害される場合もあるので早めの対処が重要です。

発生した場合は市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と上記の病害虫が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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