フェニックス・ロべレニー(シンノウヤシ)の育て方

 フェニックス・ロべレニーの基本情報

科名:ヤシ科 Arecaceae
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属名:ナツメヤシ属 Phoenix
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学名: Phoenix roebelenii
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和名: シンノウヤシ 
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原産:東南アジア~中国南東部
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高さ:3m
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや強い(冬は霜の当たらない場所)
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耐陰性:やや強い
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 フェニックス・ロべレニーの特徴

熱帯の高木性のヤシをそのままコンパクトにしたようの姿で、フェニックス・ロべレニーを1鉢置くだけで周りの雰囲気がトロピカルになります。

管理も比較的楽な方なのでご自宅の観葉植物にお勧めです。ここではそれを踏まえた上で管理や育て方のポイントをご紹介します。

 フェニックス・ロべレニーの育て方/年間管理
 地植えにできるの?

結論からお伝えすると大体難しいですが、条件付きで可能です。

お庭をトロピカルにしたいという要望からフェニックス・ロべレニーをお庭に植えたいと思うでしょうが、その場合はどちらかといえば耐寒性のかなり高い、ココスヤシ(ヤタイヤシ)、ビロウヤシ、ワシントンヤシなどがお勧めです。

ではどういう場合で地植えが難しく、どういう場合は可能なのかということを説明します。

フェニックス・ロべレニーの耐寒性は高く冬季に数回最低気温が0℃~-2℃の日があっても枯れませんが、霜が直接当たったり、最低気温が零下の日が頻発したり、最低気温-5~6℃以下の日があると枯死することもあります。つまり霜の降りないかなり温暖な地域でなければ難しいというわけです。

一方で霜が降りる地域でも、その地域の繁華街や市街地、あるいは夜間でも交通量の多い道路の近く、海沿いなどでは霜が降りにくく、地植えや年間屋外管理も可能な場合があります。

可能ならば越冬温度としては10℃あたりまでにしたほうが、ロべレニー側としても嬉しいだろうと思います。

 フェニックス・ロべレニーの植え替え

気温が高くなり始める5月あたりからの植え替えがお勧めです。温暖な地域では3~4月からの植え替えでも問題ありません。

8月~9月でも植え替えは可能ですが、生育が止まる季節が近いので、翌年5月あたりまで待って植え替えるか、鉢が割れそうなくらいの緊急性があるなら冬場に根腐れし難いように一回り大きい鉢(大きすぎない鉢)で植え替えすると良いです。

 フェニックス・ロべレニーの用土の選び方

排水の良い用土がお勧めです。市販の観葉植物用の土でも構いませんが、少し排水を良くするために軽石の小粒や赤玉土の小粒を1~2割混ぜて植え替えるのもおすすめです。

(※植え替えたときの土の量や鉢の大きさにもよりますが、一般の観葉植物用の土ではフェニックス・ロべレニーには植え替え当初の水持ちが良すぎることと柔らかすぎて安定しにくいことがあります。)

 フェニックス・ロべレニーの水やり・肥料の与え方

フェニックス・ロべレニーは夏期はかなり水を必要としますが、一方で渇きにも強く冬場は月に1~2度の水やりでも良い場合もあります。

基本は鉢土の表面が乾いたら、鉢下から水がでるくらいたっぷりと与えてください。

肥料やりは生育が始まる5月から8月あたりまで緩効性の置き肥を鉢土の上に与えるか、液体肥料を水やりの際に与えてください。

 フェニックス・ロべレニーの剪定

剪定はほぼ必要ありません。フェニックス・ロべレニーは枝の先端から随時新しい葉が展開して真っすぐ伸びていきます。他の観葉植物のように枝分かれして茂ることもありませんので基本的には剪定は必要ありません。

ただ新しい葉の展開に伴い、古い葉が茶色く枯れ始めたら切り落としてください。なお少し硬めなので剪定ばさみなどで切ることをお勧めします。また葉の中心側(木に近い方)には棘があるので、刺さらないよう気を付けて切ることも付け加えておきます。

 フェニックス・ロべレニーの増やし方

フェニックス・ロべレニーは先に説明した通り真っ直ぐ1本の幹が伸びて生長し、枝分かれ等はしないため挿し木等の方法ができません。基本は種を撒いて新しい株を増やすという方法になります。

 フェニックス・ロべレニーの病害虫

比較的病害虫も少なく管理しやすい観葉植物ですが「カイガラムシ」か、極度に乾燥している場所の場合は「ハダニ」が発生することがあります。

もし発生した場合は市販のスプレータイプの薬剤で「観葉植物」と「ハダニ」「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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