ワイヤープランツの
基本情報
科名:タデ科 Polygonaceae
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属名:ミューレンべッキア属 Muehlenbeckia
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学名:Muehlenbeckia axillaris または M.complexa など
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原産:オーストラリア、ニュージーランド
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高さ:~5m
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耐暑性:強い
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耐寒性:強い
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細いワイヤーのようなツルに小さな丸い葉がつき、インテリアグリーンから庭のグランドカバーなどまで幅広く楽しめる観葉植物です。
なお春には花も開花しますが、小さく目立たないためほぼ葉のみの観賞することになりますが、寒さにも強いため屋外の植栽にも使え、冬に葉を落としつつも春先から芽吹き葉を茂らせます。
草のように茂りますが、区分としては樹木に該当し、木本性のツル植物です。
ワイヤープランツの
管理/置き場所
ワイヤープランツは直射日光から明るい日陰まで良く育ち、比較的暑さ寒さに強いので、屋内外の明るい場所であれば良く育ちます。
ツルの長さが5mに及ぶためグランドカバーとして使えますが、近隣にフェンスのような絡まることができる障害物があるとよじ登りはじめます。広がりを抑えるためには適宜刈り込みを行ってください。
霜が当たると葉を落葉させて休眠します。暖地や温暖地ならば放置しても翌年新芽がでます。表土ともに根が凍るほど寒い地域は不織布などを被せ防寒するか、寒さの当たらない場所に移動してください。
ワイヤープランツの
育て方/年間管理
ワイヤープランツの
植え替え
鉢植え・地植えともに真夏や真冬を避けた春秋に植え替えを行ってください。
気温が高くなり始める5月あたりからの植え替えがお勧めです。温暖な地域では3~4月からの植え替えでも問題ありません。
8月~9月でも植え替えは可能ですが、地域によってっは生育が止まる季節が近いので、翌年5月あたりまで待って植え替えるか、根詰まりなどの緊急性があるなら冬場に根腐れし難いように一回り大きい鉢(大きすぎない鉢)で植え替えすると良いです。
ワイヤープランツの
用土の選び方
排水の良い用土で植え替えてください。一般の花と野菜の培養土で植えても構いませんが、培養土に赤玉土の小粒や軽石の小粒等を2割混ぜるなど排水性を上げて植え替えると良いです。ブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土:軽石小粒=6:3:1の土に植え替えてください。
ワイヤープランツの
水やり/肥料の与え方
ワイヤープランツは一般的な観葉植物の水の与え方に準じますが、ツルとして枝葉が伸びるため夏場の水の渇きが激しくなりますので注意が必要です。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、梅雨前までは晴天が続く場合のみ水を与えて下さい。一度根を張ると水やりをしなくても元気に育ちますが、夏場で晴天が続くようであれば、夕方あたりにたっぷりと水を与えてください。
生育は旺盛ですが、比較的痩せた土でもよく育つため肥料はそれほど必要ありません。また地植えの場合は茂りすぎを避けるため、肥料は抑え気味が良いかもしれません。一方で鉢植えの場合は土中の栄養が完全に欠乏することがあるため適宜肥料与えます。
肥料を与える頻度はお持ちの肥料の説明に準じたほうが良いですが、植えるときの元肥を土に少量混ぜて植え込み、鉢植えで置き肥を与えるなら生育期に1~2ヵ月に1回程度与えた方が良いと思います。
ワイヤープランツの
剪定/刈り込み
鉢植え・地植えともに茂りすぎた場合は剪定や刈り込みを行ってください。
霜が当たることで落葉し、春に新芽とともにツルを伸ばしながら新しい葉がでます。地植えで刈り込みせずに数年育てた株はツルが幾重にも折り重なるように茂っており、切り方が分かりにくい状態になります。
幾重にも折り重なっている場合は、寒さが落ち着く3月から4月くらいの時期に、地際から10~15㎝を目安にツルを刈り込むと楽に作業ができます。
ワイヤープランツの
増やし方
ワイヤープランツは挿し木で簡単に増やせます。時期は5~6月または9月~10月あたりが良いです。
刈り込みなどでできた枝を使い挿し木します。挿し木用の土や赤玉土の小粒など清潔な土を準備し、ポットなどに土を入れ、湿らせた後、挿し穂を土に挿します。あるいは水挿しして発根してから土に移し替えることもできます。
日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。
ワイヤープランツの
病害虫
「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」などが発生することがあります。
「ハダニ」は通常屋外では大発生はしにくいですが、屋外で乾燥する場合や屋外で雨が降らない日が続いたり、屋根下で育てている場合などで発生しやすくなります。
「アブラムシ」は葉裏や新芽に発生しやすいです。被害が酷いとアブラムシの排せつ物でベタベタし始め、すす病を併発しるかウイルス病などを併発します。
「カイガラムシ」は葉の付け根や枝などに白い綿状のカイガラムシが発生します。大発生している場合は布や使い古しの歯ブラシなどである程度取り除いてからの消毒が必要となります。
どの場合でも、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と上記の病害虫が対象になっているものを使っていけば退治できます。
またワイヤープランツは比較的病害虫に強い植物のため、上記の害虫が大発生する場合は、極度の日陰や風通しの悪い場合が考えられます。管理の改善も併せて行うと良いです。