ヒナソウ(雛草)の基本情報
科名:アカネ科 Rubiaceae
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属名:ヒナソウ属(ホウストニア/ヒューストニア属) Houstonia
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学名:Houstonia caerulea
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異名(Synonym):Hedyotis caerulea
異名(”):Houstonia coerulea
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和名:ヒナソウ(雛草)
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別名:トキワナズナ(常盤薺)
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原産:カナダ東部~アメリカ東部
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開花時期:3月~5月
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高さ:3㎝~5㎝(花茎は10㎝~20㎝)
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耐暑性:やや強い
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耐寒性:強い
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ヒナソウ(雛草)の特徴
ヒナソウは春に1㎝くらいの青紫~水色や白色の小さな花を株一面に咲かせる常緑の多年草です。花の中央は黄色で、十字型に4枚の花弁が開き、塊のように茂る株から細い茎を立ち上げて咲きます。
カナダ東部から米国東部の森林の切れ間や草原の湿った酸性土壌に自生しており、草と草の間などに生えているようです。草間に生えるときは草丈がやや伸びあがりますが、障害物がなく良く陽が当たる場所で育てると、細い茎が低く密に茂り、匍匐枝を伸ばしながら横へも伸びていき、塊のような株へと育ちます。
草花として楽しまれるほか、矮性の性質を活かして小鉢や浅鉢で育て山草のような楽しみかたもあります。また庭で極所的にグランドカバーのように育てることもできます。
ヒナソウはトキワナズナ(常盤薺)とも呼ばれますが、イベリス属のイベリス・センペルヴィレンス(Iberis sempervirens)もこの名で呼ばれることがあります。
ヒナソウ(雛草)の管理/置き場所
ヒナソウは保水・排水性のバランスが良い土と陽当たりと風通しの良い環境を好みます。
自生地では湿った土壌で生育していますが、茎葉が密に茂るため日本の夏の直射日光や暑さで株が蒸れることがあるため、保水性だけでなく排水の良い土が良いです。
夏以外の季節は直射日光が良くあたる場所で育て、夏は遮光をするか朝日だけ当たるような明るい日陰で育てます。
庭植えの場合は、夏に日陰になる落葉樹や夏に茂る植物の周囲などが育てやすいです。芝生などの草の間に植えこむと自生地と同じく他の植物の合間を縫うように茂り直射日光や暑さでも枯れにくくなります。ただし踏まれることを嫌うため、人が立ち入らない場所が良いです。
グランドカバーとして育てる場合、陽当たりの良い場所では夏に傷むことがあるため秋から春までのグランドカバーとして育てるか、シバザクラのような広範囲を覆うグランドカバーとして育てず上記のような夏に日陰をつくる植物の周囲だけのグランドカバーとして育てます。
ヒナソウ(雛草)の年間管理表
ヒナソウ(雛草)の植え替え
ヒナソウを鉢植えで育てる場合は毎年植え替えを行います。また苗を購入した場合は、一回り大きな鉢、寄せ植え、または花壇などに植え替えて下さい。
植え替えの適期は開花が終わる5月あたりか、暑さが和らぐ9月あたりに行いますす。
根鉢を下側から半分~1/3解して、新しい鉢に植え替えます。元の根が少なくなるため、植え替え後に株が安定しない場合はU字のピンなどで株を固定し、根が張りやすくします。
また植え替え後、1~2週間は明るい日陰で育て、徐々に陽当たりへと移します。
ヒナソウ(雛草)の用土の選び方
夏までの管理であれば市販の花用の培養土でも大丈夫です。
夏越しさせ多年草として育てる場合は、市販の山野草の土か、赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石小粒を等量混合した用土の方が排水性が良く夏に蒸れにくくなります。
庭や花壇に植える場合は、庭の土に軽石小粒、鹿沼土小粒、完熟の牛糞堆肥または馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
ヒナソウ(雛草)の水やり
ヒナソウの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。夏場は夕方に水を与えると鉢内の温度が下がり暑さや蒸れによる傷みを軽減できます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。一方で夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えてください。
ヒナソウ(雛草)の肥料の与え方
鉢植えの場合は、植えるときのリン酸とカリウムが多めの肥料を元肥として与え、4月~9月に液体肥料を月に1~2回与えます。
庭植えの場合は、植えるときに堆肥類などと一緒に有機肥料などを土に混ぜて植え、以降は基本的にあまり肥料は必要ありません。
ヒナソウ(雛草)の剪定/刈り込み
ヒナソウは特別剪定や刈り込みなどは必要ありませんが、開花後の花茎で見た目が悪くなるので、種を採るなどの目的がない場合は花が咲き終わった花茎を摘み取ります。
ヒナソウ(雛草)の増やし方
ヒナソウは株分け、種まきで増やします。
株分け:適期は植え替えの時期と同じく開花後の5月あたりか、暑さが和らぐ9月に行います。鉢植えの場合は、開花後に株分けすることで夏に蒸れにくくなる利点もあります。
植え替え同様に根鉢を解し、親株を5㎝径前後で千切り分けていきます。分けた株は植え替えに使う用土と同じもので植え替え、1~2週間明るい日陰で管理し、徐々に陽当たりに慣らしていきます。
種まき:種は6月~7月くらいに成熟し、こぼれ種でも比較的簡単に増えます。取り撒きする場合も、採種後早めに種まきします。
取り撒きする場合は、播種トレイなどに市販の種まき用土を入れ、用土を十分に湿らせた後、種をばら撒きします。種を撒いた後に表土を軽く押さえて種と土を密着させ、再度軽く水をかけ、明るい日陰で発芽まで管理します。
発芽後ある程度の大きさまで育ったら、鉢上げするか庭に定植します。
ヒナソウ(雛草)の病害虫
比較的病害虫に強く、目立つような被害はありません。