Contents
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の基本情報
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の特徴
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の管理と置き場所
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の年間管理表
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の植え替え
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の用土の選び方
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の水やり
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の肥料の与え方
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の剪定
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の増やし方
- クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の病害虫
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の基本情報
科名:シソ科 Lamiaceae
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属名:クサギ属(クレロデンドルム属)
Clerodendrum
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学名:Clerodendrum laevifolium
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異名(Synonym):Clerodendrum wallichii
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和名:クラリンドウ
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別名:クレロデンドルム・ウォリキー
クレロデンドルム・ワリチー
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英名:Wallich’s glorybower
Nodding Clerodendron
Bridals veil
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原産:インド・東南アジア・中国南部
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開花時期:9月~12月
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高さ:2m~4m
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の特徴
クラリンドウはインド・東南アジア・中国南部原産の非耐寒性低木で、秋から冬にかけて蝶のような白い花が咲く花穂(花序)を枝垂れながら咲かせます。
開花中は夜間に微かにバニラのような香りがあるので、花だけでなく香りも楽しめます。
学名は「クレロデンドルム・ラエヴィフォルム(Clerodendrum laevifolium)」で、近縁種に鉢花として流通するゲンペイカズラ(ゲンペイクサギ=C. thomsonae)などがあります。
「クラリンドウ」という和名で呼ばれますが、旧学名の「Clerodendrum wallichii」から「クレロデンドルム・ウォリキー」または「クレロデンドルム・ワリチー」などの名で呼ばれることもあります。
熱帯性の常緑低木で寒さは苦手ですが、落葉はするものの0℃あたりまで耐寒性があるので室内に取り込むことで比較的簡単に越冬できます。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の管理と置き場所
クラリンドウは明るく風通しの良い場所で育てます。
春と秋は直射日光下が良いですが、真夏の日差しで葉が焼けることがあるので、朝日だけ当たる明るい日陰や落葉樹の下などの木漏れ日の場所に置くか寒冷紗で遮光して育てます。
亜熱帯~熱帯原産で寒さが苦手なので主に鉢栽培で楽しみますが、霜・雪が当たらない場所であれば0℃前後まで耐えることができます。
ただし確実に越冬させるときは夜間温度が10℃を下回る前に室内に取り込み、冬期は室内の南側の窓辺に置きます。
また比較的寒さが穏やかな地域の場合は、屋外の屋根下のような雪・霜が当たらない場所で冬を越せることがあります。
屋外で越冬させる場合は、土が凍らない方が良いので寒波などの際は室内に取り込んだ方が良いです。
なお屋外管理の場合は落葉し、枝だけの状態で越冬します。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の年間管理表
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の植え替え
クラリンドウの越冬株の植え替えは4月~6月に行い、根詰まり解消のため2年に1回は植え替えた方が良いです。
鉢花を入手した場合は、翌年に二回り大きな鉢などに植え替えます。
植え替え作業は、鉢から根鉢を抜き取り土を半分くらい落として、傷んだ根などを取り除き、一回り大きな鉢へ植え替えます。
また株が大きくなり鉢のサイズアップができない場合は、根鉢の土を半分または全て落として傷んだ根と伸びすぎている根を整理し、同じ大きさの新しい鉢へと植え替えます。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の用土の選び方
クラリンドウは保水・排水のバランスの良い用土を好みます。
市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫ですが、排水を良くするために鹿沼土小粒や軽石小粒などを1~2割程度混ぜて排水良く作り替えると良いです。
またブレンドする場合は赤玉土小粒:鹿沼土小粒:腐葉土=4:3:3の土に植え替えもできます。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の水やり
クラリンドウの水やりは、生育期間中は一般的な草花と同じく土の表面が乾いたら鉢下から水が出るくらいたっぷり水を与えます。
ただし比較的水を好むため、生育が活発な夏場は水枯れしないように毎日水を与え、生育が止まる冬場は乾ききらないくらいに水やり頻度を抑え耐寒性を上げます。
春(生育期への移行期間)と秋(生育停止状態への移行期間)は徐々に水やりの量や頻度を変えていきます。
生育が始まる3月~4月に徐々に水やりの量・回数を増やしていきます。梅雨前までは土の表面が乾いてから数日後くらいに水を与えます。
梅雨時期は水が過剰にならないように屋根下などの場所に移動し、梅雨明けとともに雨ざらしの場所に移動し、土の表面が乾けば毎日でも水を与えます。
10月~11月になり徐々に気温の下降に合わせて水やりのを量・回数を減らしていき、土の表面が乾いた数日後~2週間後へと間隔を広げていきながら水やりを減らし、屋内へと取り込みます。
冬期の水管理は、住宅の状態やエアコンの機能により住環境が違うように屋内での管理にも違いがでます。以下に室内管理の想定できる代表的なパターンで説明します。
屋内管理(室温が低い場合)
冬期に室温が低い場合は落葉するので水やりを減らし、土を乾かし気味に管理することで耐寒性を上げて越冬させます。なお日中は室温が高くても夜間は室温が低い場合は生育が止まるため水やりを抑えます。
鉢土の表面が乾いてから5日~10日後を目安に水を与えるか、鉢を持ちあげて軽く感じるまで期間をあけて水を与えます。
屋内管理(室温が高い場合)
夜間温度も含め定温維持できる気密性が高い住宅の場合は冬でも葉が枝に残るので土が乾きやすくなります。
設定温度で水やり頻度が変わりますが、鉢土の表面が乾いてから3日~7日後を目安に水を与えるか、鉢を持ちあげて軽く感じるまで期間をあけて水を与えます。
また室内は乾燥するため葉が傷んだり、ハダニが発生することがあるので、葉裏や幹など株回りへの定期的な霧吹きなども行うと良いです。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の肥料の与え方
クラリンドウの肥料は、植えるときの元肥や開花中の追肥を適宜与えます。
植え替えの際は、根を傷めない緩効性の化成肥料を元肥として土に混ぜて植え付けます。
追肥は5月~11月に1ヵ月に1回の頻度で緩効性の化成肥料を株元から離した株回りに与えるか、1ヵ月に1~2回薄めた液体肥料を与えます。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の剪定
花穂切り
クラリンドウは花穂が枝垂れる様に伸びて上から順に花が咲きます。
花がある程度咲き終わったら花穂を付け根から随時切り取ります。
剪定・切り戻し
クラリンドウは当年成長する新梢に花を咲かせるため、剪定は開花後~新梢が伸び始める前に行います。
特に深く刈り込むことで株をコンパクトに仕立てることができます。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の増やし方
クラリンドウは挿し木で増やします。
挿し木
固く充実した新梢を使って6月~8月に挿し木します。
3節くらいで切り取って挿し穂下側の葉を取り除いて、下端を斜めに切り直して水に漬けて給水させます。
赤玉土小粒または鹿沼土細粒のような清潔な土を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。
発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。ビニールなどで覆って保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。
クラリンドウ(クレロデンドルム・ラエヴィフォリウム)の病害虫
「アブラムシ」「ハダニ」が発生することがあります。
害虫
「アブラムシ」は花・新芽・葉裏などに発生します。大発生すると葉が黒く汚れる「すす病」を併発することがあるため注意が必要です。陽当たりや風通しが悪い場所で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。
「ハダニ」は乾燥する環境下で葉裏にから広がっていき、葉裏から吸汁するため、葉色がかすれた様な色合いになります。
またハダニはクモの仲間なので、大発生すると蜘蛛の巣状の糸を張り始めます。室内管理中や軒下に置いて雨があたらない場所などの乾燥する環境で発生しやすいため、葉裏から株全体に定期的に水をかけることで発生を抑えることができます。
退治・治療
「アブラムシ」「ハダニ」が発生した場合では、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。
また殺虫用の浸透移行性の粒剤を撒くことで予防や退治をすることができます。