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アザレア(ベルギーアザレア)の基本情報
科名:ツツジ科 Ericaceae
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属名:ツツジ属(ロードデンドロン属)
Rhododendron
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学名:Rhododendron
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流通名:アザレア
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別名:ベルギーアザレア
セイヨウツツジ(西洋躑躅)
オランダツツジ(阿蘭陀躑躅)
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英名:Azalea
Belgian Hybrid Azalea
Belgian Azalea
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原産:園芸品種
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開花時期:4月~5月(または10月末~5月)
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高さ:50㎝~1.5m
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや弱い
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アザレア(ベルギーアザレア)の特徴
アザレア(ベルギーアザレア)はツツジ属(ロードデンドロン属)の園芸品種群で、自然環境では主に春に多く開花しますが、促成栽培されたものが冬の鉢花として店頭に並びます。
アザレアと呼んでいる品種群はタイワンヤマツツジ(Rhododendron simsii)を元に日本のサツキやケラマツツジ(R. kaempferi)などとの交配で生み出されていて、ベルギーやオランダなどで育種が進んだことから「ベルギーアザレア」「オランダツツジ」「セイヨウツツジ」などの名前でも呼ばれます。
台湾など無霜地域のツツジが元になっており、日本などの耐寒性の高いツツジが交配親に使われ寒さに強めの品種も増えつつありますが、霜が降りない地域を除いて基本的に鉢栽培で育てます。
アザレアの開花は他のツツジの仲間と同じく主に4月~5月に咲き、冬場に流通する鉢花は促成栽培で開花させたものですが、品種によっては晩秋や冬から開花するものもあります。
現在のアザレアは交配親が多様化したことで、花色・株姿・葉質など様々に増えています。
花は一重・半八重・八重、花色は赤系を主体に赤・ピンク・白・サーモンと複色の花があり、株姿は鉢栽培しやすい節間の短いコンパクトな品種も多く、照葉の品種などもあります。
アザレア(ベルギーアザレア)の蜜と毒性
アザレアをはじめツツジ属の花は、漏斗型に花弁同士がくっついた合弁花で花弁の基部や周囲に甘い蜜があります。
幼少期にツツジの蜜を吸った経験がある方もいると思いますが、多くのツツジの仲間には全草にグラヤノトキシンという成分があり蜜も含めて有毒です。
グラヤノトキシンはツツジ類以外にもアセビやネジキなどのツツジ科にも含まれています。
アザレア(ベルギーアザレア)の管理と置き場所
アザレア(ベルギーアザレア)は霜が降りない地域を除き基本的に鉢栽培で育て、春・秋は直射日光下、夏は明るい日陰で育てるのが理想です。
冬期も直射日光下が良いですが、晩秋~早春まで生育は止まっているので室内の明るい日陰でも大丈夫です。
春~秋までは屋外に置きます。特に開花後から新枝が伸び始め、夏に花芽が付き、秋に蕾が充実するので、開花後以降は直射日光下で育てます。
なお開花は4月~5月に咲くことが多いですが、品種によっては花芽が育った秋以降から部分的に開花をはじめる品種もあります。
暖地の霜が降りない地域であれば、地植えすることができますが、その場合はサツキと同じ育て方になります。
アザレア(ベルギーアザレア)の年間管理表
アザレア(ベルギーアザレア)の植え替え
鉢花として入手したものは根詰まり気味のことが多いため、春までに花が咲き終わっている場合は3月末~4月には根を軽くほぐして植え替えます。
自宅で育てている株の植え替えは花が咲き終わったあたり(およそ5月末~6月上旬)に行い、根詰まりを起こさないように2年に1回は植え替えを行った方が良いです。
またアザレアはツツジ同様にph5~6の酸性土壌を好み、一般の土壌が弱酸性であることが多いので、植え替えの際に未調整ピートモスや鹿沼土などを土に混ぜます。
なおピートモスは水を吸い込みにくいため、水を溜めたバケツなどに入れて水を吸わせたものを土に混ぜた方が良いです。
アザレア(ベルギーアザレア)の用土の選び方
アザレアは赤玉土小粒:鹿沼土小粒:未調整ピートモス:バーミキュライト=4:3:2:1を混合した土に植え替えます。
市販のツツジ用の培養土を使うこともできます。また酸性に調整されているブルーベリー用の培養土を代用することもできます。
アザレア(ベルギーアザレア)の水やり
アザレアの水やりは一般的な樹木の水の与え方と同じく、年間を通して鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
ただし根が細いため渇きに弱いので乾かし過ぎに注意が必要です。
アザレア(ベルギーアザレア)の肥料の与え方
花後のおよそ5月~6月に完熟の有機肥料を根元から離した株の周囲に与えます。
夏場に翌年開花する蕾が付き、蕾が充実を促すため9月にリン酸が多めの花用の緩効性肥料を株回りに与えます。
アザレア(ベルギーアザレア)の剪定/刈り込み
翌年開花する花芽は、開花後から伸びた新枝の先に夏ごろに付きます。
そのため剪定は開花後~6月上旬までに行います。もしそれ以降の剪定の場合は、剪定後に新しく伸びた新枝が花芽を付けるほど充実できない場合があります。
他の樹木と同じく、枯れ枝やその他の不要な枝も一緒に剪定し、株内の風通しが良くなるようにします。
アザレア(ベルギーアザレア)の増やし方
アザレアは主に「挿し木」で増やします。
挿し木
時期は6月~7月あたりに行います。その年に伸びた枝(新梢)で、適度に充実して固くなり、かつ木質化しないくらいの枝を使います。
枝を10㎝前後で切り取り、挿し穂を数時間水につけて給水させます。葉を挿し穂上部から3~4枚残し、挿し穂下側の葉を取り除きます。
鹿沼土小粒を準備し、水をかけて湿らせた後、挿し穂を土に挿します。発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。
ビニールなどで覆い保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。
アザレア(ベルギーアザレア)の病害虫
害虫として「ツツジグンバイ」「ハマキムシ」「ハダニ」などが発生することがあります。
害虫
「ツツジグンバイ」
翅をたたんだ姿が軍配に似ている大きさが数㎜の害虫です。発生時期は4月~10月で、特に夏以降の被害が目立ちます。
葉裏から吸汁し、被害が酷いと葉がかすれたような色合いになり光合成能が落ちて生育が悪くなります。
「ハマキムシ」
葉を巻き取るように丸めて、幼虫が内側から葉を食害します。被害の葉が少数なら葉ごと除去します。
一方で被害が酷い場合は、ほとんどの葉を除去しなくてはならない場合もあるため、葉を残したままで消毒で退治します。
「ハダニ」
雨の当たらず乾燥する場所に置いている場合に葉裏に発生します。
夏場など乾燥期に発生しますが、発生初期は葉色が薄くかすれたような色になり、ひどくなると蜘蛛の巣のようなものが張ってきます。
雨の当たる場所では発生は少なくなります。
退治・治療方法
いずれの害虫も鉢植えなどでは早期に見つけて捕殺することで予防できますが、株が大きい庭木の場合は消毒を行って予防や殺虫します。
「ツツジ」または「樹木類」の登録と上記対象害虫の登録がある薬剤を使って退治できます。