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アンゲロニアの基本情報
科名:オオバコ科 Plantaginaceae
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属名:アンゲロニア属 Angelonia
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学名:Angelonia
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和名:ホソバアンゲロンソウ
(細葉アンゲロン草=Angelonia angustifolia)
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流通名:アンゲロニア
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英名:Angelonia
Aummer snapdragon
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原産:北米南部~南米北部の熱帯・亜熱帯地域
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開花時期:6月~10月
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高さ:20㎝~50㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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アンゲロニアの特徴
アンゲロニア属はオオバコ科の非耐寒性多年草で、中央アメリアを含むメキシコ~アルゼンチンの熱帯から亜熱帯に約30種あります。
「アンゲロニア」として流通する種は、アンゲロニア属の中でホソバアンゲロンソウ(細葉アンゲロン草=Angelonia angustifolia)やヤナギバアンゲロンソウ(柳葉アンゲロン草=A. salicariifolia)などを元にした園芸品種が多く流通しています。
花は初夏から秋にかけて開花し、草姿はキンギョソウやリナリアのような草姿で小花を連ねた花穂を立ち上げて咲きます。
花色は濃~薄紫・濃~薄ピンク・白などの花色があり、特に暑い時に開花するため、夏の花壇や寄せ植えなどで長い期間楽しめます。
アンゲロニアの管理・置き場所
アンゲロニアは陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。
小花が連なった花穂を立ち上がるように咲かせ、花が少なくなった花穂は摘みとることで脇芽から花を咲かせ、6月~10月にかけて長く咲かせることができます。
自生地では多年草ですが、日本の雪霜に対する耐性がないため多くの地域で一年草で育てます。
一方でアングスティフォリア系の園芸種は耐寒性がやや高く、暖地や温暖地の一部では屋根下での越冬ができる場合もあります。
アンゲロニアの年間管理表
アンゲロニアの植え替え
苗を購入後、一回り大きな鉢、寄せ植えまたは花壇などに植え替えます。
アンゲロニアのほとんどが開花株として流通し、主に春~晩夏にかけて花付きの苗が店頭に並びます。
開花株は根詰まりしていることがあるため、根鉢を取り出して根が回っている場合は、根鉢の底と上部を少しずつ崩したうえで植え替えを行います。
越冬株の植え替えは5月~7月(暖かい地域は4月から)に行い、基本的に毎年1回は植え替えを行います。
鉢植えの場合は根鉢を取り出し、土を半分から1/3程度落として、伸びすぎた根を切って整理し、新しい土と鉢に植え替えます。
アンゲロニアの用土の選び方
市販の花用の培養土でも大丈夫です。
またブレンドする場合は赤玉土小粒:鹿沼土小粒:調整ピートモス:腐葉土:パーライト=4:2:2:1:1の土に植え替えもできます。
庭や花壇に植える場合は、完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
アンゲロニアの水やり
アンゲロニアの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫ですが、夏場は雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。
越冬させる場合は、水やりを抑えて耐寒性を上げた方が良いので、鉢を持ちあげて軽く感じるまで待ってギリギリまで乾かしながら水やりを行った方が良いです。
アンゲロニアの肥料の与え方
地植え
土質改良のための堆肥類とともに完熟の有機肥料または根を傷めにくい緩効性の化成肥料を混ぜてから植え付けます。
追肥は6月~10月にかけて緩効性の化成肥料を月1回の頻度で株元から離した株回りに与えます。
鉢植え
植え付ける際は、元肥として根を傷めにくい緩効性の化成肥料を土に混ぜて植え付けます。
以降6月~10月の間は追肥として月1回の頻度で緩効性の化成肥料を株元から離した株の周囲に与え、花用液体肥料も月に1~2回の頻度で薄めて与えます。
アンゲロニアの手入れ
花柄・花穂摘み
アンゲロニアは咲き終わった花柄は散りますが、散った花が葉などに付着し葉を傷めたり、多湿下では灰色かび病の原因になるため適宜取り除きます。
また花穂の花がある程度咲き終わると種ができて咲きにくくなるため、葉を残しつつ花穂を切り取ります。
切り戻し
7月~8月にかけて株が高く伸びあがって株姿が乱れたり、花終りの花穂が目立つようになったら株の半分くらいの高さに切り戻します。
ただし葉が残らないような切り方をすると芽が出ず枝が枯れ混むことがあるので、切り戻す際は葉が株に残るように高さを調整しつつ切ります。
特に高性品種は咲き終わった花穂が湾曲しながら倒れるため、全体的に株姿が乱れやすいので、適宜切り戻しながら草姿を整えます。
アンゲロニアの増やし方
アンゲロニアは種まき、多年草として育てる場合は挿し芽で増やします。
種まき
アンゲロニアの種まきは4月~6月に行い、市販の種か採種したものを使います。
種のサイズが小さいため用土はピートバンや市販の種まき培土のように土の目が細かいものを使います。
種まきトレイに用土を入れた後、種が水やりで流されないように種まきの前にたっぷりと土に水を染み込ませます。ピートバンの場合は水に浸して給水させます。
用土が十分給水できたら、種が重ならないようにバラ撒きし、種まき後に薄く覆土します。
発芽後本葉が出たあたりで間引きします。根が傷まないように間引きの際は土から引き抜くのではなくハサミなどで切ると周囲の根を傷めません。
間引きは葉が重なるくらいに育ったあたりで随時行い、本葉が4枚になったあたりでポットに植え替えて苗を作ります。
挿し芽
挿し芽は5月~6月に行います。
緑色で固く充実した枝を10㎝前後で切りとって挿し穂下側から数枚葉を落とし、挿し穂を水に漬けて給水させます。
なお挿し穂を作る前日から半日前に親株にたっぷりと水を与え、枝内に水を行きわたらせておくとより活着しやすいです。
湿らせた赤玉土の小粒や鹿沼土の小粒など清潔な土に挿し穂を挿します。また挿し穂の給水に活力剤を使ったり、発根剤を付けることで成功率が上がります。
日陰に置き、土が乾かないように水を与えつつ、発根して新芽が成長するまで管理します。
アンゲロニアの病害虫
害虫として「アブラムシ」、病気として「灰色かび病」などが発生することがあります。
害虫
「アブラムシ」は新芽や花弁裏側などに発生しやすいです。
特に陽当たりや風通しの悪い環境で発生しやすくなります。陽が当たりにくい枝を間引き、風通しを良くするなどの環境改善も重要になります。
病気
「灰色かび病」は終わった花柄や枯れた葉に発生します。
長雨など湿度が高い状態で発生しやすく、灰色~灰褐色のカビが伝播していくため花柄や枯れ葉は早めに除去します。
風通しが悪い場所で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。
退治・治療方法
「アブラムシ」「灰色かび病」の退治・治療は、市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。
また害虫の場合はアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。