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アリッサム/スイートアリッサムの基本情報
科名:アブラナ科 Brassicaceae
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属名:ニワナズナ属(ロブラリア属)
Lobularia
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学名:Lobularia maritima
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異名(synonym):Alyssum maritimum
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和名:ニワナズナ(庭薺)
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英名:Sweet alyssum
Sweet alison
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原産:マカロネシア地域・フランスのビスケー湾・地中海沿岸地域
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開花時期:10月~6月上旬
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高さ:10~15㎝
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耐暑性:弱い
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耐寒性:やや強い
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アリッサム/スイートアリッサムの特徴
スイートアリッサムは、一般にアリッサムとも呼ばれ小さな花を咲かせながら這うように茂る秋から春を彩る花の一つです。
花色も代表的な白花から紫、赤、ピンク、オレンジなどの花色もあり、小花を咲かせながら草丈低く茂るので花壇のグランドカバーから寄せ植えの花材まで幅広く楽しめます。
本来は多年草ですが夏の高温多湿で枯死するため一年草として育てますが、開花期間も長く活躍の場も広いためガーデニング初心者でも扱いやすい花でもあります。
「スイートアリッサム」や「アリッサム」の名で流通しますが、アリッサム属(Alyssum)ではなくロブラリア属(Lobularia)に分類されます。
アリッサム?とスイートアリッサム?の違い
「スイートアリッサム」や「アリッサム」という名は、英名の「Sweet alyssum」「Alyssum」そのままの名が由来で、和名はニワナズナ(庭薺)ですが和名で呼ばれることはほとんどありません。
スイートアリッサムやアリッサムという名で流通する花は、ロブラリア属に分類されるロブラリア・マリティマ(Lobularia maritima)という花で、分類としてはアリッサムの仲間(アリッサム属)ではありません。
ロブラリア・マリティマが「アリッサム」と呼ばれているかというと、依然にロブラリア・マリティマはアリッサム・マリティマム(Alyssum maritimum)としてアリッサム属に分類されていたことがあり、それが元になって現在でも一般的に「アリッサム」と呼ばれています。
ロブラリア(Lobularia)という属名は「小さな鞘」を意味し、開花後にできる小さな実を表していて、種小名のマリティマ(maritima)は「海岸」を意味する形容詞で、マカロネシアの島々や地中海などの沿岸部に自生していることに由来しています。
アリッサム/スイートアリッサムの管理と置き場所
スイートアリッサムは置き場所は陽当たりや風通りよく、排水の良い環境で育てます。
寒さには強いものの、霜や積雪で傷んだり開花しなくなることがあるので、鉢栽培の場合は冬期は軒下の陽当たりの良い場所で育て、庭植えの場合は夜間冷え込みに合わせ霜よけ用の不織布を掛けるた方が開花を長く楽しめます。
また寒さだけならば耐えられるため、スイートアリッサムより草丈が高く霜に強い植物を周囲に植える等の植栽の工夫で対処することもできます。
アリッサム/スイートアリッサムの苗の選び方
スイートアリッサムは安価で大量に流通するがゆえに、苗の状態も大きな差があります。
苗を選ぶ際に、株がグラグラと不安定な苗や徒長気味の苗を避けます。また小ぶりな株に一面花が咲いている苗も生育が悪い可能性が高いので避けます。
株がグラつかない根張りが良い株で、葉色が良く、蕾や開花が少ない株の方が植え付け後の生育が良いです。
アリッサム/スイートアリッサムの年間管理表
アリッサム/スイートアリッサムの植え替え
スイートアリッサムの苗は、暖かい地域であれば晩秋から春にかけて店頭に並び、寒い地域であれば春から苗が店頭に並びます。
苗を購入後、一回り大きな鉢、または寄せ植えや花壇などに植え替えます。成長にともない株に対して鉢が小さくなるようであれば、随時植え替えを行い鉢のサイズを大きくしていきます。
暖かい地域では開花期間が長いため流通期間も長いですが、春頃の苗は根詰まり気味の場合もあります。その際にはポットから外した鉢土の上部と底面を少し剥がし、根が張りやすくします。
アリッサム/スイートアリッサムの用土の選び方
市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。土の過湿が続くことを嫌うため排水の良い用土で植えてください。またブレンドする場合は赤玉土小粒:腐葉土=7:3の土に植え替えもできます。
庭や花壇に植える場合は、酸性土壌を嫌うため苦土石灰を撒き中和します。苦土石灰を撒いて耕し土壌混入して水を撒き、1~2週間おきます。
さらに完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、肥料などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
もし完熟に達していない堆肥や有機肥料を混ぜる場合は、土に混入後さらに1~2週間おいてから種まきします。
アリッサム/スイートアリッサムの水やり
スイートアリッサムの水やりは一般的な花の水の与え方に準じます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。
アリッサム/スイートアリッサムの肥料の与え方
スイートアリッサムは長い期間にわたって開花をするため肥料が必要となります。植えるときの元肥や開花中の追肥を与え、肥料切れがおきないようにします。
肥料を与える頻度はお持ちの肥料の説明に準じたほうが良いですが、肥料が切れやすい鉢植えの場合は、置き肥を月に1回、液体肥料を月に2回は与えた方が良いです。
アリッサム/スイートアリッサムの手入れ
花摘み
開花期間が長いため、開花後に種を付けさせなければ長く開花させることができます。
スイートアリッサムは花穂の下から順に開花しながら花穂の先端に新しい花を作ります。
開花が終わると小さな実ができ、実が増えると先端に花が作られなくなり開花が止まります。
ある程度開花がすすみ実の量が増えてきたら、実と葉の境(最初の花が咲いた所の下側)で摘み取ると、葉の付け根から新芽が伸びて開花します。
花壇の場合は大量に花があるため花穂を一つずつ切り取ることは難しいので、花が少なくなったあたりで、葉が残るように全体的に薄く切り込むことで上記のような状態を作れます。
切り戻し
花が少なくなったり、株姿が荒れた場合は株の半分くらいまで切り戻しを行います。
開花が少なくなっただけの場合は、上記のように全体を薄く切り込むことで開花しやすくなります。
アリッサム/スイートアリッサムの増やし方
スイートアリッサムは種まきで増やします。
種まきの発芽適温が15~20℃で、暖地・温暖地では春または秋の彼岸前後が撒き時期になり、秋まきすると初冬~晩春まで開花し、春まきすると晩春~初夏に開花します。一方で寒地・寒冷地では春撒きして夏にかけて開花させます。
種を撒く場合は、市販の種まき用土に種を撒きます。
育苗トレイに種まき用土を入れ、種を撒く前に種まき用土を十分湿らせてから、種をばら撒きします。
バーミキュライト細粒か種まき培土で極薄く覆土し、再度軽く水をかけてから発芽するまで明るい日陰で管理します。
発芽後に苗の生育にあわせて間引きしていきます。間引きの際は土から引き抜くのではなく、ハサミなどで切ると周囲の根を傷めません。
本葉が3~4枚くらいでポットに植え替えます。ポットで苗を大きく育てた後に定植する際は根が回る前に植え替えします。
アリッサム/スイートアリッサムの病害虫
害虫として「アブラムシ」、病気として「灰色かび病」などが発生することがあります。
害虫
「アブラムシ」などが発生することがあります。
「アブラムシ」は新芽や蕾周辺などから発生します。風通しが悪い場所や油粕などの窒素肥料過多で発生量が増えることがあるので、育てている環境の改善も行うと良いです。
病気
「灰色かび病」などが発生することがあります。
「灰色かび病」は5月~6月あたりで雨が多いと花・蕾・下葉などに発生します。水が染みたような斑紋ができ、やがて灰色~灰褐色のカビや胞子がでます。
感染源になる感染部位を除去して消毒します。また雨除けなど多湿を避ける環境つくりも必要です。
退治・治療
「アブラムシ」「灰色かび病」が発生した場合は、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。