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オタフクナンテン(お多福南天)の基本情報
科名:メギ科 Berberidaceae
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属名:ナンテン属(ナンディナ属)
Nandina
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学名:Nandina domestica ‘Otafukunanten’
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流通名:オタフクナンテン(お多福南天)
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別名:オカメナンテン(お亀南天)
ゴシキナンテン(五色南天)
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原産:園芸品種
(ナンテンは中国原産、オタフクナンテンの作出は日本)
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高さ:~50㎝
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耐暑性:強い
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耐寒性:やや強い
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オタフクナンテン(お多福南天)の特徴
オタフクナンテン(お多福南天/阿多福南天)は、中国原産のナンテン(南天)をもとに江戸時代に作られた園芸品種で、丸みを帯びた大き目の葉と50㎝程度の丈までしか育たない矮性のナンテンです。
通常のナンテンと異なり開花・着果しにくく実の観賞はできないものの、冬場に葉が鮮やかに紅葉し、その他の季節も橙~赤色がかった黄緑色の明るい葉色で通年観葉できます。
ナンテンという響きが「難転(難を転ずる)」とも読めることから縁起物として庭木に植えられる習慣があり、オタフクナンテンはナンテンと同じく常緑性で耐陰性が高く、その他にも樹丈の低さ・葉色の美しさ・管理の容易さなどから玄関周囲の植栽から公園など公共の様々な植栽に使われます。
オタフクナンテン(お多福南天)の管理/置き場所
オタフクナンテンは午前中のみ陽の当たる明るい日陰で風通しの良い環境が良く、土質は選びませんが保水・排水性のバランス土質を好みます。
耐暑性は高く直射日光下でも育ちですが、夏場の午後の日差しや西日を避けた場所の方が葉や株が傷みにくく状態良く管理しやすいです。
晩秋の気温低下とともに葉が赤く色づき、春に新芽が出る時期まで紅葉が続きます。特に陽当たりの良い場所の方が葉色が鮮やかになります。
オタフクナンテン(お多福南天)の年間管理表
オタフクナンテン(お多福南天)の植え替え
植え替えは2月~4月・9月~10月が適期です。また冬期に植え付け適期の落葉樹等とともに店頭に並ぶ量が増えるため、冬場に入手することがありますが土が凍る厳寒期を避けて植え付けた方が良いです。
地植えの場合は、株の根回りの大きさにより掘る深さや大きさが変わります。
およその目安で、根回りの大きさの2~3倍の広さに穴を掘り、掘り返した土に対して完熟堆肥を2~3割と完熟肥料を混ぜて植え付けます。
またオタフクナンテン単一を列植する場合は、植栽箇所全体に完熟堆肥を2~3割と完熟肥料を混ぜて株幅30~50㎝間隔で植え付けます。
オタフクナンテン(お多福南天)の用土の選び方
オタフクナンテンは多くの場合は庭植えにするため、植栽場所の土質を改良した上で植栽します。
前項と同じく土質を改良するための完熟の牛糞堆肥や馬糞堆肥、などを植えこむ周囲に混ぜてから植え付けます。
新築の庭で山砂や真砂土などの土質の場合は、堆肥類以外にも黒土や赤玉土なども1~2割程度混ぜ込み保水・保肥力も改善した方が良いです。
鉢植えにする場合は赤玉土:腐葉土=7:3の土で植え付けます。
オタフクナンテン(お多福南天)の水やり
オタフクナンテンの水やりは一般的な樹木の水の与え方に準じます。
庭植えの場合は、植えた直後にたっぷりと水を与えた後は、おおむね雨まかせでも大丈夫です。
植え付け1年目で夏場に雨が降らない日が続くようであれば夕方あたりにたっぷりと水を与えます。
鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
オタフクナンテン(お多福南天)の肥料の与え方
オタフクナンテンは肥料を与えなくても良く育ちますが、植えるときの元肥、冬期の寒肥を与えると生育悪化のリスクを減らせます。
元肥は土質改良のための堆肥類とともに完熟の有機肥料を株回りに混ぜ込んでから植え付けます。
追肥は2月~3月に固形油粕などの有機肥料を株元から離した株の周りに与えます。
オタフクナンテン(お多福南天)の剪定
オタフクナンテンは剪定を行わなくても株姿は乱れにくいですが、株が十分生育し枝が込み合うようであれば2月~3月に地際から枝を切り取ります。
なお枝を切り取る場合は、枯れ枝や葉の勢いが衰えた古い枝を優先的に剪定します。
オタフクナンテン(お多福南天)の増やし方
オタフクナンテンは「挿し木」で増やします。
挿し木
時期は2月~3月に行います。切り取った枝に付いている葉を全て切り取ってから、枝を5㎝くらいで切り分けて挿し穂を作り、水に漬けて給水させます。
なお挿し穂を作る前日から半日前に親株にたっぷりと水を与え、枝内に水を行きわたらせておくとより活着しやすいです。
湿らせた赤玉土の小粒や鹿沼土の小粒など清潔な土に挿し穂を挿します。
また挿し穂の給水に活力剤を使ったり、発根剤を付けることで成功率が上がります。
日陰に置き、土が乾かないように水を与えつつ、発根して新芽が成長するまで管理します。
オタフクナンテン(お多福南天)の病害虫
病害虫に極めて強いですが「カイガラムシ」が発生することがあります。
害虫
「カイガラムシ」
葉裏や葉柄の付け根などに発生し、特に極端に日陰の場所や風通りの悪い場所で発生しやすいため、環境を改善するだけで発生を抑えることができます。
退治・治療方法
もし被害が酷い場合は、市販の薬剤またはスプレー剤で「樹木類」の登録と「カイガラムシ」が対象になっているものを使っていけば退治できます。
またアセフェートやクロアチニジンを含む粒剤を株の周囲に撒くことで予防や退治ができます。