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シーマニアの基本情報
科名:イワタバコ科 Gesneriaceae
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属名:シーマニア属 Seemannia
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学名:Seemannia
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異名(Synonym):
Gloxinia
Fritschiantha
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流通名:シーマニア
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原産:ペルー・ボリビア・アルゼンチン・パラグアイ・ギニア・ブラジル
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開花時期:8月中旬~2月
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高さ:20㎝~60㎝
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耐暑性:やや弱い
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耐寒性:弱い
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シーマニアの特徴
シーマニアは南米アンデス地域原産のイワタバコ科シーマニア属の球根性多年草で、オレンジ~オレンジレッドの筒状の花を咲かせ鉢花として店頭に並びます。
シーマニアはグロキシニア属に近い種で、グロキシニアに分類されていたことがありますが、現在ではシーマニア属として4種が再分類されています(※)。
晩秋から冬に店頭に並びますが寒さは苦手なので主に室内の窓辺で観賞し、涼しく陽当たりの良い環境であれば翌年の早春(2月~3月)まで花を楽しむことができます。
※シーマニア属はドイツのイワタバコ科の専門家ハンス・ヴィーラ―(Hans Joachim Wiehler)の分類でグロキシニア属に編入されましたが、現在ではヴィーラ―の分類は多系統だということでシーマニア属として再分類されています。
シーマニアの管理と置き場所
シーマニアは涼しく陽当たりの良い環境を好むため、基本的に鉢栽培で季節に応じた環境に移動させて育てます。
晩秋~初冬から鉢花として店頭に並びますが寒さは苦手で最低気温は10℃以上を保った方が良く、冬期は室内の明るい窓辺で育てつつ花を観賞します。
また夏の高温多湿も嫌うため、春~秋は屋外管理しますが日差しが柔らかい春・秋は直射光下で育て、日差しが強い夏場は日陰で風通しの良い場所で育てます。
以下に「夏の管理」「冬の管理」の注意点などを説明します。
夏の管理
春~秋は基本的に屋外で育てることが多いですが、空調で定温に維持される場合は室内で夏越しさせることができます。
ただし空気が乾燥しやすいので定期的に霧吹きなどで葉水をかけて空中湿度を保つようにします。
一方で日中空調がなく締め切ることが多い場合は、高温で枯れることがあるため屋外に出します。
屋外の場合は日陰で風通しの良い場所に置き、高温多湿を避けます。
直射日光が当たらない風通しの良い樹下は比較的暑くなりにくいため理想的です。特に地面がコンクリートなどの場合は熱でやすいため直置きしないように気を付けます。
冬の管理
寒さが苦手なため冬は室内管理になり置き場所は明るい窓辺になります。
秋まで屋外管理している場合は、夜間気温が10℃を下回る前までに室内に取り込みます。
室内が定温に維持され最低室温が15℃以上ある場合は生育・開花するため、定期的な水やりを行いつつ春・秋と同じ管理をします。
水切れを嫌うため乾かし過ぎは避けますが、室温が10℃を下回る場合は表土が乾くまで待ってから水やりを行い土が過湿にならないように気を付けます。
シーマニアの年間管理表
シーマニアの植え替え
基本的に毎年植え替えを行い、5月~6月に一回り大きな鉢に植え替えるか株分けを行います。
根鉢を取り出し土を半分~1/3くらい落として、新しい鉢と土で植え替えます。
シーマニアの用土の選び方
シーマニアは保水・排水のバランスが良い用土で植え替えます。
市販の花用培養土を使う場合は、赤玉土小粒や軽石小粒などを1~2割程度混ぜて排水良く作り替えると良いです。
ブレンドする場合は赤玉土小粒:調整ピートモス:軽石小粒=5:3:2の混合土に植え替えもできます。
いずれの用土の場合でも、根腐れ防止のために珪酸塩白土を混ぜて植えるより育てやすくなります。
シーマニアの水やり
シーマ二アの水やりは土の表面が乾いたら鉢下から水が出るくらいたっぷり水を与えます。
水切れを嫌い、葉が萎れるほどの水枯れ状態になると下葉が枯れ込むことがあるので水切れに注意します。
シーマニアの肥料の与え方
植え替えの際は、根を傷めない緩効性の化成肥料を元肥として土に混ぜて植え付けます。
追肥は生育が活発な春(4月~6月)・秋(9月)に1ヵ月に1回の頻度で緩効性の化成肥料を株元から離した株回りに与えるか、1ヵ月に1~2回薄めた液体肥料を与えます。
夏場は置き肥を控え、液体肥料を規定より薄めに希釈して1ヵ月に1~2回の頻度で与えます。
シーマニアの手入れ
花摘み・枯葉取り
開花が終わった花弁や枯れた葉を放置すると灰色かび病などの発生源になるため、萎れ始めた花柄や株元の枯れ葉などは適宜摘み取ります。
シーマニアの増やし方
シーマニアは「株分け」「挿し芽」で増やします。
株分け
5月~6月の植え替えのタイミングで株が茂りすぎている場合は株分けを行います。
鉢から根鉢を取り出し、分けた株にそれぞれ幾本かずつ芽が残るように大き目のナイフやハサミなどで根鉢を分割して株分けします。
分割した株は植え替えに使う用土と同じもので新しい鉢へ植え替えます。
挿し芽
時期は5月~6月あたりに行い、地上部の枝を切り取って挿し芽するか土内の地下茎ごと枝を切り取るとより根付きやすくなります。
枝部のみで挿し芽をする場合は7~8㎝くらいで枝を切り取り、挿し穂を数時間水につけて給水させます。
挿し穂下側数節分の葉を取り除き、湿らせた赤玉土小粒やバーミキュライトに挿します。
発根剤などを使うと成功率が上がるのでお勧めです。ビニールなどで覆い保湿しつつ、日陰で水を与えながら管理します。
シーマニアの病害虫
害虫として「ホコリダ二」、病気として「灰色かび病」などが発生することがあります。
害虫
「ホコリダ二」
新芽など成長点周辺に発生し、新芽の柔らかい部分を吸汁加害することで生育や開花ができなくなります。
ホコリダ二そのものは肉眼で見つけることが難しく、発生すると新芽周辺の葉は小さく委縮し、大発生すると新芽が枯れます。
病気
「灰色かび病」
咲き終わった花柄や枯れた葉に灰色~灰褐色のカビが発生し、胞子で周辺へと伝播していくため、花柄や枯れ葉は早めに除去します。
また多湿の環境で発生しやすいため、風通しを良くすることで発生を抑えることができます。
退治・治療方法
「ホコリダ二」「灰色かび病」が発生した場合は、市販の薬剤またはスプレー剤で「花き」の登録と対象病害虫の記載があるものを使っていけば退治できます。
またホコリダ二については殺虫用の浸透移行性の粒剤を撒くことで予防や退治をすることができ、その他にも専用の殺ダニ剤なども効果的です。