チリアヤメ(ハーベルティア)の育て方

チリアヤメ(ハーベルティア)の基本情報

科名:アヤメ科 Iridaceae
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属名:ヘルベルティア属 Herbertia
   アロフィア属 Alophia
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学名:Herbertia lahue
   Alophia amoena(Sym:Herbertia amoena)
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和名:チリアヤメ(=Herbertia lahue
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別名:ハーベルティア
   ハーベルチア
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原産:米国南部~チリ・アルゼンチン
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開花時期:4月~5月中旬
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高さ:5㎝~10㎝
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耐暑性:―(夏に休眠)
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耐寒性:やや強い(半耐寒性)
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チリアヤメ(ハーベルティア)の特徴

チリアヤメはアメリカ南部・チリ中央部・ブラジル南部・ウルグアイ・アルゼンチンなどが原産のアヤメ科の多年草(球根)で、草丈低く小柄な株姿で花も3㎝くらいですが、プロペラ状に広がる花は草丈と比べると大きく見え目立ちます。

「チリアヤメ」は「ヘルベルティア・ラフエ(Herbertia)」の和名で、チリアヤメの仲間は学名から「ハーベルティア」「ハーベルチア」などとも呼ばれます。

秋植え球根として流通することもあり「チリアヤメ」や「ハーベルティア」の名で店頭に並びますが、以前ヘルベルティア属に分類されていた「アロフィア・アモエナ(Alophia amoena)」であることが多いです。

チューリップなどの秋植え球根と比べると知名度はやや劣るものの日本へは大正時代に入ってきたと言われていて長く観賞として栽培され、関東以西の平野部など比較的温暖な環境では逸出株の野生化も見られます。

一方で寒さを除けば栽培は容易で、球根が分球しながら増えるだけでなくこぼれ種でも増えていきます。

チリアヤメ(ハーベルティア)の管理と置き場所

チリアヤメの仲間は陽当たりよく、風通りと排水性の良い環境で育てます。性質は強健なので環境さえ整っていれば管理はとても楽になります。

ただし草丈が低いため、芝生の外縁や花壇の前景のような周囲の草丈が低い環境が向いていて、少なくとも晩春~初夏までは周囲の草花に埋もれない環境が良いです。

秋植えの球根として鉢または庭へ植え付け、晩秋までに葉が出て越冬し、4月~5月(寒い地域では5月~6月)に開花します。

寒さには比較的強く-2~-3℃あたりでは問題なく育ちますが、頻繁に-5℃を下回る環境では傷むため、寒冷地や寒地では鉢栽培します。

ただし開花には冬期の寒さも必要なため、鉢植えの場合でも室内に取り込まず、屋外で直接霜や雪が当たらない場所で管理します。

開花後、気温上昇にともない葉が黄変し、夏場に休眠します。梅雨~夏の高温多湿は苦手ですが、排水の良い土質であれば植えたままで夏越しできます。

鉢植えのまま夏越しさせる場合は、雨と陽の当たらない場所へ移動させ乾かした状態で夏を越させます。

鉢・庭植えともに掘り上げて保管する場合は、葉が枯れた後に球根を掘りあげ土を落とし、ネットなどに入れて風通しの良い日陰の場所で保管します。

保管の際は殺菌剤などで消毒しておくと球根の痛みや腐敗などが起きにくくなります。

チリアヤメ(ハーベルティア)の年間管理表
 
チリアヤメ(ハーベルティア)の植え替え

チリアヤメの仲間は10月に植え付けや植え替えを行います。

または秋(暖地では冬にかけて)に球根や苗として店頭に並んでいるものを植え付けます。

以下に「鉢植えの場合」「庭植えの場合」の管理について説明します。

鉢植え

鉢の場合は球根同士の間を8~10㎝くらいの間隔で、球根を植える深さは球根上部から5㎝くらいの深さに植えます。

鉢の大きさは7~8号鉢(直径21~24㎝鉢)くらいの大きさの鉢を使い、およそ10~15球を目安に植え付けます。

特に多湿を嫌うため、球根を多く植えている方が吸水量が多くなり多湿による根腐れを防ぐことができます。

また鉢植えの場合は球根が分球して鉢が手狭になるので、2~3年に1回の頻度で球根の数が適量になるよう植え替えます。

なお植え替える際は連作障害を起こさないように、新しい土と新しい鉢を使って植え替えます。

庭植え

排水性を良い土壌を好み、やせ地でも育ちますが、一方で肥沃で保水性の高い土壌を嫌います。

向いている環境は芝生の外縁のように草丈低い植物が茂る草地ですが、花壇が粘土質や保水力のある土壌でも軽石小粒やパーライトなどを土に混ぜ込んだり、レイズドベッドのように周囲より一段高い環境を作ると育ちやすいです。

また梅雨から夏場の多湿や地温が高くなると地中で球根が腐ることがあるので、夏場に生育が活発な草花を球根周辺に植えることで、土中の過湿と地温の上昇を防ぐことができます。

夏期に掘り上げて植えなおす場合は、連作障害を起こさないように前シーズン植えていた場所とは違う場所に植えなおします。

チリアヤメ(ハーベルティア)の用土の選び方
鉢植え

市販の草花用の培養土で植え替えできます。また排水を良くするために市販の培養土に軽石小粒やパーライトなどを1~2割混合すると植え付け初期の根腐れの心配が減ります。

庭植え

土壌が粘土質で排水の悪い場合は、堆肥類以外にもパーライト、軽石小粒、川砂などを混ぜ込み土質を作り変えます。

チリアヤメ(ハーベルティア)の水やり
鉢植え

球根植え付け後から葉が枯れるまでの間は、一般的な草花と同じように鉢土の表面が乾いたら鉢下から水がでるくらいにたっぷりと水を与えます。

植え付けから土上に芽が出るまでと、葉が枯れ始める時期は根が少ないか活動が落ちており過湿になりやすいため、土が乾くまで水を与えないように注意します。

葉が枯れた後、休眠期を鉢のままで夏越しさせる場合は、鉢を日陰に移動し水やりを行わず乾いた状態で夏越しさせます。

庭植え

球根を植え付け後たっぷり水を与えた後は基本的に水やりをする必要はありません。

ただし冬場の降水量が少なく乾燥する地域の場合は、適宜水やりを行います。

チリアヤメ(ハーベルティア)の肥料の与え方

庭植えでは肥料を与えなくても良く育ちます。

鉢植えの場合は葉が伸び始めた時期と開花後に緩効性の化成肥料を少量与えます。

チリアヤメ(ハーベルティア)の増やし方

チリアヤメの仲間は「種まき」「株分け(分球)」で増やします。

種まき

こぼれ種でも良く増えますが、種まきをする場合は10月あたりに行います。

種の撒き方は簡単で、ポットなどに排水の良い用土を入れ、種をばら撒きして水を与えるだけです。

多湿にならないような水管理をしつつ育てていけば2年目には開花を始めます。

株分け(分球)

株分け時期は植え替えと同じく9月~10月にに行います。

鉢から球根を抜き出すか、庭から堀り上げ、球根の塊をいくつかに分割して植えなおします。

小さな球根は親の球根から養分の供給を受けるので、親球根に充実した花を咲かせたい場合は小さい球根をできる限り取り外して植えなおした方が良いです。

チリアヤメ(ハーベルティア)の病害虫

比較的病害虫の影響を受けにくく、病気・害虫による目立った被害はありません。

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