コリウスの育て方

 コリウスの基本情報

科名:シソ科 Lamiaceae
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属名:コリウス属 Coleus
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学名: Coleus
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原産:アジア、アフリカ、オーストラリアなどの熱帯地域
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開花時期:7~10月上旬
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高さ:15㎝~1m
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耐暑性:強い
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耐寒性:弱い
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コリウスは葉色のバリエーションが豊富で夏の暑さにも強く、カラーリーフとして観賞するため手入れなどの管理をあまり必要としない育てやすい植物です。

葉の大きさや形も様々で、草丈が1mくらいに大きくなる品種から這性という草丈の低い品種まで様々あり、植える場所や状況にあわせて選ぶことができるのもコリウスの魅力です。

コリウスでは「栄養系」という言葉を見ることがあると思います。栄養系とは言うならばクローンで、品種改良で生まれた新しい品種を挿し木のような栄養繁殖で増やした品種群のことを指します。開花しにくく安定した葉色を楽しめることが栄養系品種の良いところです。

観賞対象は主に葉ですが、6月~10月には開花します。目立つ花ではないですが、濃いめの青い花は涼し気な雰囲気があります。

 コリウスの管理/置き場所

コリウスは暑さに強い一年草で、直射日光を好み暑さに強いので、屋外のよく陽の当たる場所で育ててください。

またコリウスは極端に日陰でなければ育てることができますが、直射日光下と葉の色合いが変わります。また極端に暗い場合は、強健なコリウスでも病害虫が発生しやすくなるため、半日は直射日光が当たる場所が良いです。

品種により草丈の差が大きいため、種を購入する場合は草丈も確認しながら購入してください。

 コリウスの育て方/年間管理

 コリウスの植え替え

苗を購入した場合は、一回り大きな鉢、または寄せ植えや花壇などに植え替えて下さい。

購入時に根詰まり状態の場合は、植え替え時に根が外に出やすくなるよう、ポットの土を崩します。

コリウスは成長速度も速く、根詰まりも起きやすいため、春から鉢で育てている場合は夏あたりで根詰まりを起こす可能性が高いです。秋まで楽しむためには一回り~二回り大きな鉢に植え替えを行ってください。

 コリウスの用土の選び方

市販の花や野菜用の培養土でも大丈夫です。鉢植え・庭植えともに排水性の良い土で植え替えてください。

 コリウスの
 水やり/肥料の与え方

コリウスは一般的な花苗の水の与え方に準じます。

鉢植えの場合は基本的に鉢の表面が乾いたら鉢下から水が出てくるまでたっぷりと与えてください。

庭植えの場合は、植えた当初はおおむね雨まかせでも大丈夫ですが、夏場は夕方あたりにたっぷりと水を与えてください。特に葉が大きい品種は蒸散量も多く地植えでも乾く傾向がありますので注意してください。

比較的肥料が少なくても良く育ちますが、夏場は勢いよく株が成長するため肥料切れも起きやすく適宜与えます。

肥料を与える頻度はお持ちの肥料の説明に準じたほうが良いですが、植えるときの元肥を土に少量混ぜて植え込み、鉢植えで置き肥を与えるなら月に1度程度与えた方が良いと思います。

 コリウスの剪定/刈り込み

特別剪定などは必要ありませんが、咲き終わった花穂を除去する場合や、または鉢植えや夏場の花壇などで茂りすぎた場合は適宜剪定や刈り込みを行ってください。

夏場に刈り込む場合は、株の負担にならないように葉を残しながら切り取ってください。

 コリウスの増やし方

コリウスは市販の種を撒くか挿し木で増やします。

種まきは4月~5月に行います。コリウスの種は好光性種子という発芽に光を必要とする性質があります。

種を撒く場合は、種が小さいため市販の種まき用土かピートバンなど目の細かい用土を使います。まず用土にたっぷりと水を与えた後、種をばら撒きします。その際に覆土はしないか、ごく少量にします。発芽するまで明るい日陰に置き、発芽後に苗の生育にあわせて間引きしていきます。この間引きの際は土から引き抜くのではなく、ハサミなどで切ってください。

本葉が3~4枚くらいでポットに植え替えます。ポットで苗を大きく育てた後に定植する際は根が回る前に植え替えします。

挿し木は5月~7月に行います。枝を3~5節くらいで切り取り、土に挿すところまでの葉を落とします。その後、挿し穂を水につけて給水させます。挿し木用などの赤玉土の小粒など清潔な土を準備し、湿らせた後、挿し穂を土に挿します。

日陰で水を与えながら管理します。新芽が出始めたら発根したと考えられますので、根を傷めないよう土ごと苗を取り出し、植え替えします。

 コリウスの病害虫

「ハダニ」「コナジラミ」「アブラムシ」「カイガラムシ」「ハマキムシ」などが発生することがあります。

「ハダニ」は通常屋外では大発生はしにくいですが、雨が降らない日が続いたり、屋根下で育てている場合などで発生しやすくなります。

「コナジラミ」は幼虫・成虫ともに葉裏に発生します。株を触ると白い小さな成虫が舞い飛ぶので判別できます。

「アブラムシ」は葉裏に発生しやすいです。特に日陰ぎみで育てている場合や風通しが悪いと大発生します。

「カイガラムシ」は葉の付け根や葉裏に発生しやすく、白い綿毛のようなカイガラムシが発生します。大発生すると葉の表など全体に広がります。大発生の場合は薬剤だけに頼らず、付近などでふき取って減らしてから消毒してください。

「ハマキムシ」は葉を巻き取るように丸めて、幼虫が内側から葉を食害します。被害の葉が少数なら葉ごと除去してください。一方で被害が酷い場合は、ほとんどの葉を除去しなくてはならない場合もあるため、葉を残したままで消毒で退治してください。

また「ハマキムシ」は丸めた葉の内側にいて、カイガラムシは白い綿の中にいるため薬が効きにくい害虫です。浸透移行タイプといわれる葉の中に浸透する薬剤で退治してください。

どの場合でも、市販のスプレータイプの薬剤で「花き」の登録と上記の病害虫が対象になっているものを使っていけば退治できます。

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